メインPC再生作業、無事全データ回復とシステムストレージ換装・再構築&増量は出来たが、本格運用までにもう一つ手を入れておきたかった部分があった。それが取り付けたSSDの冷却。
メインPCのM/B、ASUS ROG ZENITH EXTREME
には3つM.2スロットがある。
一般的にはPCIeスロットの間にあることが多いM.2スロットだが、このM/Bでは面白い配置になっている。1つはPCIeスロット間の次に多い配置、チップセット(PCH=プラットフォームコントローラハブ)近くにあり、放熱機能付き化粧板の下となっている(これがM.2の3番スロット)。残りの1番2番スロットの位置が変わっていて、メモリスロットの隣に、DIMMメモリスロットを流用した(間違ってメモリを挿さないように、一部が覆われた構造)インターフェース=DIMM.2があり、そこにM.2スロットを2つ持つ専用のドーターカードを、「垂直に」立てる構造。
M/BのASUS ROG ZENITH EXTREMEのM.2スロットは、この「2」カ所
DIMM.2スロットに挿すドーターカードには、裏表にM.2スロットがある
フロントファンとトップファンに近い位置とは言え、メモリとかなり近接してドーターカードが縦(PCIeカードとは90℃の角度)に挿される形となり、ただでさえフロント吸気⇒トップ排気の90°曲がるエアフローに棹さすことになる。
さらに、M/BのPCIeスロット間にあるスロットのようにSSDの上方が空いているわけではなく、特にメモリスロットに近い側のM.2 1番スロットはかなり狭いので、風も抜けにくい。
そこで前環境ではサーマルスロットリングによる減速を避けるために、ドーターカード上方にSSDのスキマに直接吹き下ろす風を創り出す小型ファン
を装備するとともに、SSDにも追加でヒートシンク
を付けていた。
前環境では、M.2 SSD2枚でRAIDを組んでいたので、M.2の1番スロットと2番スロット、要するにこのドーターカードの裏表を使っていたのだが、今度は同じく2枚だが、OS用とテンポラリ用をそれぞれシングルで使う(前環境のテンポラリは2.5インチSATA SSD)。クリーンインストールなら、1番スロットにOS用SSD、2番スロットにテンポラリ用SSDを置いても良いが、環境移行時にRAID0対応ディスククローンソフトを使ってシステムディスクを1枚にまとめたため、RAID時の設定が残る2番スロットは使わず、1番スロットにOS用SSD、3番スロットにテンポラリ用SSDと配置することにした。
3番スロットのあるチップセットカバーには裏にサーマルパッドが付いていて、カバー全体で放熱する機構。一方、ドーターカードにある1、2番スロットにはその機構はなく、上部にファンが設置できるスペースがあって近くに電源とれるコネクタがあるだけ。そこで、前回のファンを流用するとともに、ヒートシンクも流用してやろうかと外してみると、2つのSSDのうちのひとつの固定用シリコンバンドが一本切れていて、ヒートシンクの固定が浮いていた。
上2つが前SSD。一方の固定用シリコンバンドが切れていた(写真ではやや中央に移動している)。
これが使っている時に切れたのか、今回の転居移送の時に切れたのかは定かではないが、「シリコンバンド固定」に一抹の不安を覚えたのも事実。
ヒートシンクとサーマルパッド/シリコンゴムの2つのパーツがばら売りだったので、元々はヒートシンクは使い回して、サーマルパッド&シリコンゴムだけ替える方針だったのだが、全体を交換して固定方法を変更することにした。
ゴムバンドのような形式で留める前回の方法がNGだったので、そうなるとネジ止めか金具での固定となる。ネジ止めタイプは確実に固定できそうだが、どうしてもブロックの中にネジを通すという構造上ヒートシンク部が厚くなり、隣のメモリと干渉する可能性があったので、今回金具固定式を選んでみた。
購入したのは、Finalcool(寒彻)のM.2 2280 SSD Heat Sink、M2SR01。
...つか、これの正式名称を調べるのに苦労した。
なにせ、購入して手元に届いてみると、一応型番だけは書いてあるが、連絡先・所在地はともかく?社名...どころかブランド名すら一切の記載がない怪s..潔さ。型番から辿って、やっとひとつだけbilibiliの動画を見つけ、そこから中国語を読み解いてメーカー...というかブランド名を突き止めたという感じ(販売店としてはAliExpressやTaoBaoなど大陸系のモールが多いが、FinalCoolの名でソコソコ冷却系製品はリリースしている)。
箱の中には、
・放熱フィンがあるアルミブロック(ヒートシンク本体)
・一方にネジが通る(と思われる)切り欠きと固定金具用の切り欠きがあるアルミ板
・サーマルパッド(ブルー)2枚
・サーマルパッド(ピンク)1枚
・留め具2つ
・(たぶん)SSD固定ネジ
...だけ。
説明書がないw
ここから推理が始まった...
なしてサーマルパッドが3枚?
でも良く見ると、ピンクのは青いモノの倍ほど「厚い」。
そのため、片面のみにサーマルパッドを付ける時に使うのではと推理。
つまり、上から、フィン付きアルミブロック⇒ピンクサーマルパッド⇒SSD⇒アルミ板の順番か、フィン付きアルミブロック⇒ブルーサーマルパッド⇒SSD⇒ブルーサーマルパッド⇒アルミ板のSSD両面サンドイッチかを、片面実装か両面実装かで使い分けるということなんだろうと。
今回使う相手のSSD、Crucial P3 Plusの4TB SSD、CT4000P3PSSD8JP
は片面実装。
ならピンクサーマルパッドで片面貼付かな、箱にも「注:此产品仅适于单面芯片M.2固态硬盘(この品は片面実装M.2 SSDにのみ対応)」とあるし...
でもそれならなぜ両面実装用っぽい青いサーマルパッドが2枚入っている??
..となった時に、bilibiliで本品の装着動画を見つけて、意外な事実?を発見。
その例に使われていたSSDも片面実装だったのに裏のチップがのっかってない方にもブルーのサーマルパッドを貼付していたのだ、そこで、結局ピンク色のサーマルパッドを余らせ、フィン付きアルミブロック⇒ブルーサーマルパッド⇒SSD⇒ブルーサーマルパッド⇒アルミ板という構成にすることにした。
ヒートシンクの固定は、下(アルミ板側)からガイドの溝に合わせてコの字型の金具をパチンとはめて固定。この金具が結構はめづらいので苦闘する(「此产品仅适于单面芯片M.2固态硬盘」というのは、両面実装だと「厚くて」この金具が届かないのかもしれない)。
固定金具は硬かったが、シリコンバンド固定の前環境(上)より固定がしっかりしてそう
固定してみるとフィンの高さも前回と同じくらいで、クリアランスもギリギリながらクリア。
組み立て部分だけはかなり苦労したかけれど、あとはいい感じのヒートシンクでした。
ただ組み立てだけはな~...
せめてWebででもよいから説明書公開してくれよ(ちな、社名が不明なのもあって、製品HPにはたどり着いていない←そもそもないのかもしれないがw)
【M2SR01仕様】
適合:2280 NGFF PCIe NVMe M.2 SSD、片面実装用
サイズ:75mm×23mm×7.4mm
材質:アルミニウム
色:ブラック
特徴:サーマルパッド付属、PC/PS5対応
シリコンゴム固定より安定してそう
ただ、パチンと上手くはめるには「コツ」がある。
⇒言葉では上手く説明できないが、プレートとSSDとフィンで挟まれたものを「横ずれしないように」しっかり片手で挟み、コの字型の固定金具を左右?同時(2つの金具を一度に、ではなく、コの字金具の両角(Lの部分)を傾きがないように)にパチンとはめると上手く固定できる。
ない
説明書はない。
...どころか、ケースに分解図はもちろん?、パーツ(内容物)一覧すらないので(つまり欠品の-余剰品の-確認も出来ない)、名称から役目や取り付け位置を類推することも出来ない(サーマルパッドひとつ余るしw)。
bilibiliの動画がなかったら詰んだかもしれん。
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購入金額
980円
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購入日
2025年02月28日
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購入場所
Shanghai Cailian Trading Co., Ltd. (Amazon)
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