マグネットフックです。ネジ穴の開いた磁石にネジを入れ、その凸部分に対象のフック穴をひっかけて固定するという風に使います。
こんなかんじ。ウチには壁面ニッチがあるのですが、磁石がくっつくのでタブレットが固定できたりします。他には屋内だと冷蔵庫など、屋外だとシャッターやガレージや家壁に防犯カメラを付けたりバッテリー式の電灯をつけたりするときに便利です。
以前、同じようなマグネット製品も購入していますが、違うものです。
こちらの製品は「SKD」というブランド名が製品ページにあるのですが、企業名などよく分かりません。幅広くいろんなものを扱う商社っぽいですが。
こんな可愛い袋に入って送られてきました。
袋には特に何も記入されていません。
製品自体はとても綺麗です。美しく輝いています。
この製品は、上で紹介している同じマグネットフックの2倍の価格になっており、少し高価なものです。何が違うのかというと、使ってみたかんじ、まず磁力が全然違います。こちらの方が強力で、重い物をくっつけて固定できます。
また、素材がステンレスになっており、錆びにくいのが特徴です。
磁石部分もメッキ加工がしてあり、腐食に対して強いというのが特徴です。
マグネット:直径20mm 厚さ 6mm
ネジ: 頭部:8mm 先端 4mm 長さ 10mm
ネジは完全にマグネットの中に入らないので、フック穴が浅い製品の場合は取り付けにくいです。
磁石はすごく強力で、いったん貼りつくと取るのに一苦労するほどです。
少し気になったのが、貼りつくと鉄粉のような黒い細かい粉が壁側に残ること。コーティングの残りかすか何かなんだろうか。
この製品は磁石も強力で錆びにくいので、僕は安い物よりもこちらをメインに利用しています。
ステンレス鋼と磁性の関係
ステンレスかどうかは磁石がくっつくかどうかで判断できるのですが、そうじゃない場合もあります。
対象となる表面材がどのタイプのステンレスかによって、実用性が変わります。
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オーステナイト系ステンレス鋼(SUS304、SUS316など)
- 主に耐食性を重視したステンレス。
- 一般的には非磁性(磁石にくっつかない)が特徴。ただし、加工(曲げ、切断など)によって一部が磁性を持つ場合があります。
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フェライト系ステンレス鋼(SUS430など)
- マートサイト構造を持ち、耐食性と強度を兼ね備えた種類。
- 磁性があり、磁石にくっつきます。
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マルテンサイト系ステンレス鋼(SUS420など)
- 主に刃物や工具に使われる硬化可能なステンレス。
- 磁性があり、磁石にくっつきます。
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デュプレックス系ステンレス鋼
- フェライト系とオーステナイト系の中間的な性質。
- 一部の種類は磁石にくっつく可能性があります。
この製品のネジは磁石にくっつかないので、SUS304系のオーステナイト系ステンレス鋼といえます。非常に汎用性の高いステンレス加工素材です。このステンレスはクロム酸化被膜により耐食性にとても強いのが特徴で、錆びにくく、酸やアルカリに対する耐性も強いです。耐熱温度も約600℃。延性に優れ、プレス加工や曲げ加工が容易。屋外での使用などでも安心して使用できます。※SUS304は通常非磁性ですが、加工や冷間成形を施すと一部磁性を帯びる場合があります。
化学組成からの点では、主成分はクロム(Cr)とニッケル(Ni)。
- クロム: 約18~20% → 耐食性を向上させる。
- ニッケル: 約8~10.5% → オーステナイト構造を安定化させ、延性や加工性を向上させる。
- 炭素(C)含有量は0.08%以下 → 耐食性と強度のバランスを取る。
ただし塩化物に弱く、塩素や海水にさらされると、点腐食(ピッティングコロージョン)が発生しやすいです。比較して SUS316 は塩化物耐性があります。
耐食性の基本、クロム酸化被膜とは
ステンレス鋼やクロム含有合金が持つ自然な保護層で、錆びにくさ(耐食性)の鍵となるものです。
この被膜は、素材表面にあるクロムが酸素と結びついて形成される極めて薄い酸化膜です。
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自己修復機能
- 表面に傷がついても、周囲に酸素があればすぐに再生されます。
- この性質により、ステンレス鋼は高い耐久性を維持します。
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薄さ
- 被膜の厚さは数ナノメートル程度(約2~5nm)。
- 非常に薄いため、金属の外観や光沢にほとんど影響を与えません。
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耐食性
- 酸化被膜が外部の酸素や水分、腐食性物質から金属本体を保護します。
- 酸性・アルカリ性環境にも耐性を発揮しますが、塩化物(例:海水や塩素系洗剤)には弱い場合があります。
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形成条件
- ステンレス鋼は、クロムを約10.5%以上含むことで、この酸化被膜が自然に形成されます。
- 酸化環境(空気中または水中の酸素)にさらされることで安定します。
鉄が酸素と反応して赤錆(酸化鉄)を生じるのとは異なり、クロム酸化被膜は安定した保護層を形成します。これにより、酸化が内部へ進行しにくくなります。被膜自体が不活性であるため、多くの化学物質に対して優れた耐性を発揮します。
弱点としては、海水や塩素系漂白剤などに含まれる塩化物イオンは酸化被膜を局所的に破壊し、点腐食(ピッティングコロージョン)を引き起こすことがあります。酸素が不足する環境(例:狭い隙間や水中)では、酸化被膜の自己修復が妨げられる場合があります。
クロム酸化被膜は、ステンレス鋼の錆びにくさや耐久性を支える重要な要素です。
その薄さと自己修復機能により、長期的に美観と機能を保つことができる一方、塩化物や酸素不足環境には注意が必要です。この特性が、日常から産業まで広範な用途での使用を支えています。
耐久性と美しさを兼ね備える
ステンレス製の外観は鏡面のように美しく、美観を重視する場合にも最適。ただし、設置場所が裏面で目につきにくいので、結果的に美観要素は必要ないと思います。
使用者に寄り添った品質
防錆加工が施されており、屋内外問わず使用可能。
どんな環境でも安心して使えるのは心強い。
良い物を安く買う
ニッケルを多く含むため、製造コストが高く、市場価格は高価になりがちです。
しかし腐食に強くなるので長持ちするこになり、結果的にコスパは良くなると思います。
とにかく値段が安い物、という人は、それなりの製品を選ぶべき。
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購入金額
750円
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購入日
2025年01月03日
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購入場所
Amazon
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