METAL ROBOT魂シリーズの最新作「TR-1 ハイゼンスレイ」は、重厚なダイキャストパーツと高い可動性を融合させたガンプラファン必見のアイテムです。
6月に注文して11月に届いた気がする。僕は試作機も量産機も好きで連邦派なのですが、そのどちらの特性も持っているヘイズルという機体はけっこう好きかもしれない。もう少し設定がわかりやすいと良いのですが、パーツがくっついただけで名前が変わり、それもひとりよがりで判別しにくい名前ということで、かなりカオスなところは嫌いです。もう少し頭の中を整理してアウトプットすべきところだと思います。
次期主力機と戦略兵器「インレ」の開発計画を指す「TR計画」。技術を培うために TR-5 までの TR シリーズが製造され、集大成として TR-6 インレが完成したのですが、その TR-6 上で得られたノウハウを元に強化された「ガンダムTR-1」の最終発展型が、この「TR-1 ハイゼンスレイ」となります。
TR計画に登場する兵器の名前はイングランド児童文学「ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち』(Watership Down)」に登場する兎たちからとられていますが、この「ハイゼンスレイ」という名前の兎も敵国側の反体制派の女傑として登場します。
外箱。METALROBOT魂ブランドの箱は金箔もあって豪華ですね。
裏は説明。TR-1 [ハイゼンスレイ]という機体はペーパープランで劇中にも登場しないらしいのですが、ヘイズルが活躍する「ADVANCE OF Z ティターンズの旗のもとに」を漫画でちらりと読んだだけの僕にはまったくわからん。なんていうか読んでも全然ハマらなかった。話に奥行が無く、感情移入するところがないのが原因だと思う。
まぁガンダムトイという立体物を出すための企画でもあるから、ストーリーが無いのはしょうがないと思うけど、プロが入ればもう少し作りこめたんじゃないだろうか。
下段、スタンドや手首などのセット。
上段、本体側ブリスター。兵装が多く、小物であふれる印象あったけど意外に少ないというかんじ。
箱を開けた瞬間、ハイゼンスレイの圧倒的な存在感が目を引きました。特に目立つのは、複雑なフォルムと精密な彩色表現。ダイキャストパーツによる重量感が手に伝わり、「ただのフィギュア」以上の価値を感じます。
説明書。変形も装備も少ないので、内容は少なめ。白黒です。
本体のみ。下半身にウェイトがあり自然に自立します。組み立て不要でこの完成度。塗装が本当に綺麗で開封直後の満足度は高いです。
ダイキャスト素材の採用により、程よい重量感があり、フィギュアとしての高級感が際立っています。その重量が影響してポーズによっては自立が少し難しい場面もあるため、付属のスタンドを使用するのがおすすめです。
きれいなシルエットですね。最近の細いガンダムが多かった中で無骨なラインは、それっぽい。
胸の真ん中の赤い部分はどうしても敵に「ここを狙え」といってるようにしかみえないのだけど、このカラーリングなんなんだろう。むしろ「人が乗ってるから弾を当てるな」的な不文律なカラーリングなんだろうか。
設定だと、この部分にはメガ粒子砲が搭載されているらしい。そうなの?
横から。上に伸びてる砲門は、背中ではなく肩から生えています。
同時期に生産されているガブスレイと同じようなものらしい。
背中。バックパックが無いと寂しいがデカールなど綺麗に貼られていますね。
右肩が少し離れているように見えるのですが、不具合のある個体のようで、肩がうまく胴体にはまっていないようです。ぐっと押し込んでも直らなず、可動部分が組み合わないまま噛んでいるような状態になってる。検品チェックを通ってしまった個体のようですが、僕はそんな細かいところをチクチク言う人間じゃないのでこのままで良い。というか正直に言うと送り返す手間というコストが僕には面倒。いっぱいやりたいことあるのにそんな細かいことなんでもない。
あと、腕部は背面から見ると「腕」じゃなくマニピュレータですね。
可動域も人間をトレースするというより、携帯する武装を固定するためのアームといった印象。
この腕部の関節の保持力が若干弱く、腕部のビームライフル装着時にポーズが安定しづらい場面がありました。また、細かいパーツが多いため、扱いには注意が必要です。この点については「飾る専用」と割り切るか、丁寧にポージングすることで解決可能です。
脚部かっこいいな。太くて安定感もあり MS の理想じゃないだろうか。
デカールなどコーションマークも細かくあり、めちゃくちゃ品質良いですね。
各部に強化パーツを装備した状態。足裏にゲタのように履いてるパーツがあるので、足が長くなっています。ユニコーンガンダムが脚部が伸びてヒロイックな体型に変身していたけど、このハイゼンスレイも各部がゴツゴツしているのでより兵器感のある立ち姿になっています。
ハイゼンスレイの特徴的なデザインは、METAL ROBOT魂の技術力で見事に再現されています。濃淡のあるカラーリングは金属感を強調し、部分的なマーキングがリアリティを増しています。メタリック塗装の質感が最高で、機体のディテールも素晴らしい。
腰の前にサブアーム・ユニットを取りつけ。これ、頭の無い「ガンダムTR-6 ウーンドウォート」の上半身らしいです。確かにガンダム首の黄色いところあるじゃん……! 連邦のガンダムの使い方どうなってるの……。
サブアームユニットというか、普通に上半身なので腕が付いてます。
4本の腕でバンザイすると、こんなかんじ。これが可動限界の角度です。
このサブアームにライフルとか持たせられるから、けっこう良い設計な気がする。
バックパックをとりつけ。これもどっかでみたかんじ。
脚部の可動域はこれくらい。膝立ちは少し難しい。
これでもパーツを削りながら動かしてこれくらい。
可動域はわりと広く、アクションポーズも自在に決まる方だと思います。
特に脚部と肩部の可動域が秀逸で、ビームライフルやシールドを構えたポーズもスムーズに再現可能です。
ヘイズルの中でもパーツがぽろぽろしないのでプレイバリューのある製品だと思います。
METAL ROBOT魂 <SIDE MS> TR-1 ハイゼンスレイは、ファンの期待を裏切らない完成度の高いアイテムです。高い塗装技術、リアルなディテール、広い可動域が魅力であり、ガンダムファンならぜひ手に取る価値があります。一部の保持力や重量の問題はありますが、それを差し引いても満足度は非常に高いと言えるでしょう。
造形美と機能美の融合
ハイゼンスレイは非常に複雑なデザインを持つモビルスーツですが、METAL ROBOT魂ではその複雑さを忠実に再現しつつ、動かせるフィギュアとして成立させています。この点は、プロダクトデザインにおける「機能美」の追求といえます。
金属素材を適所に配置することで、質感と耐久性の両立を実現。特にガンプラでは樹脂が主流な中、ダイキャストが与える「重量感」と「高級感」は差別化ポイントとして秀逸です。
分割線が、デザインの一部として自然に見えるように調整されています。このような「機能と見た目の調和」は、プロダクトデザインの重要な課題の一つであり、非常に巧妙に設計されていると感じます。
また、可動域が広く、差し替えパーツなしで変形が可能な点は、デザインの「遊び心」を感じさせます。デザイナーとしては、これは「ユーザーエクスペリエンス」を第一に考えた結果と見受けられます。
一方で、いくつかの課題も見受けられます。
ダイキャストの重量感は確かに魅力的ですが、その結果として自立が難しくなっている点はデザイナーとしても悩ましいところです。例えば、接地面積を広げる構造的な工夫や、見えない部分に軽量素材を使うといった調整が考えられます。
細かいパーツの脱落や破損リスクが高い点は、ユーザー体験を損なう可能性があります。プロダクトデザインでは、「扱いやすさ」と「見た目の美しさ」をどうバランスさせるかが重要ですが、ここには少し改良の余地があるかもしれません。
「劇中イメージを忠実に再現しつつ、ユーザーが楽しめるプレイバリューを追求する」という点において、非常に優れたものです。全体的にデザイナーの技術力と情熱を感じるプロダクトですが、重量や取り扱いのしやすさといった課題は、次世代モデルでの改善を期待したいポイントです。
パーツが細かい
複雑な形状のため、ホコリが溜まりやすい部分があります。柔らかいブラシやエアダスターを使うと手軽に掃除可能ですが、細部の汚れを完全に落とすには少し手間がかかると思います。
ダイキャストパーツが多用されており、非常に頑丈です。ただし、細かいパーツやジョイント部は繊細で、無理な力をかけると破損のリスクがあります。適度な力加減で扱う必要があります。
良い物
M高価格帯ながら十分に満足できる内容です。ダイキャストの重量感や精密な塗装、広い可動域、差し替えなしの変形機構など、プレミアム感が強く、価格に見合ったクオリティを提供しています。
ただし、「ディスプレイ専用」か「アクション派」かで評価は分かれるかもしれません。飾るだけなら満点級ですが、遊び倒す用途には繊細さゆえに少し気を使う必要があります。それでも、ガンダムファンやコレクターにとっては間違いなく価値のある一品といえるでしょう。
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購入金額
19,250円
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購入日
2024年06月28日
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購入場所
プレミアムバンダイ
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