レビューメディア「ジグソー」

曲そのものの魅力を再発見できる

私が珍しく愛聴するヴァイオリニスト、デイヴィッド・ギャレットの新作が昨年11月に発売されました。

 

今回はCD(とダウンロード)のみのリリースということでCDは予約して購入していたのですが、手元に届いて早々に親がCDを毎日聴いてしまっていて、今までリッピングできずじっくりと聴き込めなかったのでこのタイミングでの紹介となります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

近年はホームグラウンドであるクラシック楽曲への回帰傾向が見られていたのですが、本作は久々にクロスオーバーアルバムとなります。それも取り上げる楽曲はここ数年のヒット曲を中心とする新しめのもので占められています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

収録楽曲は上の写真3枚にある通りですが、少しわかりにくいので書き出しておきます。括弧内はオリジナルのアーティスト名です。

 

 

1. Shape of You(エド・シーラン)
2. Shake it Off(テイラー・スウィフト)
3. Seven Nation Army(ザ・ホワイト・ストライプス)
4. As it Was(ハリー・スタイルズ)
5. Wake Me Up(アヴィーチー)
6. Senorita(ショーン・メンデス&カミラ・カベロ)
7. Moves Like Jagger(マルーン5)
8. The Joker and the Queen(エド・シーラン&テイラー・スウィフト)
9. Dance Monkey(トーンズ・アンド・アイ)
10. Blinding Lights(ザ・ウィークエンド)
11. Despacito(ルイス・フォンシ)
12. The Loneliest(マネスキン)
13. Naughty Girl(ビヨンセ)
14. Titanium(デヴィッド・ゲッタ)
15. Flowers(マイリー・サイラス)
16. Higher(マイケル・ブーブレ)
17. Take Me to Church(ホージア)
18. A Million Dreams(グレイテスト・ショーマン)
19. Russian Roulette(リアーナ)
20. Can't Get You Out of My Head(カイリー・ミノーグ)
21. Say Somethig(クリステイーナ・アギレラ)
22. Survivor(デスティニーズ・チャイルド)
23. Mein Herz Brennt(ラムシュタイン)
24. Welcome to the Black Parade(マイ・ケミカル・ロマンス)

 

 

 

私はここ数年の洋楽をろくに聴いていないのですが、それでも聞き覚えがある曲が多いのですから広く知られた楽曲中心で構成されているということなのでしょう。

 

なお、本作は前述の通りダウンロードでも提供されていて、ハイレゾも存在しているようですが、CDで聴く限りハイレゾでなくてもロスレスであれば十分かなと思える録音品質です。前作「ICONIC」の方がヴァイオリンの音は良かったと思います。

更新: 2025/01/04
総評

演奏やアレンジはさすがだが、どうしても薄っぺらさを感じる曲も少なからず…

楽曲について私があれこれ論じるよりは、実際にお聴きいただいた方が良いと思いますので、YouTubeで公式に公開されているものをいくつか紹介しておきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さすがに演奏家としてだけではなくアレンジャーとしても非凡な能力を持つ彼だけに、「こんな曲を取り上げるんだ」と驚くようなものもありながら、楽曲としてきちんとまとめ上げています。

 

ただ、過去のクロスオーバー作品は割合幅広い年代からセレクトしていただけに、それと比べるとやはり楽曲がもう一つかなと感じられるものも少なからずあります。近年エド・シーランやテイラー・スウィフトがよく売れていますが、個人的には何がそこまで受けるのかもう一つ理解できていませんし、昨年全米で最も売れたであろうサブリナ・カーペンター(さすがに本作には取り上げられていません)に至っては音楽の良さが全くわかりません。レディー・ガガは高く評価していますし、ビリー・アイリッシュは好みではなくても良さがあることは理解できるのですが…。

 

まあ、こう思ってしまう時点で自分が古いタイプの人間であることを自覚させられるだけなのですが、まあ音楽は娯楽で聴くものですから敢えて世間の流行に迎合する必要もないと思いますけどね。

 

もっとも彼が取り上げたことで意外な良さを見出せた曲もあります。本作の収録曲ではありませんが、David Guettaの「Dangerous」という楽曲を紹介しておきます。上がDavid Guettaオリジナル、下がDavid Garrettカバーです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この曲などは、オリジナルだけであれば全く気にとめることもなかったと思います。このように隠された楽曲の魅力を引き出してくれるのも彼のカバー曲の良さといえるでしょう。

 

本作はCDの限界に挑むように24曲88分以上も収録されていますので、一通り聴くとこのような発見もきっとあるのではないでしょうか。それを楽しみに本作を手に取るのも良さそうです。

  • 購入金額

    2,422円

  • 購入日

    2024年11月17日

  • 購入場所

    Amazon

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