先日ナガオカから発売されたレコードブラシ WCL222を取り上げました。
これは湿式クリーニング専用であるためレコードに液体を塗布する必要がありますし、溝より細いブラシを使うことで溝から汚れを掻き出すためのものですから、それなりにじっくりと磨く必要があります。
当然そうすると塗布した液が周囲に飛び散ります。今までは大きいビニール等を敷くことで対処していたのですが、ビニールだとすぐに液が貯まってしまい連続してクリーニングすることが出来ません。そこで何かしらマットを用意しようと考えました。
まず考えつくのはその類のオーディオ用アクセサリーです。これは調べてみると割合すぐに見つかりました。以前クリーニング液やブラシを買ったこともあるArteが発売しているクリーニングマット、RC-Mです。
ただ、弱点はとにかく高いことです。クリーニング時に下に敷くだけのマットに4千円前後はちょっと躊躇します。そこで代替手段を幾つか考えていました。
まずは百均ショップダイソーが展開するStandard Productsが扱っている珪藻土塗布マットです。これはそこそこ大きさがあって1,000円となかなか手頃です。ただ、珪藻土側でないと吸湿性能がない筈で、珪藻土側を使うことで擦り傷が付く可能性が気になりました。これを使うなら更に薄い布か何かと併用する必要があります。
次にパソコン工房の店頭を見ていて思いついたのは大型のゲーミングマウスパッドです。しかしこれはレコードの保持力はそこそこありそうでしたが吸湿性能がなく、さらに価格も3千円前後で旨味がありません。
そこで最初に立ち返り、オーディオ用のアクセサリーで何か手頃なものはないかと思っているうちに見つけたのが、このレコードクリーニングクロスでした。本来はこれを使ってレコードを磨くわけですが、これを単なる敷物として使えばどうかと考えたわけです。珪藻土マットよりは少し高価ですが、比較的手頃な価格ではあるので早速試してみることにしました。
ロジェクトという主に安価なアナログ向けアクセサリーを手がけるブランドの製品ですが、正直この会社の素性はよくわかりません。住所や電話番号はパッケージに記載されていますが、Web等は全く用意されていないようです。
吸湿性も高く使い勝手は良好
それでは早速これを使ってレコードをクリーニングしてみます。
まずは大きさの確認ですが、一辺40cmの正方形となっています。丁度レコードの内袋のパッケージが空になったところですので、これはほぼレコードジャケットサイズですから比較してみましょう。
ジャケットサイズよりは一回り大きいというところでしょうか。正直言えばもう一回り大きい方が使い勝手は良いのですが、本来の用途ではありませんので贅沢は言えません。
もっともらしく書かれていますが、「レコードは皆貴重です。丁寧にお手入れして下さい」という注意書きですね。
買った時には汚れと埃にまみれていた、「FM Original Soundtrack」のレコード1(何故かA面とD面が刻まれている)を掃除してみましたが、今までのビニールと違い盤が滑りませんので明らかに磨きやすくなりました。ちょっと動く時にはクロスの角の部分を折って手で握っておけば固定できますし。
また吸湿性能も良好ですのでクリーニング液(今回もOYAGを使用)を結構多めに使ってもきちんと吸ってくれて周囲が濡れる心配はありませんでした。正直予想したよりも使い勝手は良かったです。
続けて100円レコードで買ってきた「展覧会の絵 / EL&P」を掃除してみましたが、これは購入時点で余りに汚れがひどかったので不織布クロスとOYAGで拭き掃除してあったにもかかわらず、WCL222+OYAGでは液が茶色く染まる程度まで汚れが出てきました。それでもコンディションの良いレコードではありませんが、レコード針に対する負荷が多少なりとも減ってくれるのであれば意味があります。
当然専用マットの方がもう少し使い勝手は良いでしょうし、より予算があればクリーニングマシンを買った方が便利なのは間違いありません。それでも掃除の効率と仕上がりはこれだけで十分改善しますので、低予算で片付けたい時にはお薦めです。
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購入金額
1,540円
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購入日
2024年05月27日
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購入場所
ヨドバシ.com
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