先日掲載した、中古購入品のヘッドフォン、final SONOROUS VIですが、先のレビューでも触れた通りイヤーパッドの劣化がひどく、そのままでは常用に耐えられないレベルでした。
そこで開封して状態を確認した後、すぐに交換用のイヤーパッドを注文していました。ただ店頭在庫は無いためメーカーからの取り寄せとなり、納期はそこそこかかると思っていたのです。しかし実際には4月10日の日中に注文して4月13日午前着と、思ったほど時間はかかりませんでした。正直助かりました。
SONOROUS VIのイヤーパッドは、発売開始時のキャンペーン対象品であればCタイプ、通常品はAタイプとのことでしたが、Cタイプは既に販売完了となっていますので現状では基本的にAタイプを選択することになります。これ以外のイヤーパッドは装着できないわけではないのですが推奨されないとのことです。
まあ、元々音質的に低域の量感不足は顕著でしたので、エネルギーバランスが中高域に寄るというCタイプを敢えて選択する意味もないと思いますが…。
ここでひどい状態となっている元のイヤーパッドを確認してみましょう。
取り外して改めて確認してみると、元のイヤーパッドはCタイプだったようです。これならAタイプに交換することで音質的なバランスがむしろ良くなる可能性があります。
音質的なマッチングは間違いなくこちらが上
新しいイヤーパッドを装着する前に、SONOROUS VIの本体を確認しておきましょう。
50mm径のダイナミックドライバーがハウジングに収まっていて。その中心からやや外れた辺りにBAドライバーが突き出ていることが判ります。かなり耳に近い位置に配置されていますので、これでは僅かに装着位置がずれただけでも派手に音が変化してしまうのは解る気がします。
ケーブル接続部の内側のプレートに切り欠きが入っていることがおわかりいただけるでしょうか。ここを上手く利用することで割合容易にイヤーパッドを取り付けることが出来ます。YouTubeにfinal公式のイヤーパッド着脱手順動画が用意されていますので、そちらをご覧いただければと思います。
こちらがイヤーパッドの交換を終えた状態です。これまでのCタイプよりも少し厚みが増えているように見えいます。
イヤーパッドが別タイプとなったということは、メーカーの説明が正しければ音がかなり変わるはずです。そこでCHORD Hugoに接続して改めて音を聴いてみます。
一聴して解るのは低域の量感が一気に増えということです。Cタイプの時には「周波数帯域自体はかなり広く再生できているが、低域方向は量が不足していてスカスカ」という音でしたが、Aタイプに交換しただけで低域は十分すぎるくらい出てくれるようになります。Cタイプは完全なハイ上がりでしたが、Aタイプはドンシャリといって良いでしょう。当然ですがバランスが良いのはAタイプ装着時です。
ただバランスが整ったことでダイナミックドライバーとBAドライバーの音色的な繋がりの悪さが顕著に出てくるようになるという副産物もあります。Cタイプの時にはBAドライバーが支配的で、良くも悪くもこのヘッドフォンならではの音という印象でしたが、Aタイプにしてからは基本がダイナミックドライバー側となり、そこにBAドライバーが付け足しているという印象に変わります。ただBAドライバーの質はどうももう一つといったところで、楽曲の特定の部分だけ音色が不自然と感じられる部分が出てきます。これが良いか悪いかはユーザーの感性に委ねるしかない訳ですが、私としてはCタイプの方が明らかに良いと感じる耳であれば聴力を測定した方が良いと感じる程バランスは崩れていたわけです。
後ほどAタイプによる音質変化を踏まえてSONOROUS VI側の採点も少し修正しておきます。
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購入金額
5,806円
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購入日
2024年04月13日
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購入場所
eイヤホン
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