先週の11月24日、25日は半期に1回の恒例行事、オーディオユニオンお茶の水アクセサリー館リレー試聴会でした。
諸事情により初日は金曜日開催ということで、私は昼過ぎまで通常通り仕事(金曜の定例の仕事は元々半日なのです)に行き、終わってすぐに車で東京に向かい参加したわけですが、到着時点で開催されていた第1部のFURUTECH回は満席で立ち見も発生していました。平日昼間から参加できて高額アクセサリーを簡単に買える皆様の余裕が羨ましいところですが…。
私の到着時点でFURUTECH回は既に終盤でしたので、次のオーディオテクニカの実演を担当する平田氏(ここ数年で結構馴染みになっています)とちょっと話をしつつ待ちます。第2部のオーディオテクニカは、今回はオーディオアクセサリーではなく携帯型アナログプレイヤー、SOUND BURGER(AT-SB727)のデモということで、客はちょっとまばらでした。まあ、SOUND BURGERにTIGLON D-REN Sheetを敷いたりインシュレーターやスタビライザーを使ったりというお遊びはありましたが…。
オーディオテクニカが終わると第3部はアクセサリー界の風雲児、SUNSHINEです。ここで再び客席は満席+立ち見に。ここは毎回他社の遙かに高額な製品との比較試聴をするという大胆さが売りで、今回は主に電源ケーブルのSAC GRANDEを使い、国産ハイエンドであるACOUSTIC REVIVE POWER SENSUAL-MD-KやAET EVIDENCE NI AC Sと比較するという無謀なものでした。
某社のハイエンドACケーブルの時には私自身「正直SUNSHINEの方が良いのでは?」と思ったのですが、今回はどちらもさすがに各ブランドのフラッグシップらしい凄みを見せつけてくれました。さすがのSUNSHINEもちょっと分が悪かったです。まあ、実売価格が10倍では済まないくらいに違うもので比較しているわけで、SUNSHINEの圧倒的なコストパフォーマンスは揺るがないものと思いますが。
さて、試聴が一通り終わるとSUNSHINE恒例の特価品放出です。実際には会が始まる前に既に並べられていたのですが…。
私もこの特価販売を主目的に行ったわけで、買うものを吟味します。ただ、いままでも何回かあった格安販売で必要なものは概ね揃えてしまっていました。SUNSHINE進藤社長一推しのSpiral Exciter GRANDEも初回販売で購入済みなのです。
取り敢えず以前フォノイコライザー用に買った制振ボードSE25の大型版であるSE40は押さえて、後何を買うかと考えた時に目に付いたのが、マグネシウム製の小型インシュレーター兼スパイク受けのS10でした。価格も手頃なので気軽に使って試せるのが良いところです。
高価なマグネシウム材を惜しげ無く使う効果は絶大
店頭でS10を見て思いついたのは、以前SUNSHINE SE25を敷いて明確な効果が得られたフォノイコライザー、Phasemation EA-200の脚に使えるのではないかということでした。
以前より大型のインシュレーター、Mg-Spencer Lは入手していますが、ラックの高さの都合上EA-200の純正脚の下にMg-Spencer Lを挟む余地はありませんし、Mg-Spencer Lは標準の脚より薄いので位置を外して使うことも出来ません。その点S10は径は小さいものの高さがあるため、標準の脚を避けてS10で本体を支えるようセッティングすることが出来る訳です。
ここでS10を実際に見てみましょう。
Mg-Spencer Lと同様に制振シートと貼り合わせることで素材固有の振動特性を打ち消す効果が得られているそうです。
率直に言って仕上げは全く綺麗ではありません。SUNSHINE製品のいつものパターンですが、素材としては優れたものを使っているので、これを安価に提供するために性能に影響しない仕上げにこだわるようなコストはかけないということで、表面も磨かれていませんしバリも残っています。マグネシウム素材ですから素人が磨くのも危険(削りカスの粉末にうっかり水をかけてしまったりすると爆発して青白い炎が見られます)です。
さて、EA-200は元々前側2点、後ろ側1点の3点支持です。今回はスペースの都合でS10を前1点、後2点の3点支持になるように設置します。
表面がボロボロで、これを商品として出してくるオーディオアクセサリーメーカーはさすがにSUNSHINEだけでしょう。
さて、音の変化があったのかという話ですが、これはいつも通りマグネシウムで得られる効果そのものという方向で出てきます。
具体的には特に低域方向で付帯音が減り、輪郭が明瞭になることで力感も質感もはっきり向上します。付帯音は全帯域で減りますが、特に低域方向の変化量が大きいことが判ります。ターンテーブルシートにSUNSHINE STS-2を使った時には低域の量がちょっと大げさに増える傾向がみられたのですが、S10は大きさが小さめであるためかあまり過度な変化というわけではなく、基本性能を底上げしつつ少しマグネシウムらしい傾向が付いてくるというところです。大型重量級の機器で使うのは小さすぎて厳しいかも知れませんが、元々小さく比較的軽量なEA-200であればなかなか相性の良い組み合わせといえます。
今回出た在庫がはけるまではこの値段のまま売られているようですので、取り敢えず手頃なインシュレーターやスペーサーが欲しいという方にはうってつけといえる製品でしょう。外観の良さは全く配慮されていませんので、外観は気にしないという方には安心してお薦めできます。
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購入金額
2,980円
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購入日
2023年11月24日
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購入場所
オーディオユニオンお茶の水アクセサリー館
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