先日たまたまついていたTVで見かけて、ちょっと気になっていた品です。
簡単に言うと掃除用の電動ブラシなのですが、8,000rpmという高速回転でブラシが反復するというのです。ヘッド部分は標準装着品がナイロン製ブラシで、他にメラミンスポンジ製のパッドなども使えるということです。同梱されている先端の形状と素材は以下の表にあります。
何故私がこのような掃除の道具に興味を持ったのかといえば、これの紹介を見て最初に思ったのが「巨大な電動歯ブラシに見える」というものでした。そして実際にブラシの素材なども一般的に歯ブラシに使われるのと同様ナイロンです。
元々汚れがひどいレコードを入手した時など、一時期は歯ブラシの「デンターシステマ」を使って磨いていたのですが、これが電動歯ブラシであればもっとよく落ちるだろうし、より大きなブラシがあればもっと効率よく磨けるだろうと思っていました。そのため、この「スーパーソニックスクラバー」を見たときに「レコードの掃除に丁度良いのでは?」と考えたわけです。
本体を見てもネックは細くないものの、○ラウン製の電動歯ブラシっぽいなと思ってしまいました…。
8,000rpmというなかなかの高速動作ですが、電源は単3乾電池4本です。それなりに電流消費量は大きそうですので、アルカリ電池を投入します。
電池は4本を直列で使っているようです。電池の向きがやや判りにくいのが難点ですが、電池ボックスをのぞき込めばどの向きが正しいか判別できるはずです。
使い方によってはかなり効果的
ここからはあくまで私が試した掃除の方法です。何が正しいかはそもそも想定された用途で使っていない以上、判断のしようがありませんので…。
本来は精製水があればそれが最も適切だと思ったのですが、生憎用意できませんでしたので、代わりにarte製のレコードクリーニング液を使いました。
最近レコードクリーニング液はOYAGを愛用していたため、それ以前に使っていたこれが結構残っていましたので…。
まずは汚れたレコードを、周囲が濡れても良い状態で用意します。
以前ジャンクレコードで買った「The Best of Earth, Wind & Fire Vol.1」というレコードです。気付いたらMaster Sound盤を買っていたようです。
力が加わっても傷が入りにくくするために、私の場合は柔らかいマットの上にレコード購入時に使われていた紙袋を敷き、さらにその上にビニール製の袋を載せて、そこにレコード盤を置きました。
正直適量がよくわからなかったのですが、arteのクリーニング液を適当にレコードに振りかけます。ある程度液がかかっているところを始点として、スーパーソニックスクラバーのスイッチをONにします。ブラシは標準装着のナイロン製をそのまま使いました。
結構な騒音と振動ですが、液を伸ばすように円周方向に限定してブラシを動かします。横に動かしたりすると溝に傷が入る恐れがありますから、ある程度慎重に作業する必要があります。すると振動によって液が泡立ってくるのですが、その泡が茶色がかっていることが判ります。どうやらきちんと汚れは落ちているようです。
ある程度の時間磨いたら、arteのクリーニング液と同時に購入していたクリーニングクロス(厚手の不織布)で液をきちんと拭き取ります。両面同じように作業を終えたら、しばらく立てておくなどして残った水分を乾かします。完成するとこんな感じです。
写真が判りにくいのですが、カビは綺麗に落ちていますし、特に傷が入った様子もありません。
乾いた後早速再生してみましたが、中古レコードなのでさすがにノイズ無しというわけには行きませんが、音が入っている部分のコンディションは十分良好でした。
実はテストではカビの生えたレコードを2枚洗浄していて、もう1枚のレコードは既に1枚持っていた「Friends / Dionne Warwick」でしたので、これを先に持っていた方と聴き比べたのですが、気付いたのはS/N感の良さです。静けさの部分がきちんと出るようになった感があります。特にプチプチノイズが増えた感じもしませんので、傷が入ったということも無さそうです。
新品レコードにこの作業を行うのは何となく気が引ける部分はありますが、カビが生えた中古レコードを効率よく掃除するのにはなかなか良さそうです。レコード盤を歯ブラシで磨くことに抵抗がない方は、これも試してみると面白いかと思います。
-
購入金額
2,140円
-
購入日
2023年07月30日
-
購入場所
ビックカメラ
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。