セットアップ時には4コア4スレッドのXeon E3-1220V6を搭載していた富士通 PRIMERGY TX1320 M3ですが、Hyper-VでゲストOSを動かす前提があったため、スレッド数が4では少し不足するなと思っていました。
そこで元のXeon E3-1220V6(Kaby Lake)と同世代でHyper Threadingに対応しているXeon E3を探したところ、4桁価格で入手できる唯一の選択肢であったXeon E3-1270V6を入手するという結果になりました。
Kaby Lake世代のXeon搭載機は、Core i3やPentium系であればコンシューマPCと同じCPUを搭載できるのですが、Core i7/i5を搭載することは出来ず、Xeon E3を使う必要があります。まあ、Kaby Lake世代はCore i7(Core i7-7700K/Core i7-7700/Core i7-7700T)もまだまだ高価ですから、Xeonの方がむしろ実売価格が安いことも多いのですが…。
Xeon E3-1270V6はベース周波数3.8GHz、ブースト周波数4.2GHzでCore i7-7700よりは少しベース周波数が高くなります。その分なのかTDPもCore i7-7700(65W)より少し大きくなり72Wとなります。ひょっとするとPRIMERGY TX1320 M3で上位仕様でオーダーするとCPUクーラーも変更されるのかも知れませんが、Pentium G4560のものをそのまま使っています。
Core i7との大きな違いは内蔵グラフィックで、Xeon E3-1270V6では内蔵GPUは無効化されています。Xeon E3では4桁目の数字が5のものが内蔵GPU有効化モデルですので、Xeon E3-1275V6であれば同等のCPUコアでグラフィック有効化モデルとなります。
Hyper-V上のゲストOSも快適
正直今時のCPUと比較すれば、Xeon E3-1270V6は性能的には全く大したものではありません。具体的にいえば12世代目Coreシリーズ以降の上位モデルに搭載される省電力コア(Eコア)と、Kaby Lake世代のメインコアがほぼ同等の性能と言われています。つまり現行のCPUでいえばIntel N100にHyper Threadingが搭載された程度の性能でしかないわけです。
現在このCPUを装着しているPRIMERGY TX1320 M3はホストOSとしてWindows Server 2019 Standard、Hyper-V上のゲストOSとしてWindows Server 2016 Standardを動かしていて、仮想マシンの方には4スレッドを割り当てています。CPUパフォーマンスもメモリ使用量もホストマシンの半分まで利用できるようにする形です。
このゲストOSの方は、実はWindows Server 2012R2を動かしているCeleron J1900のPCを置き換えるために用意しているものです。役割もこの物理サーバーと同等に仕立てているのですが、リモートデスクトップで繋いだ時の快適性はHyper-V上の仮想マシンの方が遙かに上です。
いずれにしてもWindows Server 2012R2がサポート切れとなっているだけに移行は必須だったのですが、仮想PCで物理PC以上に快適な環境が組めるあたりは、CPUの能力の差でしょう。
上を見ればキリはありませんが、Windows 10ベースのWindows Serverを使う分には十分な性能は保たれているといえるでしょう。Windows 11ベースのWindows Server 2022となるとハードウェアが対応出来ていない当たりに古さは表れていますが…。
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購入金額
8,500円
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購入日
2023年05月23日
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購入場所
ヤフオク
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