少し前に国産メモリーモジュールメーカーであるセンチュリーマイクロの直販サイトで、限定販売が行われた製品です。
基本的には定格1.2VでDDR4-3200の16GB2枚組というメモリーモジュールですが、XMP 2.0プロファイルにおいて1.35Vで3600MHz 20-20-20-44または4000MHz 22-22-22-48をサポートするという製品です。
普段センチュリーマイクロといえば確実性はあるもののとにかく高いという印象が強いのですが、この製品に関しては一般的なDDR4-3200 16GB2枚組より少し高価という程度に止まっていて、しかも特にオーバークロック時に役立ちそうなヒートシンクも無料で添付されるということから、取り敢えず買っておくことにしたものです。
今回は限定250セットの販売で、その中でも申し込みが早い人には先着順でCENTURYのロゴステッカーが付いてくるとのことだったのですが、販売開始直後に申し込んだだけに当然のように付いていました。
今時のメモリーモジュールとしては珍しく、保証規定が印刷されて紙で封入されていました。
私がCENTURY製のメモリーモジュールを買うのはかなり久しぶりで、かつての72Pin SIMMや168PinのSDRAM辺りまで遡る必要があります。正直その頃のCENTURYは相性がきつい(特にSIMMをPC-9800シリーズで使った場合)印象で、今ほど信頼のブランドという印象はありませんでした。
こちらも先着で添付されていた購入特典で、メモリー用のヒートシンクです。このモジュールの場合定格のDDR4-3200 1.2Vで使っている分には必要ないでしょうが、オーバークロックで1.35Vをかける場合など、あるに越したことはありませんので実用的なおまけといえます。
DDR4-4000対応のOCメモリーでネイティブDDR4-3200は貴重
それではメモリー本体を詳しく見ていきましょう。
よく見ると、この製品ラベルは少々謎です。書かれているスペックはいずれもXMPプロファイルによるもので、ネイティブ動作のものがないのです。
一般的にDDR4-3600やDDR4-4000をサポートしているオーバークロックメモリーは、定格動作のSPDはDDR4-2133 1.2Vで設定されていて、XMPプロファイルを有効にした場合にのみより高いクロック周波数を設定できるようになっています。
その点、この製品は同じXMPプロファイルによるDDR4-4000/3600でも、通常のSPDに設定されている周波数がDDR4-3200とそこそこ高い値となっているという特徴があります。つまりクロックを盛らなくても十分に高速であるということです。
採用されているDRAMチップは韓国SK Hynix製H5ANAG8NCJR-XNCという16GbitのBGA 78Pinチップです。公称動作温度は95℃まで担保されているため、ヒートシンクなしでも一応オーバークロックに耐え得るということでしょう。とはいえ、DRAMチップの動作温度が低い方が安定性や耐久性には有利ですので、ヒートシンクを付けた方が間違いないとは思いますが。
実は既にRyzen 9 5900Xを買って手元に置いてありまして、現在のASUS PRIME X370-AのCPUを交換する際に、メモリーもこれに交換しようと考えています。X370-AのCPUはRyzen 9 3900を最後にするつもりだったのですが、AMDの方針転換によりX370チップセットのマザーボードにもRyzen 5000シリーズをサポートするBIOSがリリースされたこと、32bit PCIスロットを備えるマザーボードの新規調達が絶望的なことから、もう少しこのシステムを引っ張ることにして、そのために安定性をより確実にしようとこのメモリーを買ってみました。
サブPCのXeon E5搭載PCの入れ替え(こちらも近いうちに計画しています)についてはIntelプラットフォームにするつもりで、これは既にマザーボードのASUS PRIME Z690-Aを用意していますので、こちらはDDR5のメモリーをサポートする製品となりますから、DDR4のメモリーはAMD環境向けとなります。
AMD環境のDDR4ではオーバークロックはなかなか難しい場合が多かったのですが、このメモリーではDDR4-3600での動作が報告されていますので、場合によっては狙ってみるのも良いかも知れません。
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購入金額
9,980円
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購入日
2023年04月29日
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購入場所
CENTURY MICRO OnlineShop
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