ジャンク品の富士通製PCサーバー、PRIMERGY TX1320 M3を活用するためのパーツ類第3弾です。
現在のCeleron J1900のサーバーからはドライブをSSD化していたわけですが、SSDは特に書込を繰り返すことで寿命が徐々に失われていきます。現在のサーバーで長年使っていたのは、Intel SSD 710の300GBモデル、SSDSA2BZ300G3でした。
これは最終的に約560TBWまで無事に動いていたのですが、容量不足が顕著となったことで引退させ、つなぎとしてCrucial MX500の1TBモデル、CT1000MX500SSD1/JPを使っています。
ただ、Intel SSD 710はHET-MLCと呼ばれる高耐久MLC NANDを採用していて、この時代としては異例の長寿命である1.1PBWを達成していました。その点CT1000MX500SSD1/JPの耐久性は360TBWしかなく、あくまでつなぎとして(数ヶ月~2年程度)しか使うべきでは無いものです。
そもそもこのサーバーはWindows Server 2012 R2で動いていて、2023年10月でサポート終了となりますから、それまでにリプレイスする必要があります。それを踏まえて新サーバーとなる予定のPRIMERGY TX1320 M3には高耐久SSDを投入するつもりでいました。そのために以前からストックしておいたのが、今回取り上げるIntel SSD D3-S4610 960GB SSDSC2KG960G801となります。
中身はIntel純正のD3-S4610ですが、厳密にはSupermicro製サーバー用のパーツとして販売されていたものとなります。
仕事先のDELL製サーバーにこのシリーズの1.92TBモデルがRAID 1で入っているものもあるのですが、正規の価格で買っているととんでもない金額であることに驚かされます。私が購入したものは960GBのSSDとしてごく普通(購入時点での水準ではむしろ安価)の水準でした。
速度よりも耐久性で選ぶ
まずはPRIMERGY TX1320 M3でいつも通りのベンチマークテストを走らせてみました。
▲Crystal Disk Mark 8.0.2(MB/s表示)
▲Crystal Disk Mark 8.0.2(IOPS表示)
シーケンシャルの速度だけであれば現代的な水準は保たれていますが、ランダムはSATAとしても低めだと思います。
とはいえ、この製品にとって大事なのは速度ではなく耐久性です。先ほど近い容量のCrucial CT1000MX500SSD1/JPの耐久性を360TBWと紹介しましたが、D3-S4610 960GBの耐久性は6.0PBWと、コンシューマー向け製品と比較して15倍以上という圧倒的な数値を達成しています。
D3-S4610はIntel製64層3D TLCを採用していますが、64層3D TLCははコンシューマーモデルであればIntel SSD 545sで搭載されていたもの世代のものです。製造プロセスなど細かい値が見つからないのですが、恐らくIntel SSD 710のHET-MLCと同様に選別品のNAND Flashと、耐久性を優先するファームウェアの組み合わせで達成しているものなのでしょう。
現在はIntelのSSD事業はSK Hynixに売却され、旧Intelの事業部はSolidigmという新ブランドとなっています。その影響もあり旧Intelのエンタープライズ向け製品は入手難となりつつありますが、この耐久性の違いを考えれば存在意義は大きいものがあります。これがコンシューマーモデル程度の価格で入手できたのは幸運だったと思います。
-
購入金額
8,980円
-
購入日
2022年08月31日
-
購入場所
PC4U
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。