まずは収録曲を紹介しておきましょう。データはAmazonの商品ページから引用しています。

Disc1『DISCOVER JAPAN DX I』

01. 怪物(オリジナル歌唱:YOASOBI 作詞・作曲:Ayase)
02. エイリアンズ(オリジナル歌唱:キリンジ 作詞・作曲:堀込泰行)
03. 接吻(オリジナル歌唱:オリジナル・ラブ 作詞・作曲:田島貴男)
04. 明日への手紙(オリジナル歌唱:手嶌葵 作詞・作曲:池田綾子)
05. 愛し君へ(オリジナル歌唱:森山直太朗 作詞:御徒町凧 作曲:森山直太朗)
06. 幸せな結末 with 松たか子(オリジナル歌唱:大滝詠一 作詞:多幸福 作曲:大瀧詠一)
07. You Go Your Way with 川畑要(CHEMISTRY)(オリジナル歌唱:CHEMISTRY 作詞:小山内舞 作曲:豊島吉宏)
08. ENDLESS STORY(オリジナル歌唱:伊藤由奈 作詞・作曲:Thomas Dawn Ann 日本語詞:ats-)
09. タイムトラベル(オリジナル歌唱:原田真二 作詞:松本隆 作曲:原田真二)
10. 歌うたいのバラッド(オリジナル歌唱:斉藤和義 作詞・作曲:斉藤和義)

Disc2『DISCOVER JAPAN DX II』

01. 君は薔薇より美しい(オリジナル歌唱:布施明 作詞:門谷憲二 作曲:ミッキー吉野)
02. 熱き心に(オリジナル歌唱:小林旭 作詞:阿久悠 作曲:大瀧詠一)
03. 愛燦燦(オリジナル歌唱:美空ひばり 作詞・作曲:小椋佳)
04. 木蘭の涙(オリジナル歌唱:スターダスト☆レビュー 作詞:山田ひろし 作曲:柿沼清史)
05. ラヴ・イズ・オーヴァー(オリジナル歌唱:欧陽菲菲 作詞・作曲:伊藤薫)
06. 青春の影(オリジナル歌唱:チューリップ 作詞・作曲:財津和夫)
07. 紅い花(オリジナル歌唱:ちあきなおみ 作詞:松原史明 作曲:杉本真人)
08. スローバラード(オリジナル歌唱:RCサクセション 作詞・作曲:忌野清志郎/みかん)
09. 月のあかり(オリジナル歌唱:桑名正博 作詞:下田逸郎 作曲:桑名正博)
10. 涙くんさよなら with 松下奈緒(オリジナル歌唱:坂本九 作詞・作曲:浜口庫之助)

Disc3『OTHER DISCOVERY』

01. SPY(オリジナル歌唱:槇原敬之 作詞・作曲:槇原敬之)
02. ルビーの指環(オリジナル歌唱:寺尾聰 作詞:松本隆 作曲:寺尾聰)
03. 帰りたくなったよ(オリジナル歌唱:いきものがかり 作詞・作曲:水野良樹)
04. メロディー (Remix'22)(オリジナル歌唱:玉置浩二 作詞・作曲:玉置浩二)
05. 道化師のソネット(オリジナル歌唱:さだまさし 作詞・作曲:さだまさし)
06. ジョニィへの伝言 (Remix'22)(オリジナル歌唱:ペドロ&カプリシャス 作詞:阿久悠 作曲:都倉俊一)
07. さよならの向う側 (Remix'22)(オリジナル歌唱:山口百恵 作詞:阿木燿子 作曲:宇崎竜童)
08. 小さな恋のうた feat. キヨサク (MONGOL800) (Remix'22)(オリジナル歌唱:MONGOL800 作詞:上江洌清作 作曲:MONGOL800)
09. 地球はメリーゴーランド(オリジナル歌唱:ガロ 作詞:山上路夫 作曲:日高富明)
10. SPIRIT OF LOVE feat. 佐藤竹善(オリジナル歌唱:SING LIKE TALKING 作詞:CAT GRAY/藤田千章 作曲:佐藤竹善)
11. 見上げてごらん夜の星を(オリジナル歌唱:坂本九 作詞:永六輔 作曲:いずみたく)
12.Tシャツに口紅 with 大滝詠一 (Solo Ver.)(オリジナル歌唱:RATS&STAR 作詞:松本隆 作曲:大瀧詠一)

フルバージョンがYouTubeで公開されているのは先に紹介した「怪物」のみですが、アルバムのティザームービーや「メロディー」のリリックビデオが掲載されていましたので、それを貼っておきましょう。

こうして全収録曲を並べてみると、意外と原曲を知らないものもあり、自分が網羅している楽曲の範囲の狭さを実感させられます。強いて言えば出典が古い楽曲が多い『DISCOVER JAPAN DX II』は大体判りましたが…。

「怪物」以上に意外と思ったのは槇原敬之の「SPY」でした。でもこれも完全に自分のものにしてしまっている辺りはさすがの一言でしょう。

一方で「愛燦々」は原曲の美空ひばりの印象があまりに強すぎました。さすがに鈴木雅之の歌唱力を以てしても違和感を完全に消し去るところまではいっていません。カバーソングの難しいところはオリジナルの歌唱力が唯一無二ともいえる楽曲をどう料理するかというところだと思うのですが、鈴木雅之はその圧倒的な歌唱力で自分のスタイルで歌いきるという手法です。原曲の歌い手でいえば美空ひばりをはじめ布施明や玉置浩二、高橋真梨子（ペドロ＆カプリシャス）などはやはり唯一無二であり歌唱力も高いため、この辺りの楽曲は原曲ファンがどちらを気に入るかはなかなか難しいかな、と感じました。

祖父に服部良一、父に服部克久といずれも偉大な作・編曲家を持つ服部隆之とタッグを組んで制作されているだけのことはあり、カバーとしての完成度は抜群ですし、CD3枚組の大作としては良心的な価格設定ですから、収録曲の内の何曲か気になるものがあれば買って聴いてみるのも良いかと思います。

私は普段聴く音楽は8割方洋楽なのですが、このように豪華な楽曲が並んでいると、一度全て原曲を聴いてみても良いかなという気分になりました。それこそが、この「日本のうた」シリーズが制作された意味なのでしょう。