USBケーブルには、様々な規格が存在しますが、現状私が必要としているのは、USB PD 65W以上の対応であり、且つ、USB 3.2Gen2 x2対応のUSB Type-Cケーブルです。

ノートPC(LG 13U70Q-GA77J)しかUSB PD(Power Delivery)に対応した機器は持っていませんが、ノートPC付属のACアダプターが65Wで、ノートPCと一緒に持ち出すUSB PD対応ACアダプターが65Wなので、USB PD対応の60W対応では充分ではありません。

また、ノートPCには、USB 3.2 Gen2(10Gbps)のUSB端子しかありませんが、デスクトップPCには、USB 3.2Gen2 x2(20Gbps)の端子が付いています。

また、PCIe 3.0 x4対応M.2 SSDを搭載したポータブルSSDは、USB 3.2 Gen2(10Gbps)対応2種,USB 3.2Gen2 x2(20Gbps)対応1種を所有しています。

デスクトップPCに接続する際には、USB 3.2 Gen2 x2対応SSDのほうが、USB 3.2 Gen2対応SSDより高速での読み書きができますが、デスクトップPCのUSB 3.2 Gen2 x2端子は、バックパネルにあります。

USB 3.2 Gen2 x2対応SSDケースには、40cmのケーブルしか付属してませんでしたので、デスクトップPCのバックパネルからデスク上に引き出す為に、1m以上のケーブル長が必要です。

既に、USB Gen2 x2対応USB Type-Cケーブルは、一つ持っているのですが、デスクトップPCは、2台あり、都度バックパネルの端子を差し替えるのは面倒なので、2本目の購入です。

様々なケーブルを試してみたくて、前回とは異なるケーブルを購入しました。

USB端子の制御には、eMarkerチップを搭載し、安定性と高速転送を実現しています。

eMarkerチップには、Type-Cとしての機能 , USBの対応規格 , eMarker搭載端子の反対側の端子仕様(Type-A / Type-C等) , 型番 , メーカー名 , 通電能力等の情報が記載されていて、機器からの問い合わせに応じて、返信するものです。
例えば、USBケーブルで接続されるACアダプターとノートPCが、USB PD 100Wに対応していたとします。
所が、USBケーブルは、USB PD 60Wにしか対応していないとすると、ACアダプターからUSBケーブルのeMarkerチップに問い合わせをして、60W対応と返ってくると、ACアダプターは、60Wまでの出力に制限されます。
これにより、安全にノートPCを充電できますが,60Wに制限されるので、充電時間が、長くなることになります。
私の持っているACアダプターは65W出力なので、USB PD 100Wのケーブルが必要なのです。

同様に、ポータブルSSDやノートPCから、eMarkerに問い合わせがあり、USB 3.1 Gen1対応と返信があると、機器は5Gbpsで通信を始めます。
なので、折角高性能のSSDを持っていても、適当なUSBケーブルを使わないと、正当な機器通信ができません。

現状私が保有するUSB機器は、USB PD 65W , USB 3.2 Gen2 x2が最も高位な仕様なので、USB PD 100W＆USB 3.2 Gen2 x2(20Gbps)対応のUSBケーブルであれば、機器の性能を落とすことなく使用することができるのです。

先ず、USB PDから確認します。

USB PD対応ACアダプター ANKER nano IIと、LG 13U70Q-GA77Jという13型8C/16T AMD Ryzen 7 5700Uを搭載したノートPCのUSB Type-Cコネクタを接続して、充電を行いました。

USBType-Cコネクタには、19.4V 2.24Aが出力されました。

これは、ノートPC付属のACアダプタを接続して充電するのと同等の充電時間で充電することができるものです。

次に、20Gbps対応のポータブルSSDを接続して、DiskMarkを走らせてみました。
このポータブルSSDは、M.2 SSDをPCIe 3.0 x2で接続して、UASP対応のUSB 3.2 Gen2 x2で通信するものです。
このポータブルSSDは、PCIe 3.0 x4対応のSSDを接続しても、PCIe 3.0 x2の16Gbpsが上限となってしまいますが、USB 3.2 Gen2対応の10Gbpsよりは高速で読み書きできます。
先ず、USB 3.2 Gen2対応のSSDを接続してみると、

次に、USB 3.2 Gen2 x2対応のSSDを接続してみると、

ライト性能が、800MB/s程度に抑えられているのは、ケーブルやSSDケースの制約ではなく、搭載しているWD製のM.2 SSDに依るものです。

WD製 M.2 SSDを、PCIe 3.0 x4で、デスクトップPCのPCIeスロットに挿して計測したDiskMarkは下記の通りです。