※Nゲージ鉄道模型セットのレビューですが、このめっちょ高いセットを買うにはライトすぎるユーザーなのであくまでこんなモノだよの参考程度にどうぞ。
一番好きな電車は何と聞かれたら小さい頃お世話になって思い入れのある415系なのだが、一番好きな鉄道車両は何かと聞かれたらDD51。
こちらに関しては別にお世話になったどころかまともに現物を見る機会にすら恵まれていないのだが、子供の頃買ってもらったプラレール、そして何よりゲーム「A列車で行こう」シリーズにハマっていたのが大きい。方向性が決まったIII以降大抵登場し、一番安く低速な貨物車両としてゲーム開始直後にお世話になる。自分はゲーム中よほどの理由がない限りDD51を使い続ける。
また判りやすい独特の凸型スタイルは、ボンネットバスやトラックにも通じる雰囲気がある。
そんなDD51も元を辿れば蒸気機関車を駆逐していった当時は忌み嫌われた世代。そう、蒸気機関車がまだ走ってる頃に作られた機関車だ。
製造は1962年~1978年。更新スパンが遅い鉄道車両だとあまりピンとこないが…
オート三輪 マツダ T2000が1962年~1974年頃(設計時代は1959年の旧T1500を多く引き継ぐので厳密にはもう少し古いが)と同時代の内燃機関車両を2021年まで定期運行に使っていたんだから恐ろしい話。
という訳で前置きが長くなったけど、2021年3月12日の定期運行最後の列車を再現したセットが発売されてしまった。
これまでも寝台特急北斗星等有名どころの列車のさよならセットの模型は発売されていたが…さよならするのは先頭のDD51だけなのでそれを出せばいいものを…なんと当日の列車フル再現セットだ。しかも北斗星等と違ってあくまで後ろは別にさよならしないふっつーのコンテナ貨物。貨物なので当然両数も多い。衝撃の17両セット。
お値段定価税込み65000円。自分は割引の効く予約で買えたのでマシだが大変にお高い。アテンザの自動車税より高い。そうだよ自動車税と同月に来ちゃったから大変なことに。
普段あまり意識しないが、いくらフルセットといえど17両ってのは多い。両数だと新幹線はやぶさ+こまちが同17両編成だが、2つまるごと1商品にするとは思えないので、Nゲージ車両セットの中でも屈指の両数になるセットだろう。
当然搭載したコンテナもついてくるのだがその数70個。しかもちゃんと1個1個コンテナの番号も違うしある程度の仕様違いも作り分けている。
見方によっては「今普通に運行されている貨物列車の再現フルセット」でもあるので、自分で調べないでもながーいコンテナ貨物列車を再現できる珍しい存在。もし自分が先頭のDD51だけ買っててもコンテナどころかコキなんたら型を探して買う時点で諦めていただろう。
ある意味ライトユーザーに優しい仕様かもしれない(値段から目をそらしながら)。
パッケージはブックケース3個分くらいの厚み。
外側の保護スリーブを外すとTOMIXの他の限定品でも使われるタイプのブックケース2個入り紙のメインパッケージがあり、そこに車両17両とタンクコンテナ10個が収まる。
添付の小冊子は小冊子といいつつ表紙含む12ページで、雑誌の1特集くらいのボリュームがある。これを買うような人はDD51の事色々知ってそうだがライトな自分はもう気合れてかからないといけない内容だった。
最終列車の全車側面写真も収録されているので、より拘る人はディティールアップ資料にもなるだろう。
スリーブに一緒に入っているもう一つは簡易な紙パッケージに通常コンテナ60個が収まる。
コンテナは積載状態でブックケースに収められらしい(説明書による。実際まだ試してない)ので1度出した後は簡易紙箱とスリーブは不要になるがまあそのまま残しちゃいますよね。
肝心の1801号機のナンバーやヘッドマークすらまだつけていないのだが、元々ナンバーの取り付けヘタクソマンなのでモノがモノだからここはすこし日をあけて調子のいい時にしっかりやろうと。という訳で今回載せるのはコンテナの装着のみ行った状態。
まあそれでも70個乗せるのに20分かかったけどな!
紙箱のコンテナは基本的に入ってる順に載せればいいのだが下から2番目の列のみタンクコンテナとの兼ね合いで12両目と17両目の分になる。
実はTOMIXのDD51は前月に発売された品番2245/2246から改良されており、当然今回の1801号機もそれに準拠している。
2004年発売のHG仕様DD51はフライホイール付きM-9モーターを搭載した新金型でそれまでの旧モデルより一回り小さくなった。
今回の2022年モデルはボディ類は2004年準拠だが、モーターは新型のM-13に変更、そして動力ユニットの更新で車高が下がっていてよりボンネット型らしい小ぶりな雰囲気を出している。
変わったのはランボード・台車の間隔で、車で言うなら車高調入れた感じ。
ちなみにM-13とM-9モーターは速度差があるので混結非推奨。
自分の手持ちのTomix DD51に2004年製品のM-9モーターをM-13に入れ替えた個体があるのだが、それとも速度差を感じた(今回のもののほうが遅め)、重連は大人しく新製品でそろえたほうがよさそう。まあ元々ぶっ壊れかけたやつ治した個体なのであまりアテにならないけど。
ちなみに改良前製品同様キャブ内に収めるための補助ウエイトが付属しているのだが、今回は17両といえど模型がとても軽いコンテナ貨車なのでウエイト無しでも牽引力に不足はなさそう。
各車写真(付属品未取り付け)
今回の主役。ちなみに説明によるとステップの形状が実車と違うらしいぞ。よくみてないけど。
何気にJR貨物カラーのDD51は初入手。さよならヘッドマークやアンテナ、エアコン室外機等が後付けパーツで付属。まだつけてないけど。カプラーは全車アーノルドでDD51も連結側はアーノルド。先頭側はTN。交換用カプラーももちろん付属。
今度ナンバーやヘッドマークつけたら写真とりなおそうね。
コキ104-1106:ここからひたすらコキが続く。早速1個目はロゴや表記はもちろん色合いもちょっと違うコンテナ。
コキ107-68:グレーのコキ107。前の方はひたすら標準コンテナが続くが、よく見ると色んなバリエーションがある。
コキ107-725:1両前と比べるとJRFマークの有無の差を再現。
コキ104-429:青のコキ104。よくみると真ん中のコンテナはちょっと背が高い20Dコンテナ。
コキ104-210:こちらは1個目に20Dを搭載。この不揃い感が生々しい。
コキ106-1084:20Dで統一されたスッキリのコキ106。
コキ107-1710:こちらはJRFマーク入りで統一。でもよくみると後ろ側2個がちがうぞ。
コキ106-615:こちらも結構不揃いで生々しさポイント高い。
コキ104-53:青いコキに水色の私有コンテナでだんだんあやしくなってきたぞ。
コキ107-2014:JRFロゴは揃ったぞ。今更だが突放禁止表示もあったりなかったりするぞ。
コキ104-2745:きましたホッパーコンテナ。この辺から説明書照らし合わせないと載せ間違うぞ。
コキ104-2060:茶色JRFコンテナ揃い最後の車両。この後はトリッキー。
コキ200-66:一回り短い車体に赤が印象的なコキ200。このタンクコンテナは固定パーツ経由の装着になる。
コキ200-46:こちらもタンクコンテナ2個積み。後方のUT11K-95125はロゴがないですってわざわざ書いてあるんでそういう事情なんだろう。
コキ107-514:ホッパー・タンク・ホッパーの3段構え。昔だったら3つの貨車にわけてたんだろうなあ。
コキ106-997:最後尾もトリッキー。真ん中の小型タンクコンテナUT3Cがかわいい。付属品で反射板があるが未装着。最後尾となるコイツもカプラーはアーノルドなのでこの編成固定で楽しむなら交換して小ぶりなものにするのもいいかもね。
以上17両!新幹線フル編成よりは短そうだが、模型でもかなりの長さなので家の机上オーバルだとヘタするとウロボロスになってしまう。
後日KATOの車間短縮ナックルカプラーつけてみました。
所有欲を満たすセット
とにかく高いだけあって満足感のあるセット。DD51が好きだって人ならとても満足。
このご時世…とは関係なしに出不精なので現物の引退を見れなかった自分はとてもうれしい。
まあこれ買っておけば満足だし、一通りコンテナ貨物列車実物仕様編成が手に入るのだから、自分みたいなライトユーザーこそ助かるセットなのかも。相応に高いけど。
蛇足だけど、買っておいて言うのもアレだがそこまでやってしまう鉄道模型に恐ろしさを感じる面もある。
鉄道模型に限った話ではないが、情報過多のこの時代、だれでも簡単にネットで写真や資料を手に入れられるせいでゲームのグラフィックのここが違うだの作ったプラモのあれが変だのツッコミをしようと思えばできてしまう。そういうのばっかりだと息がつまるので自分はゆるゆるでいきたいな。
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購入金額
50,000円
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購入日
2022年05月29日
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購入場所
jive9821さん
2022/05/29
地元に機関区があったときに、DD51の1801以降は全て地元に
配備されていたので、1801も見慣れたものでした。
ちなみに子供の頃、国鉄のイベントで貨物線を使って引退する
DD13を短距離運転させて貰ったこともありましたね。当然
運転士の方が横に付いた状態ですが…。
下小川さん
2022/05/30
なんだかんだで長く貨物を運び続けた機関車でしたねー。
DD13体験運転すごいですね...!!DD13は小型なイメージありますけど間近で見たらでっかいんだろうなあ。
ちなみに自分が比較的よく見れた凸はDE10でした。