一度使ってみたかった、平面磁界駆動型ヘッドホン。
というわけで、Aryaは高すぎたので、Anandaを買ってみました。
Edition XSと悩んだのですが、ヘッドバンドの作りが好みだったことと、重量のあるヘッドフォンなので、頭部の設置面積は広い方が良かろう、ということでAnandaに決定。
それに、オーディオ機器って一定価格までは価格と比例して音も変わりますが、ある程度を越えると差はあるものの、その差を出すためのコストが桁違いになって、コストパフォーマンスで見るとどんどん悪化していきます。
といっても、その唯一無二の領域を得るためには不可避なコストであって、コスパを考えること自体意味の無い世界に突入してしまう訳ですが。
そういった意味でも、定価77,000円のAnandaはAryaに比べてバランスが良いのでは無いんじゃない?と思ったわけです。
届いたAnanda、思ったよりデカい…
どれくらいデカいかというと、
はい、一つだけ違和感バリバリのサイズなのが、Anandaです。
イヤーパッドが大きいのでどれだけ耳がデカいんだよ!という人でも安心のサイズ。
逆に、イヤーパッドを低めの位置に装着すると、顎というか首の付け根くらいまでイヤーパッドが来ます。
でも、これだけデカいイヤーパッドなので、側圧が分散されて装着感は意外に良好。
400g近いクラスの重量級ですが、幅広いヘッドバンドということもあって、連続着用していてもまったく疲れませんし、耳も痛くなりません。
さて、肝心な音質はというと…すげぇ、広い!気持ちいい!って感じ。
音はフラット系ですが、高域に特徴があるのはDT 1990 PROに似ている感じ。でも、サ行が刺さる感じはかなりマイルドで気になりません。
ザ・ハイレゾ!って感じの高解像度ですが、空気感というか、広がりがすごいです。モニターっぽくどんなサウンドもカチッと鳴らすDT 1990 PROとはかなり異なるサウンドで、リスニングにはいいですね、これ。
あと、すごいのが音漏れ。漏れるとかのレベルではなく、内にも外にも、同じレベルで音を放出しています。
ということで、こいつを外で使うのはかなりの大迷惑。電車内とかは使用を躊躇するというか、迷惑なので使ってはいけないレベル。
でも、この内も外もスカスカな構造が、空間の広さに繋がっているような気もします。
32Ωとポータブル機器での利用を想定しているモデルがAnandaですが、試しにiPhoneに接続したところ、確かにボリュームは十分ですが、では十分にドライブできているかというとそうでは無く。
やはり、出力に余裕がある据え置き機での使用がお勧めです。
iPhoneだとボーカルも引っ込むし、パンチ力も無い、しょぼーんなサウンドになってしまいました。
このヘッドフォン、女性ヴォーカルが特に楽しいです。
花澤香菜のこきゅうとすとか、sweets paradeとか、近めで甘めのヴォーカルの曲は、なんだかすごいことになってます。
かと思えば、スペクトラムのサンライズなんて、導入部がなにやら壮大なことになってます。
いろいろな音楽を聴き直すのが楽しくなるのは、よいヘッドフォンです。
ATH-M9Xでは埋もれていたヴォーカルも、AnandaやDT 1990 PROクラスのヘッドフォンだと綺麗に分離され、輪郭がはっきり把握できるので、最近のテクノロジには驚くばかり。
ただ、高解像度の音=高音質って訳ではなく、デジタルアンプに対する真空管アンプといいますか、ソースに合った甘めのサウンドが良いところもあったりします。
そういった用途には、SENNHEISER HD 6XXがバッチリな訳で…というわけで、気づいたらヘッドフォンが増えまくっておりました。
HD 6XXのレビューは後ほど。
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購入金額
77,000円
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購入日
2022年05月27日
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購入場所
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