オーグライン+Ptの4芯フラットケーブルを使用したイヤホンケーブルです.自作されてものが出品されていたので,確保しました.
ケーブル単体で14,400円/mもするのですが,mmcxイヤホンケーブル化されてそれ以下の価格で入手できました.
コネクタはmmcx,プラグは2.5mm4極です.長さは1.1mくらい.
線材は,0.16φ金銀プラチナ合金オーグライン+Ptを7本撚線構造にし,4芯のフラットケーブル化したものです.柔らかいフラットケーブル化によりにより,タッチノイズをほぼ無くしているようです.
ビンデージケーブルや正体不明の高価格ケーブルを除くと,オーグライン+Ptは一般に市販されているイヤホンケーブルとしては一番高いといえます.ただ,一概に高ければ音質が良いとはならないので,オーディオは難しいです.
ちなみにオーグと言うのは,Au(金)+Ag(銀)=Augのオーグです.これに+Pt(白金)で,オーグLine(ライン)+Ptとなります.オリジナルは,PTFE被覆の単線です.
このケーブルは4芯なのでこれ一本で,バランスケーブルが作れるので,3,000円/mのケーブルと考えれば... いや,高いです.
テフロン被覆ではないので,イヤホンケーブルとしては柔らかいのがせめてもの救いですが,柔らかくてもハリがあるので,耳掛け時にはイヤフックガイドなどを使わないと,外れやすいです.タッチノイズは殆どありませんので,イヤホン向きのケーブルです.
では,音質.
AK T8iE MK2とUM Pro50で聴きます.
銅線とも銀線とも銀コート銅線とも違います.Nobunaga LabsのInspire系ケーブル(sasanami)に近いのですが,澄んでいて,立体感が得られます.さらに,高域特性によりキラキラ感が増します.一般的な銀コート銅線よりも,解像度が高いのに響きが多く,そのため艶ぽさも感じます.ボーカルの分離も良く,明瞭になり,全体的に立体感が増す影響で,少し前に出てきます.
一般的に銅線より低域の不足すると言われていますが,AK T8iE MK2では低域の分離も良くなるので,少なくなったように感じますが,十分に出ています.ただ,マルチBAだとsasanamiより低域の量感が少ないのは確かです.中高域特性はオーグライン+Ptのほうがいいのですが,全体的にはsasanamiのほうが,マルチBAイヤホンにはバランスが取れています.
低域番長のイヤホンをもう少しスッキリさせ,高域特性を完全したいという用途にはぴったりですが,期待通りの特性になるかはイヤホン次第なので,試してみないとわかりません.2万円近くを投資して,試してみるのはかなり冒険です.イヤホンによっては失敗する可能性が高いです.
個人的にはAK T8iE MK2のD型では,sasanamiよりオーグライン+Ptのほうが好みでした.
ケーブル単体としては優れた究極的な線材ですが,イヤホン用途としては万能な究極ケーブルとは言いにくいです.Inspire系やDiamond Dustシリーズのほうが,イヤホンケーブルとしては万能タイプだと思います(ただ,Diamond dustは被覆が硬いので,扱いにくいです).
それでも,自作前提だと,2万円以下で作製できるので,Inspire系と同程度の価格です.よって,ヤフオクなどにある高価な怪しいケーブルを買うよりも,遥かに満足度の高いケーブルになり,柔らかいので使いやすいです.このケーブルを超えるには,相当な苦行が必要だと思いますので,D型イヤホンであれば終わりの1本と決めてもいいかもしれません.
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購入金額
0円
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購入日
2022年頃
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購入場所
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