愛用しているヘッドフォンは、1990年発売のオーディオテクニカ ATH-M9Xだったりします。
開放型のヘッドフォンといえば、昔ソニーのMDR-F1を持っていましたが、低域スッカスカでうーむ…という音作りで、確かに開放型の抜けの良さはあるものの、そこまで出番は無く終わってしまいました。
モニター然としたバランスの良さ、密閉型であるが故のパワーとヴォーカル域の美しさは今でも十分通用するヘッドフォンかと思います。
とはいえ、デメリットも無いわけではなく。
密閉型の宿命である、密閉されているが故の蒸れ、ヘッドバンド部分が細いために装着していると頭皮が凹む(!)、イヤーカップが若干小さめで耳が押さえつけられるので、長時間装着していると耳が痛くなる…といったところでしょうか。
テレワークになり、家で仕事をする機会が増えたため、必然的にPCオーディオ環境の出番も多くなり、それならばとADI-2 DAC FSやAP-505を導入したりといろいろ機材も変わってきた訳ですが、夜にスピーカーをガンガン鳴らす訳にもいかないので、遅い時間帯にはヘッドフォンの出番となります。
そうなると、先ほどのデメリットがやはり気になる訳で。
解決方法としては、装着していて気軽に使える開放型ヘッドフォンの導入がベストな訳ですが、MDR-F1の印象から、開放型ってどうなのよ?という疑念はありました。
どうしても構造上低域の不足感は致し方ないのかなぁ、と。
そんな中、いろいろ調べていたらBayerdynamicのDT 1990 PROの存在を知り、開放型のモニターヘッドフォンということに興味を持ったこともあり、えいやーと買ってしまいました。
届いたDT 1990 PRO。
ついでにデスクユースでは長すぎるケーブルも、オヤイデのHPSC-X63 1.3mに交換しました。
ちょっと堅いですが、長さもちょうど良く、作りも良いのでDT 1990 PROとの相性良いですね、このケーブル。
さて、肝心な音はというと…最初に聞いて感じたのは、最新の開放型ヘッドフォンすげえ!というものでした。
中域~低域にかけてこれだけリッチに鳴るもんなのですね。
あとは、高域に特徴があり、確かに解像度は高いけど機材によってはかなり刺さった感じに聞こえそうだなぁ、という点。
これについては、ADI-2 DAC FSのイコライザー機能がとても良い仕事をしてくれており、ハイ上がりの部分を押さえるようにしたところ、とても聞きやすくなりました。
あとはエージング進めば変わってくるかなぁ、と。
装着感はすこぶる良いですね。ATH-M9Xよりも重たいヘッドフォンですが、重さを一切感じさせません。
安定感も素晴らしく、頭を振ってもずれる気配なし。
そして開放型なので蒸れることもなく、抜けの良いサウンドを奏でてくれます。
試しにシーネ・エイのThe Bitter Endを聞いてみたところ、出だしのドラムとベースの重低音の迫力が半端ない!そして細かいディティールを感じることができる解像度の高さ。
ヴォーカルは思ったよりも近い感じで、これは良い印象。
ADI-2 DAC FSのクロスフィードを使うとより定位が明確になる感じ。でも、クロスフィードなしの広がりも魅力だなぁ…。
外見はというと、金属をふんだんに使っていることもあってチープ感は無し。
長さ調整も、カチッと小気味よくアジャスターが動くので、こういったところにも高級感を感じます。
リケーブルのHPSC-X63のメタル感あふれるプラグとのマッチングも良好です。
良い買い物でした。満足。
使って数時間経ちますが、ATH-M9Xと比べるのもアレすぎますが、方向性も、次元も、なにもかも違うモデルですね…。
圧倒的に解像度が高いです。特に高域。テスラドライバーの特徴なのか、金属的な刺さる感じの印象は強く受けますが、逆に言えば今まで使っていたATH-M9Xが良くも悪くもおおらかなのかなぁ、という感じ。
ザ・ハイレゾという音作りで、時代の進化を感じます…。
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購入金額
57,420円
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購入日
2022年05月11日
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購入場所
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