先日NHKで放送されていた「プロフェッショナル 仕事の流儀」を視ていると、初音ミクを取り上げた放送回でした。当然初音ミクは架空の存在ですので、実際に登場したのは初音ミクを使って音楽を制作する、いわゆる「ボカロP」でした。
その中で初音ミクに「歌わせる」例として、番組の主題歌である「Progress」の一節を自然に歌わせる技術を披露していました。私自身当然この曲は有名なので知っていましたが、よく考えると音源としては持っていないなと思いました。
そしてそこでふと思い出したのが、「Progress」の12インチアナログ盤が発売されるというニュースをどこかで見かけたということでした。どうせ持っていない楽曲だし聴くのならレコードが良いかと、その場で注文してしまったわけです。
「プロフェッショナル 仕事の流儀」で使われている「Progress」はアーティスト名がkokuaとなっていますが、こちらのシングルはスガシカオ名義です。その違いが気になって調べたところ、元々番組の主題歌を制作する目的で、ミュージシャン/プロデューサーの武部聡志が中心となって集まったバンドがkokuaであり、当然主題歌の名義はこのバンドとなります。
一方、スガシカオ名義の「Progress」は、彼のセルフカバー・未発表曲で構成されたアルバム「Sugarless III」からのシングルカットという扱いで、そのために15年ぶりに再録音されたものだということです。名義こそソロですが、この再録にあたってkokuaのメンバーが再結集して制作されたとのことです。
なお、このレコードの発売日は2022年2月26日で、これはスガシカオのデビュー25周年記念日に当たるそうです。
生バンドの魅力が伝わる
まず、収録内容についてですが、カップリング曲は無く、A面に「Progess」が、B面に「Progress」のインストゥルメンタル版が収録されるのみとなっています。
そのため45rpmで溝の幅もかなり余裕を持って取られていますので、ジャパニーズロック/ポップス系のアナログ盤としてはかなり音質は良好といえるでしょう。
kokuaは
・スガシカオ(ヴォーカル)
・武部聡志(キーボード)
・小倉博和(ギター)
・根岸孝旨(ベース)
・屋敷豪太(ドラム)
という一流ミュージシャンで固められたバンドであり、打ち込みなどでは無くきちんと生の音で収録しているのが大きいのでしょうが、極端に音圧を上げるような音ではなく、きちんとオーソドックスなバンドサウンドとして収録されていて、基本的に古めの洋楽が好きな私の感覚でも全く違和感なく聴けます。どうしてもコンプレッションはある程度効かせてしまっていますが、ニュアンスが消えるほどでもありませんので、これなら納得できる範囲です。
スガシカオの公式YouTubeチャンネルに、こちらの再録版「Progress」のMVが用意されていましたので貼っておきます。
ただ、こちらのMVではスガシカオが「ヴォーカル&ギター」となっていて、ギター担当の小倉博和は不在となっています。レコーディングには参加していたはずですので、MV収録のスケジュールが合わなかったのでしょうか。
このMVは1曲フルで収録されていて歌詞も表示されますので、これだけでも結構楽曲を味わうことが出来ます。ただ、アナログ盤では圧倒的に生の手触りという感覚が出てきますので、楽曲の魅力を存分に堪能したいのであればきちんと買って聴いた方が良いでしょうね。CDは持っていないので何とも言えませんが、AAC-LC 320Kbpsの試聴音源を聴く限りでは質感はアナログよりもそれなりに後退しているというイメージです。
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購入金額
2,200円
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購入日
2022年03月03日
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購入場所
楽天ブックス
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