三菱電機のエアコン、霧ヶ峰のXシリーズMSZ-X4020S-Wです。
電源は200V、14畳向けのサイズのモデルです。
Xシリーズは、霧ヶ峰のラインナップの中では中上位に位置し、2010年度省エネ基準達成率が120%の省エネモデル(2022年現在)となっています。
最近珍しくなった再熱除湿(寒くなりにくい除湿)も搭載しています。
選定の理由は、奥行きが314mmと、他社の省エネモデルに比べて短めであること。
暖房7、冷房3で使う予定であったので、暖房能力が高めであることです。
毎日繰り返しのタイマーがないことは気になりましたが、あきらめました。
メーカー公式サイト
https://www.mitsubishielectric.co.jp/ldg/wink/ssl/displayProduct.do?pid=304482
量販店の店頭だと明るくてあまり目立ちませんが、パネルはヘアライン仕上げです。
メーカーは違うものの10年間の進化を感じる
以前使用していた日立 白くまくんRAS-S40Z2(2009年製)と比較しての使用感になります。
まず、室内機前面パネルが前に開かなくなったため、薄く感じます。下に向かってカーブしているところも薄い印象を与えているようです。
室内機、室外機ともに動作音は静かなほうだと感じます。ただし、後述の暖房の霜取り運転時は除きます。
なお、通常動作時は、室内機に静音設定があり、風量を少なくして風切り音を減らすことができます。
リモコンは軽く、オレンジバックライト付きで使い勝手は良いです。
ただ、停止のオレンジボタンが暖房ボタンに見えるという意見も聞いたので、そこは少し気になる場合もありそうです。
日立のリモコンとの比較。縦のカラーラインだけではたしかに分かりにくいかも。
温度は0.5度刻みで設定可能です。タイマーは蓋の中にあります。日立のものとは異なり、毎日繰り返しはできません。
自動フィルターお掃除は日立のものに比べて、ダストボックスにたまるのホコリの質がフェルト状のものからフワフワしたものに変化していました。
設置環境は同じなのですが、フィルターをブラシで擦って端に落とす日立と、フィルターを巻き込んでホコリを手前に落とす三菱電機の方式の違いがあるのかもしれません。
以前と変わらず、シーズンに一回はボックスの中のゴミを取っておくと良さそうなぐらいのたまり方でした。
省エネ性能については、電気使用量(電気代)については検針票の値からの推測になります。さらに、外気温や内部の汚れによる影響などもあるため参考程度となります。
本製品のAPF(通年エネルギー消費効率)は5.9であり、RAS-S40Z2のAPF6.3よりも低いですが、実際の電気使用量はやや少ないという結果が出ました。後述の間欠暖房の影響と考えていますが、真偽は不明です。
設置工事の時に机など大型の家具を移動した場合、家具を元の位置に戻したあとリモコンの「体感」ボタンを長押しして、センサーをリセットしておくと良さそうです。これは、試運転時の配置を覚えているような動作をしたためです。
ここからは冷房、暖房に分けて見ていきます。
冷房:真夏は手動、気温が下がってきたら体感設定が良さそう
購入時の温度設定は「体感」温度になっており、センサー(ムーブアイ)が検知した床や壁、人の温度を見て空調するようです。
また、「体感」設定時に設定温度に達したとみると、自動で再熱除湿に運転を変更する仕様です。
真夏の場合は「体感」を切って、室内機の温度センサーだけを頼りに運転するほうが快適でした。
昼間は暑いのでずっと冷房運転ですが、日が暮れてから外気温が下がると自動で再熱除湿になります。
その際に、室内機の熱交換器にある水が蒸発するためか一時的に部屋の湿度が上がること、また冷風感が弱まるため少し不快に感じることがありました。
真夏以外では、「体感」を付けておくと快適です。
この二つの分かれ目はいわゆる熱帯夜(夜の外気温が25度を下回らない)にありそうですが、環境や個人差によって変わるので、試行錯誤してみる必要がありそうです。
風向は基本的に「風あて」設定が快適でした。
なお、弱冷房除湿に手動で設定することはできないようです。
2022年の夏の運転状況を追記
真夏の期間は「体感」を切って冷房。設定温度は28.5度をよく使いました。
「体感」を切った状態だと、風向きを「風あて」などに出来ません。上下フラップの片方を一段階下にすると、手元の環境では風がうまく回るようでした。
朝晩が25度前後で湿度が高いときは「体感」を付けて冷房運転をよく使いました。設定温度到達後に自動的に再熱除湿に切り替わり快適です。設定温度は26度前後を使いました。
このときの風向きは「風よけ」が良さそうです。設定温度到達までの冷房運転の風が冷たく感じるためです。
また、再熱除湿を使うと電気使用量が多くなるとされていますが、本機はあまり電気使用量に変化が見られません。気にせず使っても良いと思えました。
なお、双方「ねむり」をONにしておくと、風量が下がってより冷たい風が出てくるようなので、うまく使えると良さそうです。一方、湿度計を見るかぎり、運転が止まったり切り替わるときに一時的に部屋の湿度が上がる幅が増えるようです。
暖房:風向の設定が難しい、時間は短いもののよく霜取りに入る
暖房の場合は「体感」の設定で特に大きく変わる感じはしませんでした。
難しいのは風向で、「風あて」が基本的に良いのですが、室内機の近くにいる場合は部屋全体に風が回らないのか、やや寒いと感じることがありました。
その場合は「ムラなし」に変えると良い感じになることが多かったです。
以前使用していた日立のエアコンは霜取り以外で温風がオフになることが多く、かつ風向が下向きのままだったので冷たい風が直接体に当たる感覚がありました。また、室内機の音がうるさいところが不満点でした。
本製品は外気温10度程度で負荷が軽い状態であっても、ゆるい温風を吹き出し続けてくれるので快適です。また、ゆるい運転になるためか、室内機も比較するとかなり静かになりました。
なお、手動で風向を下向きに設定していても、温風がオフになると風向が上向きに変わるようです。
霜取りによく入るところは気になります。
設定温度を上げたとき、キッチンの換気扇をつけたときなど、運転能力を上げる動作に入って10分程度で必ず霜取り運転に入る印象があります。
このとき、室外機を見に行くと、実際に霜はついていないことがほとんどです。
多くの場合は5分程度ですぐに暖房運転に復帰するので、不快な室温の変動はありません。
霜取り運転の時に結構豪快なゴーという音が室内機からします。
霜取り運転前後で少し強い温風を出す仕様になっているようですが、霜取り運転後に部屋の温度がそれほど下がっていない場合は、自分の温風を検知するのか、暖房運転が停止しがちなところは気になりました。
良く出来ているという言葉がぴったり
冷房、暖房でワンシーズン使って満足しています。
10年前のものとはいえ、日立のエアコンを使っていた時の不満点が解消されていました。
エアコンは完成された家電だと思っていたのですが、各社説明書に書かれないような細かいところの違いも面白かったです。
防汚コーティングの効き具合など、長期的に分かったことがあればまた追記していこうと思います。
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購入金額
168,000円
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購入日
2021年06月01日
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購入場所
Joshin
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