本の蟲。
実は結構読書家で、特に若い頃は乱読しました。
ジャンル的にはSF~ファンタジー~ミステリなどからコミックまでイロイロ。
3桁では収まらない蔵書の中からトピックをご紹介していきます。
GYARI(ココアシガレットP)。ボカロジャズ、という分野で活躍するアーティストで、当初はゲーム音楽などのジャズアレンジをニコニコ動画に投稿すると共に、その世界観を補強するマンガやイラストを同人事即売会などで頒布する活動をしていた。
彼は多くのボーカロイド(後にはボイスロイドも)を使うが、一番のお気に入りはあきらかにクリプトン・フューチャー・メディアの「キャラクター・ボーカル・シリーズ第2弾」の鏡音リン。活動開始当初から導入し、歌わせたり、自分の投稿する曲を演奏している設定のジャズバンドで、ピアノを弾かせて主人公扱い。その後「ボイスロイドを歌わせる」ことに興味が移ってしまって「音源」としてはあまり使われなくなったが、それまでは圧倒的に使用頻度が高かったボーカロイドで、声を番わなくなった以降もマンガのキャラクターとしてたびたび登場させている。
ただ、それに平行して途中で彼が愛用し始めたのが、結月ゆかり。結月ゆかりは、ボカロPのグループ(ボカロマケッツ:VOCALOMAKETS)が企画して開発・リリースされたものであり、最初からボーカロイドとボイスロイドを同じ音声で作るという方向性で考えられたので、セリフと歌声が同じ声質という使いやすさもあってか、GYARIのボーカロイドの第二の柱になる(さらに言うと、ボーカロイドの方の結月ゆかりには、「exVOICE」という拡張機能があり、カウントやかけ声、挨拶などのセリフや、ブレスなど装飾音も最初から「完成形として」用意されている)。
そんな「オキニ」のボーカロイド/ボイスロイドである結月ゆかりのイラスト集が、2014年の年末のコミケ(ComicMarket87)で頒布された“YUDUKI YUKARI COMPLEX”(本の名称は「YUDUKI」だが、公式は「YUZUKI」だと綴り訂正のお知らせがHPにある)。
フルカラーのイラスト集で、ラストの方に4ページ分だけ「仲間」としてリンやミクのイラスト、さらにあと1ページ、いつものジャズバンドのSDキャライラストがあるだけで、あとはぜ~んぶ結月ゆかりオンリー本。
「深夜の真剣お絵描き60分勝負」という、twitter上でお題を決めてイラストを投稿する企画に即したものや(GYARI自身は「60分では画が描けない」と、実際にはこの企画には参加していないが、そのお題に合った画が収められている)、あと彼は、VOCALOID4シリーズとしてリリースされた3種のゆかりのうち、「結月ゆかり 穏」が気に入ったらしく、穏のイラストがいくつか..など。
結月ゆかり 穏。純、穏、凛の3人?の中では、穏が一番お気に入りらしい。
先行してリリースされた「結月ゆかりオンリーコンピアルバム」“月の詩Ⅱ”
に参加したときの楽曲「月旅」のイメージイラストもある。
前画集の“CCVW 2013 SPRING”
からその兆候はあったが、全体としてはこの作品からGYARIの線のタッチが完全に変わり、現在に通じる一定の線の太さのタイプの画になる。
そういう意味では、「今」のGYARIの画に通じる起点となった作品です。
【内容】
A5正方形 / 36P / フルカラー / イラスト
・結月ゆかり
・深夜の真剣お絵描き60分勝負
・結月ゆかり 穏
・月旅
・結月ゆかりと愉快な仲間たち(おまけ)
pixiv うちのゆかりさんが動画上げたので冬コミで本を出すようです
この作品から、完全に新時代のGYARIタッチ
当初のGペンで描いたような、線に強弱がある劇画調?のタッチから、ロットリングで描いたような一定の太さの線になりはじめ、洗練度が増した。
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購入金額
5,300円
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購入日
2021年05月15日
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購入場所
駿河屋
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