レビューメディア「ジグソー」

GYARIワールドのキャラクターを使った独立マンガ

本の蟲。
実は結構読書家で、特に若い頃は乱読しました。
ジャンル的にはSF~ファンタジー~ミステリなどからコミックまでイロイロ。
3桁では収まらない蔵書の中からトピックをご紹介していきます。

 

ここのところGYARI(旧名:ココシガPことココアシガレットP)の作品群をご紹介しているが、これは2013年末のコミケ「ComicMarket85」で頒布された同人誌。

“ボーカロイドたちが野球をするようです。”ってよ
“ボーカロイドたちが野球をするようです。”ってよ

 

例によって、「GYARIワールド」を構成するボーカロイド達が出てくるのだが、今回は曲の説明や世界観の説明マンガなどではなく、彼らの性格・設定をベースとしたマンガ。

 

出てくるのは以下の通り(楽器パートや立場は「GYARIワールド」での設定)。

鏡音リン:ピアノ。諸悪の根源言い出しっぺ。でもすぐ飽きる。
鏡音レン:エレピ(オルガン含む)。いつも姉(リン)に巻き込まれる。
初音ミク:ウッドベース。重い(プログラムの)ベースを操るからか、怪力設定。
KAITO:ドラムス。いじられ担当??リンからはウ○コと呼ばれている。
結月ゆかり:カウベル(パーカッション)。ゲーマーでマイクラ廃人。
巡音ルカ:ラップ担当??基本寝てる人。

MEIKO:プロデューサー。無茶振りの鬼。「GYARIワールド」では演奏はしない。

GUMI:イラストレーター。「GYARIワールド」では演奏はしない。

 

GYARIワールドのボーカロイドには、後に猫村いろはも加わるが、このときはまだで、以上8人が登場人物(GUMIは、正確には「登場」キャラクターではないが)。

 


 

GUMIがイラストを描いているPCの中の「野球場フォルダ」。ここでいつものメンバーが野球するお話。

 

例によって、言い出しっぺのリンミクを誘って野球(というか2人しかいないので、ミクの投げた球をリンが打つ)をするが、怪力キャラのミクの剛速球に手も足も出ない。

 

リン上手いこと言われた誘い出されたレンも「女の子だし手加減してやるか」と打席に立つが、あえなくバットをへし折られる。

 

「リンちゃんたちがなんか遊んでるみたい」と、寝てたルカを誘ってKAITOが合流するも、ルカは全くの初心者でバットの持ち方も判らず、ミクが投げた球が速すぎて見失う始末。キャッチャーをするという自殺行為申し出たKAITOは、ミクの投げた球を顔面および股間に受け、さらにルカの振り回したバットを脳天に受け、KO。

の剛速球を顔面に受けて瀕死のと投げられたことにさえ気づかない。
ミクの剛速球を顔面に受けて瀕死のKAITOアニィと、投げられたことにさえ気づかないルカ姐さん

 

ゆかりがマイクラやっていた部屋まで吹っ飛ばされてきたKAITOが電源ケーブルを引っかけたのか、PCの電源が切れ、ゆかりの今までの構築が無に帰してしまう。いつの間にか「点が取れたらリンが言うことをきく」というルールになっていたこの野球ゲーム、ゆかりは皆に構築復旧を手伝わせるため参加する。V3のパワー(後にミクなど他のボーカロイド版もリリースされるが、結月ゆかりは能力向上したVOCALOID3エンジンネイティヴの新世代版ボーカロイド)とマイクラのレア装備ツルハシで、今まで誰も打てなかったミクの球をはじき返し、見事3塁を陥れる。

使い慣れた獲物が一番??
使い慣れた獲物が一番??

 

ここで出てきたのが、プロデューサーのMEIKOリンミクの「けしからんR指定画像」を投稿させるべく、打席に立つが....

性癖と鼻血がダダ漏れのプロデューサー
性癖と鼻血がダダ漏れのMEIKOプロデューサー

 


 

...というようなお話。

 

初期のリンレンが非常に扱いづらいボーカロイドだったというような話や、黎明時代のボカロ曲を想起させるセリフ、イチローのレーザービームなど色々なネタを挟んでいるので、単純にマンガとしても読めるのだが、GYARIワールドのボーカロイドの性格付けが判っていないと、ピンとこない部分もあって、そういう意味ではソフト(アプリ)方面も含めてボカロ界隈に知識があって、時事ネタも識っていて、かつGYARIワールドの歴史を識っていないと完全には理解できない、ちょっと内輪ウケマンガではある。

このフタコマだけでも複数のネタが...
このフタコマだけでも複数のネタが...

 

ただそれらの知識があったなら、いろんな部分にクスリとできる、楽しい同人誌です。

 

【内容】

A5 / 36P / モノクロ / 漫画

 

pixiv【まとめ】ボーカロイドたちが野球をするようです。

更新: 2021/07/28
必読度

単独のマンガとしても読めるが...

GYARIワールドのキャラクターの関係性や各ボーカロイドソフトの特徴が理解できていないと、笑いのツボが判らないかも。

  • 購入金額

    1,500円

  • 購入日

    2017年頃

  • 購入場所

    駿河屋

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