密を避ける時代になってから2度目の春、桜の季節を迎えました。いつもは花見シーズンの到来にウキウキしていたところ、桜や春を楽しむことを自粛している人も多いかと思います。
そんな時代でも季節を楽しもう、少しでも家の中に四季を感じるものが欲しいなぁ、春を感じたいなぁ、と。
それで「桜の木」を育ててみることにしました。
とはいっても、僕の場合は家にいないことも多く、水をやらずに枯れてしまうので植物を持つことは難しい。そんなときに「桜の木の盆栽」があることを知り、面白そうだと思い、さっそく鉢植えを買ってきました。
お正月頃に購入したのですが、つぼみが付いているものを選び、春になって満開になってくれたらいいなぁとワクワクです。
枯れ木のようでこの状態では寂しいのですが、それでもなんだか風情のある佇まい。ここから花が咲くわけですから、なんだか自然の神秘を垣間見る感じです。
2月の後半には、つぼみがぷっくりと可愛らしくふくらみ、緑のものが見え始めました。
わくわく指数も上昇です!
鉢植えには、流行の「苔」も入れられており、モダンな雰囲気があります。
桜の咲いていない時期も、この苔を眺められることで、春以外のシーズンでも楽しめるのも嬉しいですね。
細かい白砂も敷き詰めてあり、苔のグリーンとのコントラストは美しいです。水を入れすぎると白砂がお皿に流れ出してしまうので、水をあげる時はゆっくり注意し、丁寧に丁寧に、優しくあげる必要があります。
鉢植えの中には苔の他にアイビー、玉竜、アジュガ、などが植えられており、とても豪華です。父母世代の人がウチに遊びに来た時も、これだけいろいろ入っていて豪華な鉢だな、と言っていました。
他のつぼみもパンパンに膨れ上がりそう。
生命エネルギーの爆発の瞬間のような、不思議を可視化したものを見ているような感覚になります。
3月になると、1つの花が咲きました。早咲きすぎる・・・。
本音ではもうちょっと4月よりのタイミングで咲いてほしかったのですが。
いよいよ大きく咲きました。
きれい! かわいい!
そういえば遠巻きに桜の木を眺めることはありますが、こんな手元で桜を見るのは初めてかも。
小さくて可愛いのは当たり前なんですが、なんだか透明感の方を先に感じます。
薄い絹布のような繊細さと、花弁の奥の造形のバランスというか、とにかく可憐で美しい。
美しさ爆発という感じで次々に花開く様子は、ものすごい高揚感。
毎日、今日はどんあだろう、明日はどんなだろう、と楽しくてウキウキです。
自然と暮らすって、こんなイレギュラーで不確定な毎日を暮らすことなんだろうなって、なんだか悟ったような気分。
次第に紫色のワンポイントも美しく大きくなって、こちらも綺麗です。桜だけでなく、カラフルな春の祭典で部屋の中も華やかです。
※この後、もっとたくさんの花が咲きました(つぼみの数だけ)
満開の春のシンボルが、ここだけは自分だけのものだ
桜の花は、わざわざみんなが「花見」として特別なイベントとして見に出かけるぐらい、とても瀟洒で華やかな花です。それが、部屋の中、机の上、小さな自分だけの世界を作りっているという特別感は良いものです。
お気に入りの桜を自分だけが独占しているというのも、隠れスポットを知っているような不思議な遊び心も刺激されますね。
桜が部屋にあることで、満開に咲き、春の色彩が部屋にある、それだけで華やかになります。
日本の花の美しさ、春の花の美しさを至近距離で感じられるのも楽しいですね。
今までは「桜を見に行く」という春の楽しみ方を。
今年からは「桜を育てて咲かす、来年も今も咲かせる」という楽しみをひとつ増やすというのも面白いです。
「松」ではない「桜」の盆栽
「盆栽」というとジジイくさいイメージがあるようですが、正直、僕も松の木の盆栽などは老人の趣味という感覚があります。そして失礼な言い方ですが盆栽の何がいいのかよくわかりませんでした。
でも桜の木というとちょっと違う感覚になります。
「松」の木はあまり誰も見に行かないのですが、「桜」の木は花見で誰もが行くと思います。分かりやすい美しさや華やかさがあり、素人にも楽しみやすいのでしょうね。
松の盆栽は上級者向きですが、桜の盆栽だからこそエントリークラスとして敷居が低く、奥深い世界に入っていけると思います。桜の木の成長にワクワクしたり、つぼみがなかなか開かなくて心配になったり、外出中に状態が気になったり。自分が手掛けた小さな樹の世界がライフスタイルの中で重点の割合を占めていく感じは、決して嫌なものではありませんでした。
難易度の高い桜の育成と、初心者でも分かりやすい底面給水システム
「底面給水」というシステムで、お皿に水を入れておくと木がそこから水を吸うので水の管理が楽になっています。水の量が見えているので分かりやすく、水をあげるのを忘れることが無いので非常に便利。今まで部屋の中にグリーンが無かった人でも分かりやすいと思います。
桜のシーズン以外は、ただの木と苔のオブジェとなるのですが、それでもシーズンに向けてコンディションを整えてあげることが綺麗な花を咲かすことになるので、その大輪を目指すという期待とモチベーションでお世話も1年中楽しいです。なんだかオリンピック選手を大会に向けて育てている感じみたいですね。
来年も。来年はもっと大きく咲かそう
桜を育てるのは難しい、と聞いていたので買うのをビビッていたのですが、最初の1年は当たり前に簡単に大きく咲きます。試練は2年目からですね。剪定や鉢の植え替えなど丁寧に育てることで、毎年花を咲かせます。
花が咲いたら1週間でしわくちゃになりはじめたので、どうやら高気密高断熱の家、もしくは24時間換気床暖房の家のように温度差が無い屋内では育てるのは難しいみたい。満開状態とはならずにつぼみのまま落ちてしまったものもありました。
もっと冷気に触れさせる必要があるんだろうか。
それともLow-E ガラスだと育成に必要な紫外線みたいなのをカットしてしまうんだろうか。まだ枝につぼみがあるので一斉に満開になるわけではないようなのですが、試行錯誤が必要なようです。
もうちょっと経験を積んで、来年はもっと大きくてたくさんの、美しい桜を咲かせたいですね。
そして、次は秋に紅葉を育てたいなぁ。
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購入金額
6,200円
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購入日
2021年03月06日
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購入場所
kaerkiさん
2021/03/06
最近盆栽の良さが分かってきた年頃になってきたかもしれません。
yasukawaさん
2021/03/07
少し余裕が出てきて、だらだらと暮らし始めてからが盆栽なんですかね……。