私は未だにオーディオ機器の中でレコードプレイヤーを最も使っているわけですが、その音質を変化させる要素は未だに理解できない部分があります。
まず、ヘッドシェルやシェルリード線、フォノケーブルが影響することは理解できます。調整項目の針圧や水平なども、物理的な接触ですから影響があって当然でしょう。
しかし、プレイヤー本体の電源ケーブルや、アース線までが影響を及ぼすという辺りになると、率直に言ってどうなのかと思っていました。電源ケーブルは眉唾と思いつつも標準添付品からACROLINK 6N-P4010/2mに交換したところ、確かに低域の落ち着きや解像度の向上などが感じられました。電源ケーブルの質が向上すると不要なサーボ電流が減るからだという説明をする人もいますが、正直よく解りません。
となると、次はアースです。本当はアースの接続先自体の質を上げる方が効果はあると思いますが、本物の地面アースは部屋の構造上不可能ですし、仮想アースはそれなりに高価なものですから検討課題としておきます。
ただ、アース線の交換だけでも十分に意味があるという意見もありましたので、標準添付品以外のものをきちんと使ってみようと思い、在庫処分となっていたSAEC SE-300/1.2を購入してきました。
ラインケーブル等でも全く使ったことが無いPC-Triple C線材を、アース線で初めて使うことになるとは思っていませんでした…。
アースを見直すこと自体は無駄ではなさそう
さすがに、Technics SL-1200G添付のアース線とは全く品質感が異なります。標準添付品はこちらでした。
いかにもごく普通のアース線ですね。
一方、今回用意したSAEC SE-300/1.2はこちらです。
こちらはいかにもオーディオ用という仕上がりに見えます。
さて、これで音質の違いが見られたのかということですが…。
違いは劇的とはいえないまでも、きちんと生じていました。「CWF 2 / Champlin Williams Friestedt」のLPでA面を聴き比べてみましたが、高域方向がクリアさを保ちつつも刺々しさが取れて耳につく部分が減りました。
また、音場の広さはさほど変わらないものの、間接音がやや豊かになったように感じられます。後日掲載しますが、実はMOTU 1296のAudiowireケーブルにSUNSHINE Spiral Exciterを巻いたことで、レコードから起こしたWAVファイルで解像度と鮮度が向上した代わりに、間接音が若干減った印象があったのですが、その量を取り戻した感があります。SE-300とSpiral Exciterを併用したことで結果的にとても良いバランスに落ち着いたように思います。
というわけで、理屈は理解できませんが、音質に変化が生じたことは間違いありません。出てきた音は信じるしか無いわけで…。
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購入金額
4,080円
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購入日
2020年09月26日
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購入場所
ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba
harmankardonさん
2020/10/09
アナログは怖い世界です.
jive9821さん
2020/10/09
それが、最近はデジタル機器や、果てはオーディオ用のネットワークスイッチに至るまで、アースがちょっとしたブームとなっているようです。まあ、アナログの場合アースはそもそも必須なので、位置付けは異なりますが。
仮想アース装置のKOJO Crystal-Eなどは、作るそばから売れているほどのヒットを記録しているそうで…。