先日、久しぶりにディスクユニオンの実店舗に足を運んだのですが、そこで特価品レコードの中に数枚の12インチシングルレコードを見つけました。
確実とは言えないものの、同じ曲のレコードであれば12インチシングルの方がLPや7インチEPよりも音が良いことが多いということで、その中で目に付いたものを数枚買ってきました。
中でも特に注目したのが、アメリカのロックバンド、ジャーニーの1986年発表のアルバム、「Raised On Radio」からカットされたシングル、「Girl Can't Help It」の12インチ盤です。というのも、この曲のシングルは7インチのみが発売されていて、12インチはプロモーション用の非売品しか存在していないはずなのです。
「Live!」と書かれている通り、ライブバージョンのこの曲がA面に収録されていて、スタジオ録音のバージョンがB面の方に収録されています。
ジャケット裏面には、アルバム「Raised On Radio」の発表に合わせた全米ツアーの日程が記載されています。
面白いのがこのメンバー表記で、正式にはメンバーとしてクレジットされていなかったはずのランディ・ジャクソン(ベース)、マイク・ベアード(ドラム)の2人もメンバーとして扱われているということです。ちなみに、メンバー間同士の確執により訴訟合戦に発展してしまった関係上、長年ベーシストを務めてきたロス・ヴァロリーはバンドからの永久追放を宣言されてしまい、今年(2020年)になって、ランディ・ジャクソンが正式メンバーとして加入したことが発表されています。また、同じく追放となったドラマーのスティーヴ・スミスの代わりには、業界では重鎮というべき存在であるナラダ・マイケル・ウォルデンがメンバーとして加入しています。
ジャケット、レコード盤の双方に「DEMONSTRATION NOT FOR SALE」と明記されていますね。なお、このレコードは12インチシングルではありますが、33回転盤であり、45回転盤と比べると音質面での優位性は乏しくなります。それでも、LPやEPよりは溝の幅は確保できるので、ダイナミックレンジの広さなどは確保しやすくなりますが。
初めて聴いたこの曲は、実はこのテイクだった
1986年発表の曲であり、私はまだ小学生だった時期ですが、実はこの時期には洋楽ロックはリアルタイムで聴いていました。厳密には1984年発表の「Chicago 17」辺りが初めてのリアルタイムだったと思いますが。
この時期はTVで放送されていた音楽番組なども頻繁にチェックしていて、地元の千葉テレビで洋学専門番組を放送していた時期にはほぼ毎週欠かさず見ていたほどです。
その番組の中で、丁度ジャーニーの最新作として、アルバム「Raised On Radio」が紹介されていたことがあったのですが、このアルバムの収録曲として流されていたのが「Girl Can't Help It」でした。しかも、その映像はライブ音源が使われていて、後にアルバムを入手してこの曲を聴いてみると少し印象が違っていました。
そして、このレコードを買ってきて、A面のライブバージョンを聴き始めて「あっ」と思ったのです。約35年前、TVで流れていたのは、まさにこのライブバージョンでした。まさか今頃になって、懐かしい当時の音源を入手できるとは思っておらず、嬉しい驚きがありました。
B面の方に収録されているスタジオ収録バージョンも、アルバムのLPで聴くよりも低域方向の余裕が随分出ていて、12インチのメリットは十分感じられましたが、A面のライブバージョンがあまりにも強く印象づけられてしまいました。
こういった思わぬ出会いがあったりしますので、中古レコード漁りはなかなか止められないんですよね…。
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購入金額
110円
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購入日
2020年09月22日
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購入場所
ディスクユニオン
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