所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。 こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。デュオ。音楽「ユニット」としては最小の構成ですが、その分一人の担当範囲が広く、多才なふたりが組むと、ソリッドでダイレクトなメッセージを届けやすい形となります。テクニシャンのギタリストと、声に感情を乗せることを得意とするヴォーカリストが組んだデュオの1stミニアルバムをご紹介します。
マサユメ。ギタリストのイトウ・マサキと歌い手のゆめこの二人からなるユニット。イトウ・マサキは、一人多重(ギター最大10本+ベース)での「名探偵コナンのテーマ」や、ギター24本(ベース含む)による「パイレーツ・オブ・カリビアンのテーマ」などのギター演奏動画を投稿している人物。
ゆめこは何度か取り上げたことがある
ボカロ系の演じ歌いで識られる歌い手。
その二人が、2019年春「マサユメ」として活動を始めた。当初YouTubeのゆめこのチャンネルへの楽曲投稿のみだったが、2020年1月にワンマンライヴを行った(東京ゲストハウス 王子)。その時に手作りのCD-Rミニアルバムが頒布されたが、その2回目の再販盤が本品(1回目は買い逃した)。
二人による演奏と歌が入った作品だが、オーバーダビングもされており、音は決して貧相ではなく、むしろ二人の力強いメッセージが届くサイズ感。4曲とも全て有名曲のカバーであり、「馴染みの」旋律というのも耳になじむ(ただそれだけ、オリジナルシンガーはじめ比較対象が多いわけで、かなりのプレッシャーだろうが)。
「County Roads」は、言わずと知れたJohn Denverのカントリーの名曲。「カントリー・ロード〜故郷へ帰りたい」として、岡田冨美子の訳詞ヴァージョンも広く識られるが、これは原詞で歌われる。重ねられたコーラスのヴォイシングとハーモニクスなどを使った小粋なギターアレンジで、「モダンな田舎道」になっている。
「やさしさに包まれたなら」は、宮﨑駿のアニメ“魔女の宅急便”のテーマソングとしてもリバイバルヒットした、荒井由実(松任谷由実)のJ-POP。ギターオーケストラ...という程大げさではないが、複数のアコギにエレギ、ベースがイトウによって重ねられゴージャスになったバックに、ゆめこの伸びのある声がしっかりと乗り、心に届く。今まで聴いたこの曲のカバー作品の中では、ピカイチかもしれない。
ラストの「君の知らない物語」は、ボカロ界隈で名を上げたゆめこらしく?supercellの1stシングル。...といっても1stアルバムは初音ミクを起用したsupercellも、この作品では人工ヴォーカル?ではなく、人間ヴォーカルで、オリジナルはやなぎなぎのnagi。nagiの浮遊感のある声とは違い、近くて、力強いゆめこの声が、アコースティックバンド調のバック(複数のギターとカホンを中心としたパーカッション)に乗せて届く。間奏はピックアップドのアコギでスピード感がパない。これはライヴで聴きたいなぁ...(←たぶんラストの曲?)
どの曲もオーバーダビングもされているが、二人でも雰囲気が再現できそうなシンプルなアレンジにしてあり、そこを「つまらなく」聴かせない二人の技量がスゴイ。
残りの一曲(オリジナル手嶌葵)や、ネットで公開されているのは全てカバー曲なんだけれど、オリジナルが聴きたい!そう感じた作品でした。
端数切り上げのBoost(支援)したので、お礼のポストカードが。
【収録曲】
1. County Roads
2. やさしさに包まれたなら
3. 明日への手紙
4. 君の知らない物語
収録曲はネット公開がないので、二人のコスプレが楽しい「キミがいれば/名探偵コナンのテーマ」
生で聴きたい
アレンジ的に、2人でやってもあまり寂しく聴こえないような形にまとめられていたので...ゼヒ!
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購入金額
1,630円
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購入日
2020年05月17日
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購入場所
ゆめっこSHOP
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