富士通が業務用に販売していたノートPC型シンクライアントです。
FUTROと書いて「ヒューロー」と読みます。
ここ半年で急激に流通量が増えました。
非常に安価で販売されていて、自分が入手したものが3980円でした。
ヤフオクだと(未検品ですが)半額でした。
富士通のノートPCに多い銀色の塗装に共通するようですが、使っているうちに塗装がハゲます。
キーボードのテカリとパームレストの黒ずみ具合でどれだけ使用されたか判断できます。
豊富に流通してる間に買えば、マシなのが買えますよ。
同時期のPCをデチューンしただけ
シンクライアントとは名乗っていますが、中身は完全にPCです。
同時期のLIFEBOOK P702/EからCPUやストレージを入れ替えたモデルのようです。
製造のスケールメリットを活かすためでしょうね。
- CPU:Celeron 877(1.4GHz、2コア、SandyBridge)
→P702/Eはi5-3320m搭載、BIOSも同一なので入れ替え可能っぽい?
→→不可能らしいです。マザーボードに直接実装されてるんだとか。 - RAM:DDR3 PC3-10600 2GB x 1枚
→余ってたので2GB増設。上限は8GBx2枚の16GB - HDD:なし/8GBフラッシュメモリ
→ゴムブッシュとフラッシュメモリ用のスチールフレームが収まってました。
スチールフレームを撤去してHDDを入れておきました。 - LAN:有線LANのみ、無線なしが標準
→・・・なぜかWi-Fiが入ってました。フリーアドレスなどで使えるようにするため? - セキュリティデバイス:スマートカード(ICつきクレカと同じ規格)の読み込み可能
→指紋認証センサーは省かれてました。搭載してる場合タッチパッドが変わります。 - VGA:CPU内蔵ビデオ機能のみ。
→D-SUB15pin、DisplayPortの出力端子あり。
1920x1200まで対応。3画面同時は不可能 - LCD:1280x800ドット、12インチ
- USB:USB2.0が2ポート、USB3.0が1ポート
- 他:P702/Eからダウングレードされた点
- Webカメラを省略
- 円形のスクロールパッドを省略
- ピークシフト向けのEcoSleep機能および対応ACアダプタを省略
→ACアダプタは細長い45Wタイプ。これは数年間変更なしだったぽい
スペック外の仕様
限定的ですが、4k出力ができることを確認しました。
解像度:3840x2160
リフレッシュレート:30Hz
確認した条件は以下の通りです。
- 接続:DisplayPort
- メモリ:2+2の4GB。VRAM使用量が増えるので、2GBだと動くか不明
- OS:ChromiumOS(CloudReadyのdevelop版。たぶんstableでも大丈夫)
- 本体液晶も表示したデュアルモニター状態
ChromiumOSでもモニターごとに文字サイズの調整が可能です。
4kモニターで標準の文字サイズ設定だと、小さすぎて読めないため拡大しました。
ただしマウスカーソルは大きくなりません。探しづらいです。
また、ChromiumOSではタッチパッドとマウスが区別して管理されています。
スクロール方向をWindowsと同じにする場合、マウスとタッチパッドそれぞれで逆スクロールの設定が必要です。
当初、マウスだけ設定していたのでタッチパッドの変更が反映されず困りました。
外観写真
左側面:前側。SDカード、USB3.0、スマートカード、ケンジントンロック
右側面:奥側。VGA端子、ヘッドホン、マイク端子(デスクトップPCと同じ3ピン2本)
右側面:前側。Expressカード、DisplayPort、USB2.0が2系統
電源スイッチ付近。青色LEDの右が電源、左がショートカットキー。右端の奥側がヒンジ。ヒンジ前のメッシュがスピーカー
裏面。下がバッテリー、左がCPUクーラーのハッチ、中央がメモリスロットのハッチ、右が2.5インチHDDとWANカードのハッチ。SIMカードスロットとアンテナは本体に内蔵
どんなOSを入れて、どう使うか?
元がシンクライアントなので、OSライセンスがありません。
- Windows10・・・1ライセンス持ってるけど、パワー的に大丈夫?と不安が拭えない
- Ubuntu Linux・・・たぶん動くけど、ぶっちゃけ「面白くない」
- Gentoo・・・全部ビルドしてたら夏になっちゃう。
- FreeBSD・・・入れて何をする?
- MacOS・・・いわゆるHackintosh。法的にどうなのよコレ
- ChromiumOS・・・これだ!
で、ChromiumOSのCloudReadyを入れました。
なにか苦労する点が・・・なかったですね。
USBメモリからブートし、インストール手順通りにすすめるだけ。
Wi-Fiも認識できました。
本体前面のWIRELESSというスイッチをONにしておく必要があります。
OFFだとOSから認識できませんでした。
BIOS更新にはWindowsが必要
この機種、BIOSが更新されています。
2018年頃に公開されたVer1.19が最終です。
セキュリティに関する更新があるので、できれば適用したいところです。
が、Windowsからしか更新できません。
よほどのことがない限りは更新させない、ということだと思います。
Windows10ならアクティベートせずに無理やりインストールできるので、
BIOS更新のためだけにインストールし作業しました。
今どうなってる?
今は寝床でちょっと使う端末にしています。
OSはMabox Linuxにしました。
ArchLinuxの派生版、ManjaroLinuxからさらに派生した軽量Linuxです。
軽量かつ安定性重視でNetrunnerCoreというのを使ってましたが、Debian11への追従がなさそうなので諦めました。
とりあえずZigsowにアクセスして日本語で書き込みができるようになりました。
この状態でSSDを7GBほど使ってます。
16GBという超低容量のSSDでも問題なく動くレベルです。
メモリも4GBのうち1.4GBぐらい使っています。
OneDriveとかの動いてないWindows10とあまり変わりません。
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購入金額
3,980円
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購入日
2020年03月20日
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購入場所
秋葉原のジャンク屋
takamizuさん
2020/03/27
jakeさん
2020/03/27
自分が買った店だとデモ機+3台並べてました。