このX301の主な構成です

CPU：Core2 Duo SU9400

RAM：DDR3 2GB

HDD：SSD32GB(純正はHDD128GB)

液晶：13.3インチ，QXGA+(1440×900) 非光沢タイプ

重量：約1.34kg

光学ドライブ：DVDスーパーマルチドライブ

標準OS：Windows Vista Business

X301ではXシリーズとしてはじめて13インチの液晶を採用していますが、この頃のPCに多かった1366×768の解像度ではなく当時としては高解像度なQXGA+を採用しています。

また、2023年現在の目で見ても薄い部類に入る厚さ18.6mmの薄型ボディにDVDスーパーマルチドライブまで詰め込んでいます。それでいて重量がわずか1.34kgというのは10年後に販売されたモバイルモデルのThinkPad X390、ThinkPad X13 Gen1のHD液晶/樹脂素材のモデルとほとんど変わらない重量となっています。実際に手荷物と軽量モデルのX1Carbonの祖先であることを実感できますね。

そして心臓部には低電圧版のCore2 Duo SU9400を搭載しています。

このSU9400は名機Core2の血統ではあるものの超低電圧版なので通常電圧版と比較すると性能が劣ります。

データ量が多くて見ずらいので昔使用したグラフを持ち出したのですが、それでも見ずらいですね…

Cinebench R15のベンチマーク結果としては

マルチスレッド：80 cb

シングルスレッド：44 cb

現代の目で見るととても低い性能に見えますがマルチスレッドではAtom X5 Z8350に近いスコアでシングルスレッドに関してはデスクトップ版の灼熱のPentium Extreme Edition 840を上回っています。

………Pentium XE負けちゃうんだ。

当方の使用環境では32bit版のWindows Vistaを合わせていますがSSDの恩恵もあるのかメモリ2GBにも関わらず非常に軽快に動作してくれます。

メモリの少なさと絶対的な性能不足は否めませんがWindows10の64bit版も意外とまともに動作しました。

メモリ増やしてあげればWin10サポート終了の2025年まではなんとかオンライン環境で使うこともできそうです。

(Atom搭載激安Winタブ使える人なら十分実用できると思う。)

先ほども書きましたが、X301は13インチの液晶を採用しています。12インチのX200シリーズと比較すると確かに大きいのですが、大型化し続ける現代のモバイルノートを見ると時代の先を見ていたのかと感じます。

現在ではコンパクトモデルとされているASUSの方のX13と比較すると大きさはあまり変わりません。

現在主流になっている14インチ液晶搭載のモバイルノートと比較するとむしろコンパクトかもしれませんね。

重量も1.35kgなので現代でも十分軽量で持ち歩くのに苦にはなりません。

そして何よりもキーボードの打ち心地が最高です。

X301は今では途絶えてしまったIBM伝統の7列キーボードを搭載していてとても入力がしやすいです。

X200系と比べるとボディが大きい分キーピッチにもゆとりがあるので手が大きい人でも使いやすいと思います。(個人的にはコンパクトなX200の方が打ちやすかったけど)

そしてこの大きさで光学ドライブを搭載しているのが何かと便利だと感じました。

個人的に光学ドライブはよく使用するので最近のデスクトップですらドライブレスな風潮は勘弁してほしいです。

IBM時代から続くXシリーズですが、IBMの血が流れていないX300系は邪道かもしれません。

しかし、Lenovoが新しく生み出した「プレミアムモバイル」としてのXシリーズは後継のX1シリーズのヒットから分かるように間違いではありませんでした。

当時としてはやや大きい13インチ液晶に光学ドライブを備え、持ち歩きも苦にならない軽量ボディも相まってまさに「持ち歩けるメインPC」を体現していたと思います。

このX301はジャンクかごの中に放り込まれている物を偶然見つけて動作自体には問題がなかったのと流通量が非常に少なくこの機会を逃したら二度と巡り合えないと思い購入しました。

かつて集めていたコレクションもかなりの台数を削減してしまいましたが、レア度の高い本機は今後も動態保存を続けたいと思います。

購入から4年経ってやっと登録だよ…