所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。 こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。アーティストにとって「売れる」ということは、大切です。「自分の好きなことを、芸術を突き詰めるので、売れることは重要ではないとうそぶく人もいますが、それは売れている人の言う台詞。スガが最もコマーシャルな方に、そしてエレクトロニクスな方に行った時期の作品集をご紹介します。
メジャーデビュー後の初期ベスト““BEST HIT!! SUGA SHIKAO-1997-2002”
と同時発売された、(当時の)最新ベスト““BEST HIT!! SUGA SHIKAO-2003-2011”。“1997-2002”がキティレコードからのリリース楽曲がまとめられていたが、こちらは、BMGファンハウス(現アリオラジャパン)からリリースされた楽曲から編まれている。
この時期のスガはエレクトロに振れている、そしてエロ(ry
もともとスガの詞の世界は、ニンゲンの欲求や欲望、エゴなどを鋭くえぐるが、この時期のものは性的な方向に振られている歌詞も多い。
いまでも高い人気を誇る中期の代表曲のひとつ「19才」。スガのTwitterで「私(僕)19歳になりました」と報告すると、スガが気が向けば「だーいきらーいな ぼく19才♫おめでとう!」と返してくれることで有名だが、♪唇に毒をぬって/ぼくの部屋にきたでしょう?/あなたのキスで/もう体も脳も溶けてしまいそう/大キライな/ぼく/19才♪成人(20歳以上)でもなく、選挙権が与えられたり男性も婚姻可能となる18歳という節目でもない宙ぶらりんな19歳という年齢を歌った歌(2022年4月以降はこの歌がピンと来ない世代が生まれるワケだが)。♪19才♪を「じゅークサイ」と発音するのが意味深。衝撃的なAVPVとともに、世にスガを問うたような問題作。
「91時91分」は超ファンキィ!歌詞は♪頭にきて/ケータイ電話/壁に投げつける/逆さになった 待ち受け画面/現在・現在・表示の時刻は/91:91(91時91分)♪と言うようなナンセンスソングなのだが、とてつもなくファンキィ!メンツは今井美樹のツアーで知り合ったベーシストの松原秀樹とギタリストの田中義人が組んだバンド「C.C.KING」(他にキーボード森俊之にドラムス玉田豊夢)に加えてBIG HORNS BEEから河合わかばと佐々木史郎、さらにサックスの竹野昌邦、パーカッション大儀見元という布陣で、クロくならないわけがない...というもの。音の新しさと、「ファンクの方程式」の王道を征く姿が、とてつもなくカッコイイ。
さらにいにしえの猥雑なファンクのエネルギーがあるのが「俺たちファンクファイヤー」。意図的に歌詞が載っていないが、ほとんど歌らしい歌は♪Hey!ファンクファイヤー!Get up,get up,get up,everybody get up!俺たちファンクファイヤー!♪くらいで、あとはかけ声というか...メンツはギターファイヤーがスガ係長と田中レッスンプロ、年下ファイヤーがポチ、ベースファイヤーが坂本マッサージ、ドラムファイヤーがヨシオ・T-Boneとクレジットされているが、スガの当時のツアーバンド「FUNK FIRE」のメンツ(スガ以外は田中義人、林田 “pochi” 裕一、坂本竜太、岸田容男)。全員で歌っており、バンドのテーマソング的な??
この作品は2011年までの曲が収められているが、スガはこのあと一度インディーズに潜る。「音楽産業」から離れたところに身を置き、手弁当で各地のライヴハウスを回る生活を始める。
そこから先の曲達は、メジャーに還ってきた時のアルバム“THE LAST”
の初回限定盤/完全生産限定盤に“THE BEST 2011-2015”としてまとめられている。
それらを繋いで聴くとスガが歩んできた道が見える。でもどこへ行くのかは明確には見えない。
そんな意外性のあるアーティストが、表現形を最もキャッチーな方向へ振った時の記録です。
【収録曲】
<DISC1>
1. 約束
2. サヨナラホームラン
3. はじまりの日 feat.Mummy-D
4. Party People
5. コノユビトマレ
6. NOBODY KNOWS
7. フォノスコープ
8. 午後のパレード
9. 真夏の夜のユメ
10. 19才
11. 奇跡
12. 夏陰~なつかげ~
13. 光の川
14. クライマックス
15. 秘密
16. サヨナラ
<DISC2>
1. Progress(kokua original ver.)
2. Hop Step Dive
3. Go!Go!
4. 斜陽
5. 雨あがりの朝に
6. 気まぐれ(album version)
7. サナギ~theme from xxxHOLiC the movie~
8. あだゆめ
9. June
10. ホームにて
11. 13階のエレベーター
12. バナナの国の黄色い戦争
13. 91時91分
14. 俺たちファンクファイヤー
15. Thank You
16. 春夏秋冬
問題の「19才」
一番露出が大きく、キャッチーな楽曲が多かった時代だが、オリジナルアルバムで聴く方が...?
アルバムとしては2003年の“SMILE”から、“TIME”~“PARADE”~“FUNKAHOLiC”、そして2010年の“FUNKASTiC”までだが、このあたりは「アルバムで聴く」ほうが面白い(アルバム一枚として「作品」となっている←勃興していたダウンロード販売への対抗か?・・・統計にもよるが、世界的に物理CDの売り上げをデジタルデータ系の売り上げが上回ったのは2014年)。
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購入金額
3,200円
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購入日
2014年01月13日
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購入場所
WonderGOO
たっつぁんさん
2020/06/15
僕自身はkokuaバージョンのプログレスを聞くために買ったのですが。
cybercatさん
2020/06/15