所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。デビューシングル。少なくとも今後数年のそのアーティストの方向性を決めてしまう曲のため、非常に重要です。曲を自ら創るシンガーソングライターでなくて、他者から提供を受けた曲を表現するシンガーでもそれは同じです。2曲目以降別の路線に乗り換えたとしても、「○○でデビューした」ということは残ります。そんな大切なデビュー曲に、ハードな「決意の詩」を持ってきたアーティストの、その曲をご紹介します。
そして「芋づる式洲崎綾 Part7」。Webラジオのキャラクターの面白さと天使の歌声のギャップ萌えですっかりファンになった洲崎綾(あやちゃん/ぺっちゃん/あやっぺ)関連。12月といえばあやちゃんのバースデイということで、それに向けてこの1年で増えてきた彼女の参加した作品や楽曲、Webラジオのイベントやそれらの関連商品まで、幅広く芋づる式にご紹介するシリーズレビューの...7回目の番外編(あやちゃん主演のアニメのオープニングテーマだが、歌は別のアーティストなので)。
「魔法少女特殊戦あすか」。原作深見真、作画刻夜セイゴによるマンガとそれを原作にしたアニメ。題名に「魔法少女」とついているが、プリキ○△のように勧善懲悪のキラキラしている作品ではなく、戦争の昏いところや不条理も描いている。ダークな魔法少女というと、まどマギという鬱系アニメの金字塔があるが、そちらの内面系の暗さと言うよりは、ハードでリアルな暗さ。人類の敵と戦って勝った魔法少女達が、戦後現れた非正規の魔法少女や、彼女たちを使って平和を脅かす国際犯罪組織やテロリスト達と戦っていくストーリー。
主人公の大鳥居あすか(アニメのCVあやちゃん)は、3年前の魔法大戦終了時の魔法少女たちのリーダー。その大戦時に、敵に両親を惨殺されたり、多くの仲間を喪ったりしたので、心に傷を負い、今は退役して普通の高校生として暮らしている。そんな彼女の周りで事件が起き、友人達が巻き込まれることになり、あすかは戦いの場に戻ることを決意する..というように続いていく作品。
主人公のあすかは、戦闘時は比類ない強さを見せるが、とても心がピュアで弱い...そして敵は彼女の友人達に手を伸ばしてくる。そして、彼女はそれを振り払うため、戦っている。
そんなきれいごとだけでは済まされない、魔法少女の戦いを描いたTVアニメ「魔法少女特殊戦あすか」のオープニングテーマが「KODO」。歌うはこの曲がデビューメジャーシングルとなるnonoc(ノノック)。北海道在住のシンガーで、中学生の頃からニコ動に投稿していたという彼女、まだ十代(2019年現在)だが、歌いっぷりは堂々としている。
その「KODO」。ヘヴィなドラムスとハードなギター、ドラマチックなキーボード(打ち込み含む)が彩るダークメタルな楽曲。歌詞はアニソンシンガーの川田まみが手がけるが、曲もその川田まみに多くの曲を提供している中沢伴行でコンビネーション抜群。ギターを弾いた尾崎武士は、灼眼のシャナの楽曲で中沢と組むことが多かったギタリストで、編曲にも協力している。そのためか、かなりギターが目立つハードな曲調に仕上がっている。♪beat… beat… beat!!/開始のベル/“生きでいる”と“生きろ”という叫び/立ち塞ぐ悪夢に行く!と決めて振りかざした/この手に/期待など持たない/ただ君の言葉が鳴り響くの♪あすかの世界観に、あすかの心に寄り添った歌詞に、nonocの伸びのある声が絡む。特に♪鳴り響くの♪が本当に心に鳴り響く。曲も素晴らしく、2019年アニソン屈指の良曲だと思う。今、レビュー書くのに確認して気がついた。くっそかっこよいドラムは、先日急逝したアニサマドラマー、山内'masshoi'優がプレイしていた。惚れ惚れするいいプレイするドラマーだったな...合掌...
カップリングの「Lucid Dream」も同系統のハードな曲だが、ヘヴィさよりもスピード感が勝る曲。ハードなギターのリフとドラマチックなストリングス音、打ち込みのせわしない?ドラムのフレーズが印象的なAメロ、リズムが印象的なBメロから印象的なサビに抜けていくのが印象的な曲。曲は北海道在住のギタリスト、タグチフミヤ。彼はストリングスアレンジも手がけるので、ストリングスの使い方が印象的なこの曲も彼のアレンジかと思ったが、編曲は、アイマス楽曲の作編曲や、声優アーティスト、アニソンシンガーへの曲提供や編曲を手がけている音楽ユニット=KanadeYUK(かなでゆうき)が担当。自身も作詞に関わったこの曲を、nonocは力強く歌う。♪放て/動けない自分を/消せない絶対を/救うため生きてきたの/世界の果てが見えたって/迫る運命/生キ残レ/被験者は私/残像/生を写し取れ♪「明晰夢(Lucid Dream)」というだけあって、夢の中でもがいているような?
ファーストシングルとしてはとても印象的な曲を歌ったnonoc。今も北海道を中心に活動しているらしい。セカンドシングルはやや違う方向性
だったが、伸びやかな声は健在。
そんな彼女の超印象的なデビューシングルでした。
※あ、凝ったMV制作しているので、アルバム出すときは同梱してホシイなって...(願望
【収録曲】
1. KODO
2. Lucid Dream
3. KODO (instrumental)
4. Lucid Dream (instrumental)
「KODO」
2019年アニメ系楽曲で五指に入るかも知れない
アニメストーリーとのシンクロ度、似たものがない世界観、疾走感ある演奏、そしてウィスパーヴォイスも駆使したnonocの表現...どれも素晴らしい。
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購入金額
1,296円
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購入日
2019年03月03日
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購入場所
ソフマップ
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