レビューメディア「ジグソー」

見るだけのつもりが…

"ゲーミングノート"というものを聞いたことをあるでしょうか?

少し前だったら「ゴテゴテしてやたらと大きいボディに高性能パーツを搭載し、申し訳程度のバッテリーを搭載したノートPC」と言った印象を抱いていた方もいるかもしれません(私はそうだった)

 

今回紹介するASUS ROG Zephyrus G GA502DUはPCパーツでお馴染みのASUSから販売する同社のゲーミングブランドを"ROG"を冠するノートPCです。

かつての「ゲーミングノート」とは一線を画する"新世代のゲーミングノート"とも言えると思います。


"ROG"である証

 

元々はGigabyteのAero15 OLEDとMSIのP65 Creatorを見に行くつもりでしたがソフマップで改めてZephyrusを見て「高いけどかっこいいな~」と思っていたら以前GX502GVについて説明してくれた店員さん登場。

話を聞いていたらこのZephyrusのRyzenモデルが登場したとのこと、そしてレイトレを使わない場合GTX1660TiとRTX2060の性能差は少なくMax-QでもGTX1060クラスの性能があることを知り半ば衝動買い(;^ω^)………Vega買ったばかりなのに。

 

今まで使っていた我が家最新鋭のノートPC、初代Zenbook(2011)が虫の息だったからいい加減更新しても良かったかも?

 

 

 

 

そんなこんなで入手してしまったゲーミングノート。外箱まで黒塗りにROGのロゴが入った気合の入いった仕様です(*'ω'*)

 

 

 

 

外箱の中にこのPC単体の箱とROGブランドのロゴの入ったバックパックまで付属しています。

 

 

付属品のバックパックだけでもなかなか高そうなのでこれを考えたら若干割安?

 

 

 

いざ、開封。箱を開くといきなり本体が鎮座しています。

箱の墓にはACアダプタと説明書、保証書等が同梱されています。バックパックを除いて付属品は普通のノートPCと大差ありませんね。(実は本当の新品のノートPCは初めて開封)

更新: 2019/11/26
主な仕様

最高ではないがバランスが良い構成

 

 

このZephyrus Gの主なスペックです。

 

CPU:Ryzen7-3750H/2.3GHz

RAM:DDR4 16GB

GPU:Geforce GTX1660Ti Max-Q

SSD:512GB(PCIE)

光学ドライブ:なし

液晶:15.6インチ,1920×1080ドット,非光沢タイプ

寸法:360(W)×252(D)×19.9~20.4(H)mm

重量:約2.1kg

標準OS:Windows 10 Home 64bit

バッテリー駆動時間:9.3時間

その他:USB3.0Type-A×3、USB3.1Type-C、HDMI、USキーボード

 

まず最大の特徴としてCPUにAMDのRyzenを搭載しています。ゲーミングPCで多く採用されているCore i7 9750Hと比べるとパフォーマンスは劣りますが消費電力が少ないという強みもあります。このモデルでは生かされていませんがVegaも搭載しています。

 

次にゲーミングノートなのでGPUを搭載しています、このZephyrusはGTX1660Ti Max-Qを搭載しています。Max-Qなので性能は落ちますが消費電力、発熱が少ないといった特徴があります。

地味に液晶が非光沢かつ120Hzなのでうれしいですね(#^.^#)

 

そしてこれが決め手になったのですがカタログ値ではありますがバッテリー駆動時間が9.3時間とゲーミングノートとは思えない値になっています。

 

6コアのCore i7とRTX2060を搭載したモデルと比較すると処理能力は劣りますが、少ない発熱に長いバッテリーライフとなかなかバランスの良い構成ではないでしょうか?

更新: 2019/11/26
コストパフォーマンス

スペックを考えると割高は否めない

上記の通りこのZephyrusは単純性能では他社の同価格帯モデルより劣っている印象があります。

 

例として最初に検討していたMSIのP65 Creatorを挙げると、ほぼ同じ価格でありながら6コアのCore i7 9750HにRTX2060を搭載していてワンランク上の性能です。

 

Aero15 OLEDは同価格帯のモデルだとメモリ8GBにSSDは250GBとZephyrusが優勢になりますが、i7 9750HにGTX1660Tiを搭載していて何より4K有機ELを搭載しています。

 

恐らく国内メーカーと比べるとRTX2070クラスも眼中に入ってしまうかと…(´・ω・`)

ただ、バックパックが付属しているのとASUSの高品質にこのデザインが手に入ると考えれば決してボッタくりではないとも思います。

更新: 2019/11/28
デザイン性

ゲーミングノートとは思えないほどスタイリッシュ

 

 

これがZephyrusの特徴なのですが、ゲーミングノートでありながらゴテゴテしていなくてとてもスマートです。他社のゲーミングノートにもゴテゴテしていない製品も多くありますがこのZephyrusはその中でも直線基調のデザインでいっそうスマートに見えます。

 

 

 

 

近頃のゲーミングノートの進化はすさまじいですねΣ(・□・;)

なんとかつてのモバイルノートであるThinkPad X20よりも薄いです。えっ?比較対象がおかしいって?気にするな(キリッ)

 

 

長年活躍してくれた先代のZenbookと比較してみてもスタイリッシュですね。

しかも外形は一回りだけしか変わらないのにZenbookは11インチでZephyrusは15インチ…技術の進歩を感じますね。

 

 

 

ちなみに…ACアダプタ(180W)まで無駄にカッコいいのがポイントです(笑)

更新: 2019/11/28
性能

これ…ノートPCなんだぜ?

見た目より性能が気になる方もいると思うので簡単にCINEBENCH R15とFF14ベンチを取ってみました。

結果が以下の通りです


 

お前…本当にノートPCだよね?

 

まずCINEBENCHのマルチスレッドのスコアですが790cbと名機Sandybridgeのi7 2600Kや今でも使用者の多いIvyBridgeのi7 3770を上回りデスクトップ版KabylakeやIvyBridge-EP(!?)に迫ろうかという勢いですΣ(・□・;)

続いてシングルスレッドですが、スコアは140cbとi7 3770やデスクトップ版のRyzen3 2200Gに近い数値を叩き出しています、先代のZenbookに搭載しているi7 2677Mと比べるとシングルではダブルスコア…恐ろしい子

 

 

GTX1660Ti Max-Q

 

 

RX Vega64

 

CPUに関しては下手なデスクトップを上回るとてつもない性能だということがわかりました。続いてGPU性能についてです。とりあえずFF14ベンチを最高設定で回してみた結果ですがスコアは10348とVega64には届かないもののMax-Qでありながらこれだけのパワーを持っていることに驚きです。

 

 

 

 

HD7750CFX

 

 

RX470改

 

 

RX VEGA64

 

 

GTX1660Ti Max-Q

 

続いて3DMark Firestrikeのスコアです。このベンチマークではRadeonが強いのでRX470(580化)にも一歩劣る結果となりました…勝って欲しかったお…(´・ω・`)

しかし、忘れてはいけないのはこいつが普通に持ち歩けるノートPCであること。

薄型ノートPCでありながらHD7750CFXを軽く超え、580相当にクロックアップされたRX470に迫る性能を持っていることには驚きです。(HD7750CFXはGTX750Tiと似たようなスコア…750Ti持ってるからベンチ回せば良かった…)

 

実際にゲームをプレイしてみた結果なのですが、Max-Qとはいえゲームに強いGeforce、毎度お馴染みのニーアオートマタをプレイした結果実フレームレートではRX470を超えるパフォーマンスを発揮してくれます。ただし、最高設定では30fpsを割ってしまうので画質の設定は必須です。

 

Max-Qの特徴でピーク性能は落ちますが発熱が少ないのでサーマルスロットルにより性能低下が起きず安定した性能を発揮してくれるのはうれしいですね。

更新: 2019/11/28
バッテリーの持ち

驚異的なスタミナ

ゲーミングPCとはいえこいつはノートPC、当然ながらバッテリーを搭載しています。バッテリー駆動が実用的でなければせっかくの薄型ボディも宝の持ち腐れです。しかし、一般的な15インチクラスのスタンダードノートもバッテリー駆動時間はとても短いイメージがあります。

参考として私の使用しているノートPCのバッテリー駆動時間はざっくり言うと以下の通りです。

 

'00 IBM ThinkPad X20 3.8時間(実測1.3時間程度)

'01 IBM ThinkPad X30 4.6時間(実測2時間程度) 

'11 ASUS Zenbook UX21E 5.5時間(実測1時間強)

'19 ASUS Zephyrus GA50DU 9.3時間(実測5時間強/ゲーム時1時間)

 

下手なデスクトップに匹敵するパフォーマンスを持っておきながら実測で5時間以上駆動することができて衝撃です。

モバイル用途も範疇に入るスタミナがこのモデルの最大の強みです。近頃のモバイルノートを相手にすると恐らく敵いませんがこいつはゲーミングノート。下手なデスクトップを超えるパワーの4コアCPUに軽めのゲームならこなせるGPUを積んでいます。技術の進歩にただただ驚かされます。

あっ!負荷のかかるゲームをやるとすごい勢いでバッテリー減るから気を付けてね♡

更新: 2019/11/28
残念なところ

全体的に完成度は高いが強いて言うなら…

このZephyrus、非常に完成度が高くて素晴らしいノートPCなのですが全く不満がない訳ではありません。

まずは些細なことですが、SDカードリーダーを搭載していません。出先でのRAW現像にも使うつもりだっただけに残念です(´・ω・`)

先代のZenbookやThinkPadにも搭載していませんでしたが…

 

次にこれまた些細なことなのですが、USB-Cを搭載しているのにUSB PDは使えません。上位モデルのGX502GVは搭載していたので残念ですが、こちらはバッテリー駆動時間が長いので許しましょう。

 

個人的にこれが最大の不満点ですが、タッチパッドが非常に使いにくいです。感度が高すぎてクリックしたくてもポインタが過敏に反応してしまい違う項目をクリックしてしまうこともしばしば…

初代Zenbookの時からほとんど進化していない印象です。やはりマウスは必需品と言えますね。

 

ただ、どれもどうしようもない欠点ではなく代替の利く物なので高望みをしなければ満足できる仕様です。(カードリーダーに関してはデスクトップですら搭載していない物もあるし…)

更新: 2019/11/28
総評

これさえあれば、何もいらない。

 

 

半ば衝動買いしてしまった本機ですが、なんやかんやでとても満足できる代物です。

屋内でのライトゲームからモバイル用途まで幅広い分野で高いパフォーマンスを発揮してくれる優等生です。

あまりにも優秀すぎて我が家ではこいつ1台で用途別で分かれていた4台ものPCをまとめて置き換えてしまえそうです。と言うよりこいつ…我が家ではメインPCに次ぐ2番目に高性能なPCになんだよ!

 

「ゴテゴテしたデザインが苦手かつ重くてデカいくせに長時間のバッテリー駆動ができないなんてノートの意味ないよね?」と思っていてゲーミングノートに否定的な人だった私なのですが、このZephyrusを所有してみて考えが変わりました。

スマートなデザインでカッコいいし普通に持ち歩ける重量&バッテリー駆動時間、そしてノートPCとは思えない凄まじい性能。

最高を求めるような人でないかぎりはこいつだけで全てがカバーできてしまいます。

まさにPCとして考えればモバイルからゲーミングまで「これさえあれば、何もいらない。」という言葉がピッタリだと感じました。

 

 

あとは先代のように長く使えれば文句なしです(`・ω・´)

 

  • 購入金額

    198,500円

  • 購入日

    2019年11月22日

  • 購入場所

    ソフマップ

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