実は結構読書家で、特に若い頃は乱読しました。
ジャンル的にはSF～ファンタジー～ミステリなどからコミックまでイロイロ。
3桁では収まらない蔵書の中からトピックをご紹介していきます。

そして「芋づる式洲崎綾 Part7」。Webラジオのキャラクターの面白さと天使の歌声のギャップ萌えですっかりファンになった洲崎綾（あやちゃん／ぺっちゃん／あやっぺ）関連。年末（12月）といえばあやちゃんのバースデイということで、それに向けてこの1年で増えてきた彼女の参加した作品や楽曲、Webラジオのイベントやそれらの関連商品まで、幅広く芋づる式にご紹介するシリーズレビューの．．．7回目の番外編（あやちゃん演ずるみきは、話の中心ですらないので）。

「バトルガール ハイスクール」。惜しまれながらも今年（2019年7月）サービスを終了したゲームアプリで、それを起点としてアニメやノベライズなどがメディアミックスとして展開されていた。

ノベライズとしては、星守達が敵＝イロウスから地球を取り戻す戦いを描いたPART.1（ゲームでは第1部相当）に続く2作目。ゲームでは第2部にあたる。

PART.1（ゲームでは第1部）で、イロウスの手から地球を奪還した星守達。復興は進み、今は散発的に現れるイロウスに星守が対応し、人類は皆地球に戻って暮らしている。

イロウス占領下の地球で暮らし、イロウスと心を通わせられる能力をエヴィーナ（ゲーム・アニメでのCV大西沙織）に目をつけられて能力を奪われ捨てられたサドネ（CV悠木碧）も、今では星守として覚醒し、すっかり溶け込んでいる。

そんな中、女の子達の失踪事件が起こっていた。イロウスとの関わりが取り沙汰される中、ついに神樹ヶ峰女学園の一般生徒にも失踪事件は拡大する。それを受けて事件究明の指示が下り、調査を始める星守達。そんな彼女たちの前に現れたイロウスは二本の足で立つ新種のイロウスだった。

その人型イロウスに苦戦する星月みき（CVあやちゃん）ら星守たち。劣勢になった彼女達の前に二人の少女が現れ、新型イロウスを苦もなく処理した。

戦いのあと、礼をいう星守達に、ふたりのうちひとり、花音と呼ばれた少女はこう言った。「情けないわね・・・本当にあなたたちがイロウスから地球を取り戻した星守なの？」「星守の使命は人々を守ること・・・・そんな力で本当にやっていけるの？」詩穂と呼ばれたもう一人の少女にたしなめられながらも、謝ることもなく星守達の前から去ったふたりの少女。彼女たちが去ったあとで、みきたちは神樹ヶ峰女学園の失踪した少女達を発見するが、イロウスは全て姿を消しており、彼女たちとの力の差を痛感する。「そんな、たった二人で全部のイロウスを・・・・」

神樹ヶ峰女学園に戻ったみきたちは、特訓に精を出すのだった。

一方、先日の事件の時、みきたちと同行していた中学3年生の星守でアイドル志望の蓮見うらら（CV内田真礼）は、あのとき現れたふたりの少女に見覚えがあるものの、思い出せずにいた。そのもやもやを抱えながら、同学年の幼馴染の星守朝比奈心美（CV原田ひとみ）と街を歩いていたとき、巨大スクリーンに映った映像を見てそこに映し出されたのは．．．．

「私たち、二人合わせてf*f（フォルテシモ）です！」－あの二人がそこにいた。

平常が戻ると、娯楽に目が行くのも人の常。二人は人気絶頂のアイドルだった。抜群の運動神経でダンスが得意な煌上花音（CV本渡楓）、百年に一人の歌姫と呼ばれる国枝詩穂（CV下地紫野）。二人は奏乃宮女学院に通いながらアイドル活動をする女子高校生。そしてイロウスと戦う力を持っている。

星守ではない彼女たちがなぜ？

以前、彼女たちはライブの帰りに人型のイロウスに襲われ、気を失った。その時花音は暗闇の中で声を聞いた。

「コウガミカノン、力がほしいですか？」

応える花音。

「きっと今頃、詩穂は危ない目に遭ってる。私がなんとかしなきゃ・・・・そうしなきゃ、詩穂も私も・・・」

「私は・・・詩穂を守るためなら、誰かを守るためなら、どんな力だって迷わず受け入れる・・・」

「その言葉、忘れないように・・・。誇り高きあなたたちに、力を授けましょう」

その時から二人にはイロウスを倒す力が備わった。

そして誓った。「f*fとして歌とダンスでみんなを幸せにするだけじゃなくて、この授かった力を使ってイロウスを倒す」と。今は奏乃宮女学院の教師、七嶋葵（CV伊藤静）のバックアップを受けつつ、イロウスと戦っている。

このことを明かした後、無力な星守達には協力できないと言い放ち、二人は星守達と別れる。

二人と別れてからうららは悔しくてならない。うららはアイドル志望。星守としてイロウスと戦いながらアイドルを目指す、常日頃からそう繰り返していたうららの目に、すでにその両方を手にしいてる二人は眩しすぎた。そんな彼女を、心美は気遣わしげに見ていることしか出来なかった。

星守達による、行方不明の女生徒の捜索は続いていた。そんななか、目の前にエヴィーナが現れる。そして、新種のイロウスの種明かしをするのだった。

「意外と簡単だったわよ？人の心の闇に、弱さにつけ込み、揺さぶり・・・・そうして芽生えた恐怖心、猜疑心、孤独感、劣等感に、ちょっと核を埋め込んであげれば、あら不思議・・・異形のイロウスの完成というわけ」

それを聞いた星守達は、「許さない」とエヴィーナに向かっていくが、その時空が割れ、血の色の世界が現れて、星守達を吸い込んでいった。

「見せてもらおうかしら？あなたたちの闇をっ！」

異世界に吸い込まれたうららは、f*fのステージを観ることになる。イロウスとの戦いとアイドルを両立しているf*f。そのまぶしさにいたたまれなくなったうららは、いつしか「自分自身」に囲まれていた。星守をやっているからアイドルに向けた活動が出来なくても仕方ない、星守としての活動が落ち着いたらいずれ．．．と自分に言い聞かせてきた彼女に、周りを取り囲んだ「うららたち」は言う。「でも、f*fの二人に見せつけられちゃった・・・本気でやろうとすればどっちもできるんだって」「所詮、うららにとって星守なんて、アイドルなんて、そんなもんなんだよね？」その時誰かの声が聞こえた「うららちゃんがアイドルになることは、私の夢でもあるんだよっ！」それは幼い頃、アイドルの夢を諦めそうになったうららに、心美が掛けた言葉だった。

「うららは・・・諦め、ない・・・」

「絶対にっ・・・諦めないんだからっ！！」

一方心美は映画館にいた。スクリーンには自分とうららの映像が映し出されている。幼いころからの思い出のシーンが映写され、そして最後にf*fとの実力差を見せつけられて落ち込むうららと、そんな彼女に声を掛けられない心美のシーンとなる。．．と、映画館のとなりの席に「ここみ」が現れ、心美に囁く。「ねぇ・・・ここに映っている二人って・・・本当に友達同士だと思う？」「本当に悩んでいる時に、悩みを打ち明けられないのが友達なの？相手が悩んでいると分かっていても声をかけられないのが、本当に友達なの？」心美が闇に飲まれそうになり、スクリーンの幕が下りてきたところに、うららの声が聞こえた．．．「ここみの考えてること、もっと教えてよっ！」

「・・・うららちゃんは、私の大切な友達」

「元気で、可愛くて、強引で、自信家で、負けず嫌いで・・・なにからなにまで私と違うけど・・・うららちゃんは私の大切な友達だからっ！」

光の差す方を目指した二人は、同時に裂け目から飛び出した。互いに相手に対する自分の想いを伝え合って、より強力になって還ってきた二人。その二人は新たな星衣を纏っていた（←この星衣が、のちにゲームでもガチャのネタとなる上位版強力星衣となる「星衣フローラ」である）。

「ふんっ、未来のスーパーアイドル、うららを惑わせようったって、そうはいかないんだからね！」

「うららちゃんと一緒なら、私は絶対に負けないっ！」

「なぜイロウス化しない！？」と焦るエヴィーナ。他の星守もそれぞれ脱出して戦いに参加し、エヴィーナを退けた。

当面の危機が去ったあと、神樹ヶ峰女学園は二人の国内留学生を迎えていた。煌上花音と国枝詩穂。トップアイドルでもあり、因縁の相手でもあるf*fをクラスメイトとして迎えて戸惑う星守達。最初はお互いになじめなかったが、サドネ（CV悠木碧）を迎え入れる時も最初のきっかけになった、無邪気で人なつっこい綿木ミシェル（CV加藤英美里）が話しかけ、徐々に二人を受け入れ始める。ただ、アイドルを目指すうららだけは、憧憬と反発の入り交じった感情が沸き起こり、なかなか接近できない。そんな空気が分かるのか、もともと星守に否定的だった花音とは特に反発が大きかった。

そんな二人を見かねた？学園側は、うららと花音の二人を学園の屋上の小部屋で共同生活させるという荒療治に出る。最初は「自分の陣地」を決めたりして、互いに混じり合う気配がなかったが、アイドル談義だけは、お互い主張は譲らないまでも白熱し、それを通して二人はお互いのことを理解していく。

星守クラスに受け入れられた二人は、f*fのライヴにクラスメイトを招待する。白熱するライヴの途中．．．観客が「燃えた」。エヴィーナ率いるイロウスの攻撃。大切なライヴを台無しにされて激高する花音。危険なまでに突出して敵に反撃しようとする花音を、冷静に周りを見て戦うように引き留めたのは、うららだった。今まで反発していたうららの言うことを素直に受け入れ、星守達の輪に戻る花音を見て、詩穂は一抹の寂しさを覚える。無事イロウスを駆逐はしたが、そのことは詩穂の胸に残ったままだった。

うららと花音がアイドル談義をきっかけに、反発を弱めていき、いままで二人だけで行動することが多かった詩穂が寂しさを感じている中、花音は葵からソロデビューの話を聞かされる。当初詩穂と一緒の活動しかしないと断っていた花音だが、葵に「ひょっとして・・・・一人でやっていくのが怖い？」と問われて、つい言ってしまう。

「私、一人だってアイドルできるんだから！」

それを偶然聞いてしまった詩穂は街に飛び出す。

「・・・ごめんね、花音ちゃん」

「・・・やっぱり私じゃダメだったんだね」

そんな彼女を見つけた葵が声を掛ける。

「あめでとう詩穂！花音のソロデビューが決まったんだって！」

「今まで花音のサポートお疲れ様」

詩穂の様子に気づかないのか？明るく声をかけた後...

「ゆっくりと休むといいわ、詩穂。あなたの大好きな花音は・・・これからひとりで羽ばたくの。あなたが隣にいたときよりも、高く、高く・・・ね」

ねっとりと葵が囁く。

もうひとりの詩穂となった葵が、詩穂の耳に毒を流し込む...

「本当は、分かっていたんでしょう？私には花音ちゃんの隣にいる資格はないんだって」

「もう終わりにしよう？いくら望んでも願っても、何もかも手遅れなの。だったらもう・・・・」

「ええ、忘れましょう。なにもかも・・・・」

「ふふ・・・いい顔になったわね、詩穂」

嬉しそうに微笑む葵が抱きしめていたのは ー

ー 街で突然広がったイロウス化の渦。

詩穂を探してそちらに向かう花音。

その中心で見つけた詩穂は花音に、f*fの証であるペアのヘアピンを引きちぎりながら言い放つ！

「もう・・・いいかな・・・・。こんな気持ちになるのなら・・・もう、なにもいらない」

「特別な力も、あの日の約束も・・・・。大切な友達も・・・・」

「いらない・・・もうなにもいらない！」

闇に堕ちた詩穂に花音の声は届くのか？詩穂を堕とした葵の正体は？そして大量発生するイロウスにみきたち星守は．．．？

第1部

で異生物に占領されていた地球が解放されたばかりなのに、第2部ではみきたちの学年が変わらない間に地球が復興され、ペンライト振りながらコンサートに興じる若者がいるまでになるとか、アイドルがイロウスと戦う力を持ち、アイドル故に（リアル）CDデビューする

とか、イロイロツッコミどころはてんこ盛りなんだけれど、連続性を問わなければ「愉しめる」作品。

ま、フィクションですから。

楽しんだモン勝ち？

新登場のキャラクター、f*fの二人がストーリーの中心

【仕様】

発売日：2017年08月19日
判型：A6判
商品形態：文庫
ページ数：340
ISBN：9784040721736

株式会社KADOKAWA バトルガール ハイスクール PART.2 Deep-Connect