ここ数年ずっと同じようなことを書いていますが、毎年2月はジャストシステム製日本語ワードプロセッサ、一太郎のバージョンアップ時期です。私がZIGSOWにレビューを書くようになってからだけで、既に7本一太郎が登録されていました。当然利用歴はそれより遙かに前からで、現在自宅にある最古のバージョンはJust Window版の一太郎4.3ではないかと思います。
仕事では9割方Microsoft Wordを使っていますが、特殊レイアウトの印刷を行う時などは一太郎を使っていますので、私が使う主なPCには一太郎がインストールされています。もっとも、別途ATOK Passportを契約して、一太郎が入っていないPCにもATOKは入れてありますので、Word+ATOKが最も使われる組み合わせであるといえますが…。
一太郎は実用上数年前のバージョンでも充分完成の域に達しているソフトウェアだと思いますので、はっきり言ってしまえば毎年律儀にバージョンアップする必然性はないのですが、ジャストシステムへの応援の意味を込めて今年もバージョンアップすることにしました。なお、商売が好調なときには、同梱ソフトが増える「一太郎 スーパープレミアム」を購入するのですが、今年も特に好調というわけではなく、一つ下の「一太郎 プレミアム」を購入しています。
以前は発売直後に購入すると、色々なグッズのプレゼントなどがあったのですが、ここ3年ほどは特に何もありませんね。まあ、無理してそこに資金を使うよりはソフトウェアの方に全力を注いで貰った方が有難いのは間違いありませんが…。
PINコード方式への変更は少々不満も
実は今回のバージョンアップで最も大きな変更点は一太郎の機能でも、ATOKの性能向上でもなく、セットアップ時に必要となるシリアルナンバーをPINコードの入力により発行する形へと変更されたことでしょう。
具体的には、今まではパッケージ内にシリアルナンバーが記載された「J-Sheet」が同梱されていて、それを見てセットアップを行えば良かったのですが、本バージョンから「J-Sheet」の代わりに「PINコードシート」が同梱されていて、セットアップ時に「シリアルナンバー発行画面」へと遷移して、そこにPINコードを入力すると画面上にシリアルナンバー等の情報が表示されるので、それを見ながらセットアップを行うという形式です。
それだけならまだ良いのですが、問題はこのPINコードは「購入」から180日以内に利用しないと無効になってしまうというのです。確かにパッケージ裏にJAN+固有識別番号と思われるバーコードが用意されていて、販売時にはそちらをスキャンするように指示されていますので、これで販売情報と紐付けを行っているのでしょう。
ただ、前述のように一太郎は直ぐにバージョンアップしなければいけないと感じるほど劇的に変化するソフトウェアではありません。私自身過去に購入したパッケージは、取り敢えず発売日直後に買うものの、そこからしばらくして気が向いたらバージョンアップするという感覚でした。そういった「間」を許さないように感じられてしまい、少々残念な気がしてしまいました。まあ、恐らく従来方式では不正利用が横行していたのだと思いますが…。
仕方なく今回は直ぐにセットアップを行いましたので、一応起動してみましょう。
初回起動時には、このように「オーダーメイド」の案内が表示されます。以前のバージョンでもかなり柔軟に画面構成等のカスタマイズは出来たのですが、今回はそれを前面に押し出してきたという印象です。
私の場合、あまり色々な機能をフルに使うというわけではないので、とにかく入力が快適であれば良いということで「シンプルオーダー」を選択しています。
確かに良い感じにシンプルです。ただ、いきなりカスタマイズと言われても戸惑う気もしますけど…。
一太郎の出来自体は、率直に言って実感できるほど使い込むこともなくなっていますので、特にどこかが素晴らしく良くなったなどの進化は感じられません。ワープロとしては5~6年前の時点で充分素晴らしい出来になっていると思いますので。
一太郎と言えば定番の日本語IME、ATOKについても触れる必要がありますが、昨年の一太郎2018からATOKだけのパッケージ販売は廃止され、ATOKを新たに入手するためには定額サービスの「ATOK Passport」を契約するか、一太郎のパッケージを入手する必要があります。
少なくとも今回のバージョンに関して言えば、ATOK Passportでも一太郎でも、提供されているATOKはほぼ同等のものであるようです。但しインストール先のフォルダ名を確認してみると、一太郎でインストールしたATOK (Tech Ver.31)は「ATOK31T29」で、ATOK Passportでは「ATOK31」ですので、今後は何らかの差別化が図られる可能性はあるのかも知れません。
今回も安定の出来であるとは思うのですが、今の一太郎は新規ユーザー向けというよりは、私のように毎年きちんと買っているユーザーに改良版を届けているだけという印象が強くなってきています。私自身、恐らく次のバージョンもきちんと買うとは思うのですが、Microsoft OfficeがOffice 365でユーザーに意識させることなく新機能を随時追加していることを考えると、この手法がいつまで続けられるのかは難しくなっている気がします…。
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購入金額
15,983円
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購入日
2019年02月11日
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購入場所
ビックカメラ 秋葉原店
cybercatさん
2019/02/15
通常販売形態はそうなったんですね...
自分は(スーパーの方ですが)JUST MyShopでの購入でしたので、相変わらずシリアルナンバー形式でしたが。
jive9821さん
2019/02/15
普段「楽々はがき」以外はJust MyShopで買わないので、そこで違いがあるとは思いませんでした。
このPINコード方式がしっくりこないようであれば、直販で買えば良いということになりますね。来年からはそうするかもしれません…。