私の次期枕元PCとして用意した、Lenovo ThinkPad X220。まだメモリーが2GB×2枚のままですし、常用には至っていないのですが、メモリー以外にも気になっている点がありました。
それは内蔵の無線LANがIEEE802.11b/g/n(2.4GHzのみ)の1ストリーム対応(上限150Mbps)止まりである、FRU P/N 60Y3247(Realtek RT8188CE)搭載であり、使ってみると無線LANの速度が現在使っているThinkPad X201iよりも目に見えて遅いという点です。
ThinkPad X201iはラインナップ上は下位仕様であったものの、無線LANについてはIntel Centrino Advanced-N + WiMAX 6250を搭載していて、IEEE802.11a/b/g/n 2.4GHz/5GHz両対応かつ2ストリーム対応で最大300Mbpsという、実用に堪えうるだけの性能は保っているものだったのです。
幸いThinkPadは、標準搭載されているMini PCI Express無線LANカードを、法に抵触せずにアップグレードできる(公式対応カードは当該本体との組み合わせで技適取得済み)ように設計されていますので、もう少しマシなカードを探してみることにしました。
可能であればIEEE802.11ac対応カードを搭載したいところではあるのですが、生憎これに対応する本体は2世代後のThinkPad X240以降となります。そこで現在のThinkPad X201iと同等以上のカードとしてリストアップされたのが、Intel Centrino Advanced-N 6300 FRU P/N 60Y3233でした。
このカードはIEEE802.11a/b/g/n 2.4GHz/5GHz両対応かつ3ストリーム対応で、最大速度450Mbpsという仕様ですから、丁度ThinkPad X201iよりも1世代新しい仕様ということになります。これなら実用上十分な性能といえるでしょうから、早速購入してみました。
Amazonで適当に安く売られているものを購入したのですが、きちんと未使用品を売っていたようです。使われた痕跡などはありませんでした。
こちらの面を見る限りは、汎用のCentrino Advanced-N 6300と見分けは付きません。
反対面のラベルにLenovoの部品ナンバー等が記載されていて、ThinkPad対応品であることが判るようになっています。
充分に快適といえる速度
それではThinkPad X220に搭載してみましょう。
ThinkPadはLenovoのサポート情報にサービスマニュアルが掲載されていて、本体の部品交換手順等は全て公開されていますので、実際に作業される方は一読されると良いでしょう。
無線LANカードを交換するためには、キーボード及びパームレストを外す必要があります。実はキーボードの取り外し時にうっかりCtrlキーのパンタグラフに指をかけてしまい、折ってしまうという二次災害が発生したりしました…。
それはさておき、まずは交換前の状態です。
標準搭載品は1ストリームのカードであるため、アンテナは2本だけしか使っていません。ただ、アンテナ自体はきちんと3本用意されていますので、今回のようにアンテナ端子を3つ使うカードでも問題なく利用可能です。
この写真で明らかなように、Centrino Advanced-N 6300で450Mbpsに対応させるためにはアンテナ端子3つ全てのアンテナを接続する必要があるのです。
実はこの部分には計5本のアンテナケーブルが来ているのですが、無線LANで使うのは、灰・白・黒の3本です。残る2本(赤・青)はワイヤレスWANモジュールを別途搭載する際に使うものですので、今回の作業では無視して構いません。この辺りもサービスマニュアルにきちんと明記されていますので、特に迷うことはないでしょう。
さて、カードを交換してどうなったかという話ですが、実は交換前の速度はきちんと測定していませんでしたので、比較対象データがないため何とも言いようがありません。
交換後については、Googleスピードテストで2.4GHz接続時がダウンロード90Mbps/アップロード80Mbps程度、5GHz接続時がダウンロード130Mbps/アップロード70Mbps程度というところで、取り敢えず体感上不満のない速度が出るようになったと思います。
約1,500円のアップグレードとしてはなかなか快適性の向上に有効なものではないかでしょうか。手順もきちんと公表されていて、法的な問題もクリアされていることから、お薦めのアップグレード手段といえるでしょう。
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購入金額
1,480円
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購入日
2019年02月04日
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購入場所
Amazon
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