レビューメディア「ジグソー」

GTX 970比で順当な進化

先日日記で触れたのですが、長らく値段が高止まりしていたビデオカードが、モデルチェンジの噂と共に値段を下げ始めています。私のメインPCはCore i7-970搭載のご老体ですので今更最新のビデオカードを宛がうほどのものではないのですが、メインPC移行先に用意していて、メインPCと同等の役割を与えたXeon E5-2670+ASUS P9X79のPCには現行世代のビデオカードが欲しいと思っていました。

 

 

 

 

 

 

 

もっとも、現時点で搭載しているGeForce GTX 970は世代こそ古くなったもののパフォーマンスはまだそこそこ通用する水準であり、現行のメインストリームであるGeForce GTX 1060に交換してもグレードアップというほどの効果は見込めません。実はGeForce GTX 1060であれば使っていないものが残ってはいたのですが…。

 

買い換えるのであればやはり後継モデルであるGeForce GTX 1070辺りかと思っていたのですが、かつては特価販売を当たれば4万円前後でごく普通に買えた製品だったのですが、現在はマイニングブームの余波でメインストリームクラス以上のビデオカードの価格が高止まりしていて、5万円前後が相場となってしまっていました。

 

先日秋葉原でGeForce GTX 1070(ELSA製バルク)が税別約3.5万円で特価販売されたことがあり、これを欲しいと思っていたのですが、生憎私が見に行った時点で売り切れでした。そこで他に安いものはないかと探していると、目にとまったのがManli製GeForce GTXシリーズの特価販売情報でした。

 

お買い得度という意味では税込み約2万円のGeForce GTX 1060が最高だったのですが、それならば同等品が既に手元にあります。GeForce GTX 1070の特価品は無いのかと思っていたのですが生憎出ておらず、代わりに出ていたのが2種類のGeForce GTX 1070 Tiでした。安い方(ブロアーファン搭載モデル)で税込み約4.4万円ということは税別では4万円少々ですから、先日の3.5万円のGeForce GTX 1070とコストパフォーマンスは同等と考えれば悪くはないということで、これを買うことにしました。

 

 

 

 

 

 

 

ごく普通のリテール箱入りですが、特価放出分ということで保証期間は6ヶ月間しかありません。

 

 

 

 

 

付属品はクイックマニュアルとソフトウェアROMだけというシンプルさです。以前のビデオカードはもっと細かく色々付いていたような気もするのですが…。

 

 

 

 

 

 

 

表から見ると丁度私のメインPCに搭載されているMSI製のGeForce GTX 670に近いデザインなのですが、GeForce GTX 670とは異なり基板自体のサイズもかなり大きくなっています。

更新: 2018/07/23
性能

現時点では十分すぎる性能

私自身、最近はあまりPCゲームで遊ばなくなってしまいましたので、はっきり言ってしまえばGeForce GTX 970でも性能面での不満はありませんでした。そこで、現時点で私が不満を感じない性能水準ということでGeForce GTX 970を基準として比較してみることにしましょう。

 

ただ、日記をご覧いただいている方はご存じかも知れませんが、現在部屋のエアコンが故障していてPCの長時間使用には耐えられません。そこで以前Ryzen 7 1700のプレミアムレビューを書かせていただいた際にベンチマークテストの比較用に使ったのがこのPCですので、そこで測定していたGeForce GTX 970と、新たに測定したGeForce GTX 1070 Tiの値を比較してみます。

 

 

 

 

▲3DMark Fire Strike (GeForce GTX 1070 Ti)
▲3DMark Fire Strike (GeForce GTX 1070 Ti)

 

 

 

▲3DMark Fire Strike (GeForce GTX 970)
▲3DMark Fire Strike (GeForce GTX 970)

 

 

 

Physicsのスコアは何故かGeForce GTX 970の方が明らかに上回っているのですが、Graphicsのスコアというかフレームレートは圧倒的な差が付いています。GeForce GTX 970ではいずれのテストでもフルHDで60fpsを超えなかったのですが、GeForce GTX 1070 Tiは60fpsを軽々と超えていて、重めのゲームプレイでも十分快適な水準を満たしている事が判ります。

 

 

 

 

▲Final Fantasy XIV 紅蓮のリベレーター ベンチマーク (GeForce GTX 1070 Ti)
▲Final Fantasy XIV 紅蓮のリベレーター ベンチマーク (GeForce GTX 1070 Ti)

 

 

 

▲Final Fantasy XIV 紅蓮のリベレーター ベンチマーク (GeForce GTX 970)
▲Final Fantasy XIV 紅蓮のリベレーター ベンチマーク (GeForce GTX 970)

 

 

 

Final Fantasy XIV 紅蓮のリベレーター ベンチマーク では、単純にビデオカードを交換しただけで25%程度のスコア向上ですから、GeForce GTX 1070 TiがGeForce GTX 970比で大幅なパフォーマンスの向上を果たしていることが判ります。

 

更新: 2018/07/23
総評

どちらかというとGTX 1070というよりは廉価版GTX 1080

GeForce GTX 1080/1070 Ti/1070は、いずれもGPUとしてGP104を採用していて、動作クロックの違いや無効化しているユニット数の違い、組み合わせるメモリー性能の違いで性能と価格に差を付ける形となっています。

 

GeForce GTX 1070 Tiは型番こそ1070ですが、無効化されているユニット数が多かったGTX 1070(GTX 1080の全ユニットを1/4無効化)に対して、GTX 1070 TiではGTX 1080のユニットを5%無効化しただけにとどまっていて、動作クロックも定格ではGTX 1080と同等ということで、コア性能は誤差程度の違いしかありません。

 

一方メモリー周りの仕様はGeForce GTX 1070 TiとGeForce GTX 1070が全く同等とされていて、GeForce GTX 1080の方が明らかに高性能なものとなっています。

 

コア性能をほぼGeForce GTX 1080相当とした代償として、消費電力はGeForce GTX 1080 / GTX 1070 Tiが180W(リファレンスデザイン時)と同じであり、GeForceGTX 1070だけが150Wと低くなっています。

 

 

性能の傾向から判断しても、仕様から判断しても、GeForce GTX 1070 TiはGeForce GTX 1080ベースの廉価仕様と考えるのが妥当な製品でしょう。

 

NVIDIAの市場想定価格では、米国市場であればGeForce GTX 1080よりも$100安く設定していたとのことですので、その程度の価格差と考えると性能差は意外と小さいと考えることも出来るわけで、お買い得ハイエンドボードという解釈が適当ではないでしょうか。

  • 購入金額

    43,980円

  • 購入日

    2018年07月20日

  • 購入場所

    PC Shop ARK

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