日本を代表するフュージョン・バンドといっても過言では無い存在のT-SQUARE。その彼らの楽曲でも最も一般向けに浸透しているものの一つが、フジテレビのF1中継で使われ有名になった「TRUTH」でしょう。ライブ映像ですが、一応貼っておきます。
実はこの曲は「T-SQUARE」の楽曲として現在では知られていますが、元々1987年にアルバムに収録されて発表された時点では、バンド名は改名前の「THE SQUARE」でした。その際のアルバムタイトルも、この楽曲と同じ「TRUTH」です。
一時期THE SQUARE時代のアルバムをレコードで買い漁ったことがあり、このアルバムもそこに含まれていたためLPで既に所有していました。しかし、先日完全限定生産でアメリカカッティング盤がリリースされるという情報を目にして、何となく注文してしまったのです。
実はこのジャケットを見たときに、よく分からないのですが何となく違和感がありました。最初は私が所有する1987年盤には付いてこなかった、帯が理由かとも思ったのですが、どうやら違ったようです。後でその理由も解説しますが…。
レーベルのデザイン等は、社名がCBS/SONYからSONY MUSIC DIRECTに変わったことによるもの以外は大きくは違っていませんでした。
大きく進歩しているわけでは無いが、若干向上している部分も
このアルバムについては以前から持っているものですし、内容や背景について細かく語れるほどの情報を持ち合わせている訳でもありませんので、あくまでオーディオ的な観点からレビューを行います。
1987年盤と2018年盤を、両方同じ環境で聴いてみました。いつも通り、KENWOOD KP-9010とaudio-technica AT33Rを中心とした組み合わせです。
SONYの最近のレコードというと、先日掲載した「ニューヨーク52番街/ビリー・ジョエル」のように昔のレコードの方がしっくりくる音という場合もあり、今回の「TRUTH」はどうなのか気になっていたのです。
結論から言うと、少なくとも1987年盤と比べて劣っているということはありません、2018年盤の方が中低域の密度が濃く、S/N感も良好です。解像度もやや向上しているように感じられます。素晴らしく高音質というわけではありませんが、元よりも悪くなったという訳でもないという程度です。ただ、少しハイが上がって派手目な味付けがなされているかも知れません。また、最低域の方まできっちりと入っているのも、実は1987年盤のほうでしょう。いずれにしてもアルバム1枚で約4千円はちょっと割高とは思いますが、買って後悔するほどの出来では無いと思います。両方の良いところ取りができれば最高ですが。
さて、先に述べたジャケットに感じた違和感ですが、検証するために1987年盤と2018年盤を並べて比較してみました。
まず、色味が若干異なっているのは1987年盤の方が色あせているだけです。元は殆ど同じ色調だったと思います。
明確な違いはバンド名が変更されたことにより、T-SQUAREのイメージロゴが左上に追加されたことくらいでしょうか。それも含め、タイトルや曲目の文字色や大きさ、配置が変わっていることで何となく印象が異なっていたのです。裏面も同様で、文字色やフォントが変わっただけでは無く、配置も変更されています。個人的には1987年盤の方が格好良いような気がしているのですが、それは好みの問題でしかありませんね。
率直に言ってどうしてもレコードで聴きたいという理由が無ければ、今更この作品をLPで買う意義はないと思います。音質は悪くはありませんが、オリジナルのLPやCDと比べて素晴らしく良いというほどのものではなく、敢えてこの高い金額を払う価値があるかは疑問に思えてくるのです。まあ、今回は貯まった楽天ポイントで買っているので特に気にならなかったという面はありますが。
このLPが届くのがTechnics SL-1000Rの試聴会に間に合っていれば、両方持参して比較試聴してみたかったところです。
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購入金額
3,996円
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購入日
2018年06月06日
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購入場所
楽天ブックス
cybercatさん
2018/06/19
jive9821さん
2018/06/19
やっぱり、そう思いますよね・・・。