浴室を現在のユニットバス(タカラスタンダード製)にしてから、既に10年近くが経過しています。
浴室そのものはどうということはないのですが、最近シャワーから常に水が落ちてくる状態となっていました。これはつまり、混合水栓の部分で水が止められていないということを意味します。
業者に修理依頼しても良いのですが、はっきり言ってこの類の修理は結構金がかかります。そこで自分で修理できないかと早速調べてみました。まずは水栓の型番です。
ここに型番がありましたが、現在は倒産してしまっているMYM(喜多村合金製作所)製のMC8350-003という製品であることが判りました。情報を調べてみると、どうやら内部にある切り替えカートリッジの劣化により、水が止まらなくなるらしいということです。そして「カートリッジ」と銘打っているだけに、この部品単体での交換が可能ということです。
幸いMYM製品の部品については、現在は親族企業であったKVKが取り扱っていて引き続き入手可能ということもわかり、早速通販で手配してみました。
箱にKVKの方のブランドが記載されています。このKP733という品番のものは旧MYM製の多くの製品で使われているタイプのカートリッジであるようです。
中身はこちらとなります。何というか、素人が見てもこの構造や形状の必然性は理解できませんね…。ただ、この類の部品が耐用年数5~6年というのは少々短い気もします。ユニットバス自体はもう少し長持ちしますからね。
業者を頼んだ方が早いかも
このカートリッジの交換手順については、ネット上で少し検索すればいくらでも出てきます。それを見る限りでは素人でもさほど苦労することなく出来そうに見えます。
まずは水栓の外装を分解します。これは特に手順を調べなくても見れば判るというレベルのものです。ただ、この水栓については出来の悪い個体だったのか、向かって右側の立て付けが悪く、通常であれば簡単に分解できるはずの部分がかなり固く填まっていたりして、結構苦労させられました。左半分はスムーズだったのですが…。
ここまで分解するだけで、金属粉などがかなり出てきてしまっています。成型精度にはかなり難があったということになりそうです。
さて、ここまで来れば後は水栓に填まっている古いカートリッジを取り外して新しいものと交換し、元通りに組み立てれば完了です。
と簡単に書きましたが、ここからがむしろ悲惨でした。本来であれば溝から固定用のツメを押して引き出すことで、このカートリッジは簡単に外れる筈なのです。少なくとも手順書にはそう書かれています。
しかし、これも少し調べれば出てくるのですが、このカートリッジが固着してしまって取り外し不能という事例が多発していて、我が家のものもそれに該当していました。私が渾身の力を込めて引っ張っても、カートリッジは微動だにしないのです。どうやら外周部に巻かれているゴム部品が、経年劣化等の理由により溶けて隙間を埋めてしまい、単にくっつくというだけではなくちょっとした真空状態を作ってしまうようなのです。
結局はカートリッジを完全に破壊して、無理矢理隙間を作ってやることで少しずつ本体に残ったカートリッジが動くようになり、数十分の格闘の末ようやく古いカートリッジを完全に取り外すことが出来ました。ここから先の写真がないのは、既に撮影する余裕がなくなっていたためです。
古いカートリッジを取り外した後は、念のため本体の内部の汚れを落とし、元の位置に新しいカートリッジを取り付け、後は元通りに水栓を組み立てて作業完了です。
水栓を分解するために水栓の元のボルトを締め込んで水を止めていたのですが、組み立てた後の動作確認では、以前の位置よりもネジ2回りほど締め込んだ状態で水を出してみたところ、それでも十分水量は確保されていることが判りました。本来の位置では水圧が明らかに高すぎました。これも適度なところで設定して動作確認を取り、作業は完了です。
今回の作業のためにウォータープライヤーも新たに調達し、部品代込みで6千円少々というコストでした。業者に依頼するよりは安上がりだったとは思います。とはいえ、カートリッジの取り外しだけでここまで苦労すると判っていれば、自力では行わなかったかも知れない作業です。古いカートリッジの状態が悪化してからではかなり面倒な作業となるのは間違いありませんので、次回からは状態ではなく年数(耐用年数の目安である5~6年)で交換作業をするようにしようと思っています。
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購入金額
4,260円
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購入日
2018年04月21日
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購入場所
楽天市場 設備プラザ
アラクレさん
2018/04/23
調べるにしても、実際にこの状態になってからじゃ無いと調べないと思います。
レビューで「こういうものがあるよ」というのが分かっただけでも、
すごくためになりました。交換することがあれば、業者に頼むこととします。
タコシーさん
2018/04/23
直そうかなとは思っていましたが、面倒だから後で良いかと数年...
KVKのホームページ観たらパーツの販売もされていて価格も手頃です。
参考になりました。
jive9821さん
2018/04/23
手順書を見る限りは誰でも出来そうな簡単な作業にしか見えなかったのですが、これほど苦労するとは予想できませんでした。
水栓自体の単価はそれほど高いものではありませんし、水栓ごと新しくしてしまうのも一つの方法だったかも知れません。もっとも、状態が悪化していなければ簡単な作業であることは確かですので、交換が必要な際には一度分解までを試してみて、簡単に外れるか確認した上で本作業を行うと良いのかも知れませんね。
jive9821さん
2018/04/23
状況が悪化すると作業が加速度的に困難になっていきますので、出来る内にやってしまうのが正解のような気がします。
部品自体はそれほど高価という訳ではありませんし、今回のような想定外の状況でなければ難易度も低いものですので、一度分解して出来そうであればやってみるというのが良いように思います。
jakeさん
2018/04/23
うちはまだ交換時期に来てる部品がないので幸いですが、いざってときに自力でやろうとすると相応に苦労しそうですね。
jive9821さん
2018/04/23
まあ、日頃からきちんとメンテナンスやチェックをしていれば違ったのでしょうが、今まで完全に放置していたことでこうなってしまった部分もあるかと思います。
次への教訓として、たまにはきちんと手入れをするようにしたいと思っています。