【経緯】
タミヤの接点グリスをオーディオのボリュームに、モリブデングリスをPCのCPUファンに使う人がいます。私も後者について2015年からやっています。サイトにはプラスティックを侵さないと書いてあるのですが、今回タミヤから頂いたメールによれば…(後述)
さて、今回は接点グリスをアンプのボリューム端子につけるために購入しました。
とはいえ、グリスは基油と添加物により、プラスティック類には影響が出たりします。それが心配でした。
念のため、つける前にタミヤに問い合わせました。回答を見ると逆に混乱してしまいますが…
ちなみにこれらのグリス類はタミヤ自身が作ってるものではありません。下記のメールの転載を見ればわかるかと思います。まあ、製造業で働いていれば、こういうのは常識ですけどね。
他の専門性を持つ中小企業が作ってるものをタミヤが購入してタミヤの名で販売しています。
アマゾンのレビューを見ると誤解してる人が多いので、あえて記しておきます。
【質問したこと】
1. モリブデングリスや接点グリスはプラスティックを浸食することはあるのでしょうか?
2. 接点グリスは導通性はあるのでしょうか?ないのでしょうか?オーディオのボリュームのガリ解消に利用しても大丈夫でしょうか?(プラスティック部分がありますが侵食することはありませんか?)。
ただ私の接点グリスへの誤解もあり、上記2の質問はほとんど意味を持たないと思ってください。
とうのも、アンプのボリュームにつけるグリスは導通させるものかと思っていました。ですが、実態はむしろその逆。絶縁性があること、特定の部位のみが効率よく通電するようになること、が接点グリスには求められるそうです。
【タミヤからのメールの転載】
>>接点グリスの基油に関してはMSDSに「合成炭化水素油」(CAS番号非公開)となっておりました。
>>モリブデングリスに付いては、基油:非公開となっておりました。
>>プラスチックに対しての侵食性も含めて製造元に問い合わせをいたしますので、回答まで少し日数をいただければと思います。
その数日後、
>>基油に付いては回答をいただけませんでした。
(筆者注:おそらくモリブデングリスの基油についてだと思う)
>>1.以下のプラスチックに対しては何らかの影響を与える可能性がございます。
>>アクリル、ポリプロピレン、ポリアセタール、ポリカーボネート
>>また、プラスチックではありませんがEPDMゴムとの相性も良くありません。
>>2.接点グリスは導電性はありません。
>>プラスチックとの相性は1と同様です。
>>接点同士が接触しやすいように低粘度オイルを使用しているので全く機能しないわけではございませんが、
>>お問い合わせの用途(オーディオアンプ内の微細電流)として開発しているわけではないので、
>>実績が無くどのような影響が出るか分かりません。
>>ご使用は推奨出来ません。
2 の導通性については、私が誤解したまま質問したので参考にはならないと思います。
ただ、モリブデングリスにせよ、接点グリスにせよ、プラスティック類を侵食するとのこと。そっちの方が大問題。
マジか…
下記のページを見ると合成炭化水素油はプラスティックには問題ないとあるのですが…
http://www.chuo-yuka.co.jp/knowledge1.html
そもそもタミヤのモリブデングリスのサイトにはプラスティックは侵さないから安心と書かれてるのですが…
どうなってるんでしょうか?
接点グリスについてはタミヤのサイトで特に記載はありませんが、基油が合成炭化水素油とのことなのでポリアルファオレフィン(PAO)かと。それならば、サンハヤトがプラスティックを侵食しないとして販売している接点復活材と同じだと思います。プラスティックは侵さないはずなのですが…
タミヤに問い合わせた割りには、どうもはっきりしない回答が送られてきました。
逆に困りました…
誰か他の人からも念のため同じ質問で問い合わせてもらえます?
【結論】
とりあえずタミヤは薦めてないので、ボリューム端子などには利用しない方が良さげですね。
どうしても樹脂類が摺動子の近くにはあるので。
でも、タミヤのメールの内容もどこまで信じられるのかなあ?
ネットでは、アンプなどのボリュームにタミヤの接点グリスをつけてる人をたくさん見かけますけどね。修理専門業者ですら利用しているとサイトで公開してるし…
やはりオーディオ機器については、サンハヤトの接点復活スプレーの方がいいかもしれません(こちらはプラ類を侵食しないと明記しており、短期間ですが実験結果をサイトの製品資料で公開しています)。
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購入金額
324円
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購入日
2018年02月22日
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購入場所
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