レビューメディア「ジグソー」

ボージョレ・ヌーボーの夕べ

ボージョレ・ヌー

かつて見られた狂乱は影を潜めているように感じます。

品質が担保されていないワインが、機体を裏切ったことがあるかもしれません。

 

しかし初物好きの日本人 縁起を尊ぶ日本人 気の置けない友人と集まることをカレンダーを眺めながら楽しみに待つ日本人がおります。

 

今年もそれを楽しめる 今年もそれをいただける そんな一時に幸せを感じます

感謝の念を持ちながら抜栓します。

 

更新: 2017/11/17
総評

信用

水谷八重子さんが毎年配られているシャトードピゼイのボージョレ・ヌーボー

私のところへもおすそ分けがまわってまいります。

今年もその喜びをいただけたことに感謝しつつ栓を抜きました。

 

これまでのピゼイは、他のヌーボーにくらべて、色が濃く、複雑で濃厚な味わいが特徴だと感じております。

 

今年のヌーボーも、コルクを抜いた瞬間に香りが立ち上がります。

しかし その水色は少し薄目に感じました。

 

渋みや深みが主だったような印象のピゼイですが、今年のそれはスパイシーさと甘みのマリアージュがあるような印象。

 

私などの知識では、ブラインドで供されると これがボージョレ・ヌーボーだとは気づかないと思います。 

ピノ・ノワールを使ったイガイ・タカハの高級ワインを思い出しました。

 

毎年ボージョレ・ヌーボーのレビューや宣伝コピーは、◯◯年を彷彿とさせる出来栄えだとか

これまでにない仕上がりだとか 褒めて褒めて褒め倒すモノがほとんどです。

 

今年はダメだ とぶち上げて新規顧客を呼べば? という無責任なご意見を聞くこともあります

 

仮に今年のブドウはダメだ となったら きっとシャトー・ド・ピゼイは出荷を見送るのでは?

そんな気がします。

それがシャトーの責任 それが輸入業者の矜持 それが舞台女優の心意気なのかも 

そんなことを考えながらグラスに注いでおります。

 

  • 購入金額

    0円

  • 購入日

    2017年11月16日

  • 購入場所

    いただきもの

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