『音のものさし』として☆4
『音楽を聞く製品として』☆3
『長時間耐えられる程よい情報量』として☆5
ご購入される方がどんな目的でこのイヤホンを手にされるかで、評価がかなり大きく別れると思います。
そして、音質の表現は人によって変わるのと、私の語彙力によって変わってしまうと思うので程々にして、代わりに私の使用環境を書かせていただきます(2年半ほど使用)
このイヤホンは一言で言うと、あらゆる音源を「味付けは塩でどうぞ」と言った感じで聴かせてくれます。
まずは私の環境を申しますと、映像が主体ではありますが、主にアンビエント、ジャズ、R&B、EDM、POPS等の比較的幅広い分野での楽曲制作を細々と担当しておりまして、確認用と鑑賞用それぞれヘッドホンを用途別に分けて使用してきました。
ヘッドホンでの作業時間が長時間に渡ることはザラで、約二日間(40時間以上)ほぼつけっぱなしと言う事も頻繁にありますし、移動中も確認と修正の繰り返しですので、異常な肩こりや頭頂部と耳周辺の鈍痛に耐え抜く日々でした。
周囲には別の業務を行っている人もいるので、スピーカーで音を確認するのも限定された時間内といった感じです。
試しにイヤホンに切り替えてみましたが、なかなか納得の行くイヤホンに巡り会えない。。。
オーテクのATH-E70は情報量が多すぎて目眩がしてきて終日聴いてられないのです。(これはプロとして失格かもw)
そこでモノは試しにと低価格帯で各種入手したイヤホンの中で、薄味ですが程よく音をこなしてくれるこのCX3.00が、最終的な音の出方、音の消え方、空間、超長時間視聴した時の情報量、それぞれのバランスがベターだったので生き残った感じです。
そして私はものすごくめんどくさがりなので、いちいちデバイスも切り替えませんし、環境も出来る限り変えたくないので、これに落ち着いてからはずっとつけたまま過ごしてます。
今ではこいつが無いと不安なので、量販されてるうちに幾つかストックをしとこうかとも考えているほどです。
長々と私の環境を書きしましたが、私の経験も踏まえておすすめできる条件として2つほどパターンを挙げさせていただきます。
①モニター用で「ヘッドホン」では無く「イヤホン」を探されている方。且つ5000円付近の料金帯でお探しの方。
原音と比べると若干低音がおとなしいですが、輪郭をしっかり整えてくれて必要な音をちゃんと出してくれるのと、勝手な私のイメージですが、ゼンハイザーらしく音の消え方(引っ込み方)が丁寧です。(他社のイヤホンは鳴らす音の性能は良いものも多いですが、音のお片付けまで手が回ってない事が多いです)
モニター用として販売されている訳ではありませんが、“超”長時間作業での利用に耐えうるパートナーとしての信頼感を加味すれば、この料金帯でしっかり働いてくれます。
②数多くのジャンルの音楽を勉強中(または聞く必要がある)方で、それが長時間(1日10時間以上とか)に渡る方。
上記の様にうっすら味付けしてくれてるので過度な情報量が抑えられて、なんとか長時間の使用にも体(耳?)が耐えてくれてます。かといってユニークなクセも無いため鑑賞している楽曲の個性や情報はちゃんと入って来てくれます。上記の通り必要な音はちゃんと出してくれるので見つけやすく、定位や音場確認、譜面起こしにもストレス無く働いてくれます。
最後に注意点と言いますか、新品購入時に留意しておいて頂きたいのが、コイツが相応に働いてくれるのは私の場合少なくとも70時間程小さめのボリュームで音慣らししてからでした。それまでは機嫌が悪いです(笑)
そして、イヤーピースが外れやすい仕様が改善されているかと思います。2017/9に購入した2本目に関してはイヤーピースの挿入部分がキツめに刺さるので、抜こうと思わないと抜けないです。
以上、拙い文章で申し訳ないのですが、私の中では「隠れた名機」として活躍してくれているので、お伝えしたくレビュー致しました。
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購入金額
6,480円
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購入日
2015年10月09日
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購入場所
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