カラーレーザープリンタのトナー用のICチップの互換品です。
使用するプリンタは、こちらです。
【リピート購入 3回目 2018/10/24追記】------------------
このレビュー投稿当時(2017/08)、YMCKを1セット、その後2セット、そして今回、YMC を3セット購入しました。
使えるのかどうかはじめは半信半疑でしたが、すでに購入した4色3セット分のチップは、一部の未使用分を除いて問題なく使用できています。今回も多分大丈夫でしょう。
購入時期によって、搭載ICまたは回路が異なる場合がありますが、機能的に違いはないようです。
昨年に比べて、円ベースで3割くらい値下がりしています。
2018/10/02 注文、 2018/10/24 到着、チップ単価2.00USD、9個・送料込みで 24.32USD(1個あたり302.6円)
------------------ 追記ここまで。
トナーのICチップ
インクジェットプリンタのインクカートリッジにも、レーザープリンタのトナーカートリッジにも、ほぼもれなくICチップが付いています。
プリンタ本体と通信して、トナーやインクの残量を記録したり、似た形状のカートリッジや色を誤挿入しないようにチェックしたり、リージョンコードや純正/非純正のチェックを行います。
なぜ互換チップが必要か
レーザープリンタの場合、通常の運用ではユーザーがトナーカートリッジのICチップを単体で必要とすることはめったにありません。
ただ、極端にトナーのコストを抑えたいとか、再生品でも純正新品でもカートリッジが入手難の場合、使用済みのカートリッジにトナーの粉末をDIY作業で詰めて使うことがあります。その際、ICチップは専用のリセッターを使用してリセットするか、リセット済みのチップや今回入手したような互換チップに交換する必要があります。
また、リサイクルトナーの再生工場では、チップをリセットするよりも最新の互換チップに交換する方が確実または安価であると判断する場合にこうした互換チップを使用するのでしょうし、実際は、再生工場での需要が大半かと思われます。
互換チップ専業の業者(中国・深セン)
チップの交換
今回は、トナーの詰替え時の付け替え用途ではなくて、必要としているトナーカートリッジと同一形状の新品トナーがたまたま格安に入手できるとわかり、チップを交換すれば拙宅のプリンタで使用できるのではないかと目論んだわけです。
トナーカートリッジにふたが付いていて、ここを開けてICチップを交換します。
ちなみに、購入前に「このチップはどうやって交換するの?インストラクションかなにかある?」と質問して送られてきた画像がこちら。
親切な対応により、簡単に交換できることがわかりました。
仕組みを観察してみる
元々入っていた純正品。RICOHのプリンタですが、チップはOKI製です。このプリンタがOKIのOEM品であるとわかります。
このプリンタのICチップは、非接触でプリンタ本体と通信しています。
たぶん、チップをセットする向きに決まりはないのだと思います。ただ、なんとなく部品面が上なのかなと思います。前後左右も気にしなくて良さそうです。もし、うまく認識しなかったら向きを変えて挿し替えてみるくらいのことでしょう。
オモテ
ウラ
今回の互換品
オモテ
ウラ
このチップは、専用の書き込み機があればリセットもできそうですが、今回は使い捨てにするしかありません。
渦巻状のパターンはアンテナですね。
アンテナのパターンが純正品より幅広で箔も厚めで両面に配置されていますが、通信性能にどう影響するのか知識がなくわかりません。
想像するに、2つの黒い樹脂の下にはマイコンチップと送受信チップがそれぞれあって、4つのパッドパターンは工場出荷時の書き込み用でおそらくI2Cかなにかのシリアルではないかと思われます。互換チップではたぶん廉価な汎用部品を応用しているのでしょう。純正品ではマイコンと通信が一体となった専用品のようです。
プリンタのふたを跳ね上げたところ
本体の対応する位置にセンサーがあって、カートリッジのICチップを認識します。
ICチップを交換するトナー
4本で 324円。送料が1,000円くらいかかりましたけれど。
(オークション写真)
格安の理由は、C721M という、保守契約が必要なプリンタ専用のトナーだからです。
使用中のプリンタは、RICOH C721 です。
物理形状や機械性能は同じなのに、トナーは相互に互換性がありません。
そこで、上記のようにICチップを交換した上、タブ(?=可動式突起)を修正します。
左:C721M 用、右:C721(Mなし)用
黒色のタブを撤去するか、適応する位置に直します。(ピンセットやラジオペンチで挿し替えます)
タブを撤去すると異なる色のスロットにカートリッジが装着できてしまい、誤るとトナーが混色してしまい大変なことに(たぶんイメージドラムを交換することに)なるかもしれないので気をつけます。
たぶん使えそう
C721M用のトナーからICチップを抜き、今回入手した互換チップに置き換え、誤挿入防止タブを変更したところ、正常に使用できるようになりました。
型番違いとはいえ、トナーのカートリッジ筐体は新品でありトナーの粉体は純正品なので、印刷品質に心配はないでしょう。
プリンタで残量表示もできています。ICチップの互換度合いが低い場合は、残量表示ができなかったり、非純正の疑いありのワーニングがでたり、使用しているうちに突然エンプティになったりします。そもそもトナーを認識できない場合もあります。
損か得か?
今回、型番違いの格安純正トナーが送料込みで4色1,400円くらい、ICチップが同 1,700円ちょっとでしたので、1本あたり800円弱で準備できました。
純正品は実勢価格でも1本1万円以上(標準価格は14,800円)していますのでこの際 問題外ですが、いつも購入している再生品が1本およそ2,500円程度であることと較べても、かなり低コストです。
しかし、互換ICチップ(再生トナー)には時折問題が起こることがあります。プリント枚数がまだ数百枚程度のときトナーがカートリッジ内に随分たくさん残っているなずなのに、トナーエンプティとなる場合があることを経験しています(このトナーカートリッジは、業界基準でいうA4紙面の5%印字の場合6000枚プリントできることになっています)。
今回、そのようなエラー的なことがなく、最後までトナーを使い切ることができればリーズナブルにプリントを楽しめたとことになります。
今のところ、大丈夫そうです。
4色セット:US $15.80, Shipping free
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購入金額
1,734円
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購入日
2017年08月24日
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購入場所
Aliexpress
いぐなっちさん
2017/08/25
OKIもDTPではよく使われますが、私の周りでは非常に相性が悪くて、発色不良や故障連発で最近は敬遠してました。
ちばとどさんのモデルは使いやすそうで、最近また気になってます。
ちばとどさん
2017/08/26
>リコーてデザイン・DTP業界では、わりと評判のいい
>OKIもDTPではよく使われますが、私の周りでは非常に相性が悪く
そうなんですね。
ちばとどは、RICOHとOKIとコニカミノルタのカラーレーザーを使ってます。
たしかに、RICOHの色づくりは無難な感じかも。大量に両面印刷などしてもわりとタフです。OKIは、ファームのプリントエンジン部分がちょっと洗練されていないことがうかがえて時々あれれ?と思うことがあります(C510dn)。コニカミノルタは自分で設計に関わってて言うのは何だけど色に関して日本市場向けのチューニングじゃないので、使いにくいことがあります(MF4690)。
C710に代表されるこのシリーズは、最後のC721が2013年で生産終了となっていますが、出荷台数が多いらしくプリンタとしてこなれた感じだし、再生トナーもそう悪くないものを見つけることができます。今でもヤフオクでも見つけることができて なお需要があるのかもしれませんね。
kmさん
2018/12/27
再生トナー買ったら固着してて、ドラムまでいかれました。
ここを参考にMPAC用のトナーを購入していれてみました。
メンテナンスモードに入れば、トナーセンサーを無効にできるので
空のトナーのチップでも印刷可能になります。
MPAC用は、エラーがでます。
ちなみに、上下キーを押して起動で、メンテナンスモードに入れます。
ちばとどさん
2018/12/27
ということは、M-Pacトナーに通常トナーの使用済みチップを入れて、トナーセンサーを無効化すれば、この互換チップは不要ということですか。いきなりトナーエンプティになるのかもしれないけど、役立ち裏技ですね。
kmさん
2019/01/21
空のチップいれて使っています。
回収に出したトナーのこしておけばよかったと思うこのごろです。
OEM元のOKIの英文メンテマニュアル見て発見しました。
ベルトユニットとか定着のカウンターも・・・
チップの残量は0ですが使えています。
トナーセンサーエラー540-543の場合も無視されるので
印刷可能になります。
使い込んだドラムはこのエラーでますから、トナーセンサー無効で使っています。
ちばとどさん
2019/01/21
各消耗品のチップエラーを無視する機能が、非公開とはいえ製品に残されているわけですね。
緊急避難的な配慮かと思いますが、知っておくと便利そうです。
最大限エラーを無効化した場合でも、プリントアウトの状態を見ればトナー切れやドラム、ベルト、定着器の劣化を知ることはできますし。本来ならエラーが出るような状態で無視してプリントを続けても、プリントアウトがきれいにできないだけで機械的には深刻な劣化や故障には至らないのでしょうね。
ドラムにトナーが届かないまま動作させ続けたときドラムが傷まないかどうか、試したことはないですが、それだけは心配です。