レビューメディア「ジグソー」

マイクロカセット最初で最後の夢?

[2017/10/18]ベルトを交換して再生してみました。

[2017/09/26更新]ベルトを購入しました

[2017/09/19更新]ベルト径の計算を追加しました。

 

ZIGSOW事務局さんから「古い製品でもどんどんもちもの登録してくださいね」というメールが来たのと、ちょうど実家に帰省中ということもあり、実家に放置状態の古いオーディオ製品をもちもの登録してゆきたいと思います。

 

当時のSONYさんが、「マイクロカセットのポータブルデッキ(デンスケ的な?)を作ってみようよ!」と考えたのかどうか知りませんが、メタルテープに対応し、マイクロカセットなのにオーディオ用として売り出そうとした80年代の迷器が今回紹介する 2Bデッキ M-1PDです。

 

マイクロカセットは、昔の留守電でもよく使われていましたがポータブルレコーダーとして主にビジネス用に良く売られていたと思います。いまのICレコーダーのような位置づけでしょうか。ただし価格は結構高かったと思います。

 

そのような状況の中で、やや大柄なボディと引き換えに低価格なレコーダーとして2Bが発売されました。2Bは結構売れたのではないかと思います。

 

2Bの成功に気をよくしたのか血迷ったのか、SONYは2Bの進化系?として2Bデッキ M-1PDを発売しました。メタルテープ仕様によりカセットテープ(ノーマルテープ)と同等の音質とか何とかいう広告だか記事だかを読んだような記憶があります。

 

メタルテープ対応、さらにマイクロカセットでは珍しいステレオ対応という追加機能と引き換えに、長時間モードの廃止、内蔵スピーカー、内蔵マイクの廃止という、当時のマイクロカセットレコーダーでは標準的な機能を外してしましました。

 

公称のf特は、メタルテープ使用時で80~10000Hz、ノーマルで80~8000Hz、再生時は50~12000Hzと記載されています。

 

f特が音質を決めるわけではありませんが、これを見てもカセットのノーマルテープでももっと良い特性が出せそうな気がします。

 

今ならなにか胡散臭さを感じると思いますが、当時はまだまだ子供だったので「マイクロカセットなのにすげぇ!」と心に火がついてしまい、小遣いを握りしめて2Bデッキを手に入れました。
高価なマイクロカセットのメタルテープも1本だけ購入しました。

 

さて、前置きはこのくらいにして、実機の紹介です。

まずは元箱。自分で言うのもなんですが、結構保存状態が良いと思います。

 

 

続いて本体と取説、そして今は亡きAIWAのメタルテープです。 

本体の側面と上面、2Bではテープスピード切り替えだったスイッチがメタル/ノーマル切り替えスイッチになっています。

さて音質は?と行きたいところですが、今日は時間が無くて確認できませんでした。
2Bデッキの状態をきちんと確認しないと、貴重なメタルテープを使えないという理由もあります。
メタルテープをかじられてしまっては元も子もありませんので。

2Bデッキで音質がどうのというよりも『現存するんだ!』という化石的な扱いのほうが妥当かもしれませんが、一応確認してみるつもりです。

 

更新: 2017/08/11
総評

マニアックなコレクターズアイテム

実用性や性能ではいまの数千円のICレコーダーの足元にも及びません。

コレクターズアイテムという位置づけが妥当と思います。

僕の場合は数十年前の思い出でしょうか? メタルテープになにが録音されているのか?といったタイムカプセル的な期待感もあります。

 

更新: 2017/08/13

音質評価..の道は遠い..

週末に音質評価を追記します。と書いていたのですが、残念です。
できませんでした。

 

というのも、ベルトが伸びていてテープ再生不可でした。

最初のレビューを書いていた段階では、電源投入直後はベルトが固着していたのか動かなかったのですが、テープを入れずに再生やFF/REWを切り替えて、指で少しアシストしてあげると動き出してました。だんだん調子が良くなってきたのでノーマルテープを入れて再生してみたのですが、テープが動きません。

 

噛み込まれるよりはだいぶましとはいえ、動かなかったのは残念です。

ケースを開けて内部を見てみると、ベルトが伸びてました。

これでは負荷がかかったら動きませんね..。

後でベルトのサイズを調べて、東京出張のついでに千石電商で探してみるとか、さまざまサイズベルトセットの通販で探してみるとかしてみます。東京出張は..1か月後くらいでしょうか。

 

更新: 2017/09/26

ベルト径の計算

プーリー2個に必要なベルト径の計算方法はネットのあちこちにアップされているので、計算してみました。

プーリー小直径:3mm

プーリー大直径:28mm

プーリー間距離:36mm

 

これを計算すると、(28+3)×1.57+36×2=120.67 ⇒ φ38.4mm になります。

 

今週東京に出張するのですが、千石電商で売っているベルトで近いのはφ35mmとφ40mmです。

長いほうはあまり意味がないので35mmですかね。これを買って試してみたいと思います。

 

[2017/09/26]ベルト購入しました。

東京出張のついでに千石電商の2Fでゴムベルトを買ってきました。

2Bデッキ本体は実家に置いたままなのでまだ取り付けることはできないのですが...。

 

購入したのはΦ35×0.95Tのものです。1本¥155です。

 

更新: 2017/10/18

再生してみました(2017/10/18)

実家に帰る機会があったので、先月に千石電商で購入したゴムベルトに交換してみました。元々のベルトは劣化で伸びてしまったので正確な太さわわからないのですが、千石のはやや太そうです。またベルトが太いせいか、すこしテンションが強すぎるような気もします。Φ40mmのベルトも買っておけばよかったです。

さて、ベルトの交換も済んだのでマイクロカセットメタルテープに何が録音されていたか確認してみました。

結局、アランパーソンズプロジェクトの何かが録音されていました(曲名は思い出せなかったですが)。ニュースステーションの頃だったか、番組中にたまに流れていました。

もっととんでもないものが録音されているのかと思っていたのですが、結構普通でした。

音質的には一瞬でわかるナローレンジと、それにもましてワウフラがものすごかったです。
30年くらい前のマイクロカセットデッキなので初期の性能は出せていないと思います。

それでも昔のラジカセみたいな懐かしさがあり、しばらくフラフラと揺れる音楽をきいていました。

 

  • 購入金額

    15,000円

  • 購入日

    1982年頃

  • 購入場所

17人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (6)

  • jakeさん

    2017/08/13

    デンスケは学校とかにもありました。
    自分が触ったことがあるのは、カセットテープとDATだったかな。
    どっちも結構な重さと大きさがあったような。

    それと比べると小さいですね。

    ぐぐってみたら、NTテープというSDカード並みに小さくした狂気の規格もあったようです。
    ソニー独自で。

    一番シンプルなカセットテープだけが未だに生き残ってるのは、ちょっと皮肉ですかね。
  • aPieceOfSomethingさん

    2017/08/13

    jakeさん、こんにちは。
    コメントありがとうございます。

    カセットデンスケ懐かしいですね。昔を思い出します。
    NTテープは名前は聞いたことはあるのですが、実物は見たことがなかったです。
    SDカード並みの大きさって、まさに狂気ですね。

    DATでさえ結構走行系がクリティカルというか、繊細な感じでドロップアウトが出たりするときもあったのに、NTテープは大丈夫だったのでしょうか?

    2Bデッキは結局すぐに音質確認はできなさそうです。ベルトが伸びてました。
  • elec_nutsさん

    2017/09/04

    何気に 2Bデッキと検索したら唯一出てきました。 ワクワクさせる箱のイラストにかわいい製品 マイクロカセットで性能を出そうとする夢があって良いですね。
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