特に「The Dream Of The Blue Turtles」などはシングルカットされていない楽曲の方に好きなものが多いので、まずはこれの音質を楽しみに聴いてみました。が…、

音質そのものは悪くはありません。とはいえ、レコーディング段階で高音質だった「Nothing Like The Sun」と比べれば平凡な音質ですが、これは仕方ありません。

ただ問題なのが、この重量盤の品質が決して良くないということです。最も気になるのは溝の平滑さが保たれていないようで、A面ほぼ全ての箇所で、1周当たり1箇所だけ「ゴワッ」という派手なノイズが入るのです。当然無音部分では特に目立ちますし、曲中でも例えば「Children's Crusade」の冒頭部分のように徐々に音量が上がっていくような曲ではかなり目立ちます。今まで持っていた通常の国内盤では、間違ってもこのようなノイズはありませんでした。

そして「Nothing Like The Sun」はLP2枚組なのですが、その中の1枚でも問題があります。A面の外周部は良いのですが、内周に当たる「Englishman In New York」では、音が何かふらつきます。冒頭のサックスの音があからさまに揺らぐので誤魔化しようがありません。

という訳で、まだ時間がとれず全てを聞き終えてはいないのですが、高音質盤として売っている割には残念な完成度という感じです。勿論バラバラに揃えるよりは安いというメリットはあるのですが、最高の音質を求めるならやめておいた方が良さそうなセットです。