レビューメディア「ジグソー」

多大な電力を貪る悪魔

PowerColorのDevil13シリーズ。デュアルGPUを搭載したモンスターに与えられるシリーズ名で、これはR9 390を2基搭載している。

当然接続はPCIexpress3.0 x16。内蔵したスイッチチップPEX8747で2つの390を接続しているのでマザーを問わず2基とも3.0 x16接続になるのが通常の2枚挿しに対する強み。

390Xではなく390なので290Xを2基搭載していた295X2より純粋なGPU能力は落ちていると思われる。一方VRAMは8GB(が2基)と高解像度環境に強そう。

何故390Xではなく390なのかというとこの補助電源の数からなんとなく察せる。

8pin*4ってなんだよ。MARSとかARESですらこんなことなかったろ。290系に対して390系はVRAM容量が強化された関係で消費電力が増大しているので恐らく390Xが2基だと人の手におえない悪魔になってしまったのではないだろうか。既にどうしょうもないレベルな気がするが。

発売当時は13万円+税もしたカードだが純粋なベンチ狙いなら既に出ていた295X2のほうが強そうだし(N社のほうは気にしないでおこう)残ってしまったのか34800+税という悪魔の誘惑価格になっていたので負けてしまった。(正直ここまで値引きすることになった時点で流通にとっては悪魔だが…ごめんね、普通の価格のパーツも買ってるからゆるして)

しかし特価品とはいえけも〇フレンズのBD買うつもりだったお金とんでった…

ちなみにバンドルとしてゲーミングマウスのRazer Ouroborosが付属している。このマウスも少し古いモデルとはいえ実売15000円クラスの高級品だ。

更新: 2017/03/16
パッケージ

ゾクゾクする

秋葉原から電車で帰って駅から自転車なのだが帰りに車が欲しくなったパーツはPCケース以外だとはじめてかもしれない。

箱がめっちゃでかい。

ヘタなITXケースよりでかい。

PC用のキャスターが付くレベル。だいたいカラーボックスの1段をちょうど占領するくらい。さすが悪魔の棺だ。

 

まずはこの刻印を解く必要があるが実にあっけなくカパっとあくというか全くロックされてないカパカパ扉でフレンドリーな悪魔。

 

封印を解くと使い魔のウロボロスが控える。レシーバーを兼ねた充電スタンドやら組み換えパーツが豪華。Razerのパッケージ内容をそのまま移植したようで説明書やステッカーもばっちり付属。

ウロボロスが箱の1/3弱くらい占領しているがそれは気にしない。

 

ウロボロスを突破(実はこれが難しい、めっちゃガッチリはまってる)すると…

悪魔の召喚方法を示した書(説明書)と悪魔を封印する仕切りが。

書物(?)はとことん凝っていて基本黒。

なぜかマニュアルは逆さに入っていた。考察が待たれる(待っていない)

 

このドクロの謎の凝りっぷりはもうよくわからないレベル。

ひょっとしてサンホラのCDみたいに何か仕掛けや隠されたメッセージがあるんじゃないかと期待してしまうがたぶんない。

 

そして一気に現実に引き戻してくれるいつものパワカラのドライバディスクは見なかったことにしておこう。

説明書一式の下にある仕切りは背面にがっつりと悪魔の図解が載っていてワクワクする。

ついに悪魔本体が見える。がっちりとした緩衝材にハマっているうえに2kgを超える重量の悪魔を出すのは一苦労だ。

悪魔の下には悪魔の杖(ジャッキ)と制御装置(6pin→8pin変換)が入っている。

 

という訳でパッケージ内容全景。やっぱりウロボロスが半分くらい食ってるじゃねえk

更新: 2017/03/16
外観

圧倒的な存在感

3スロットを完全に占有する30cmオーバーの幅広カード。

しかもバックパネルが分厚いので実質4スロット喰いかねないというとんでもないカード。…カードと言えるのかこいつは。かのMARS2はこれよりでかく重かったというのだから恐ろしいとしか言いようがない。

出力端子は一般的でDVI*2にDPとHDMIが一つづつでここだけみれば普通っちゃ普通なのだが…

この遠慮しない張り出しっぷりである。 

しかしその巨大クーラーのおかげで295X2等と異なり完全な空冷を実現している。メモリや電源部もしっかり冷やす構造になっており、詳しくは後述するが冷却力はかなり高い。

そして分厚いバックパネルというかバックフレーム。全体は覆わない分厚手で恐ろしく重い本体をゆがませない。

表側も恐らくVRAMや電源部用ヒートシンクでガッチリ固定しているようで、カバー部分も厚手で作ってあるので全体の剛性感はかなり高くもはや鈍器。

ヒートシンクは2ブロックに別れていてそれを3連ファンで冷やすのだが、3スロット占有である事を利用してファン自体もかなり厚く作られており風量がある。

 

側面には光るDevil13のロゴがある。通電中はゆっくりと明滅する。最近のグラボのように色変更等はできないがDevil13なら赤だけでいいっちゃいい。

背面には2基それぞれの稼働状況がわかるホワイトLEDインジゲータ。CrossFire動作しているのが一目でわかる。

まさかGigabyteのWindforce5xが軽く感じる日が来るとは。

EVGAの小さいイケメンGT710と比べるともう同じジャンルの物体とは思えない。

重量はいつものキッチンスケール(2kgまで)にのせたらオーバー。ヘルミタの記事によれば2.4kgもあるらしい。

支えるためのジャッキはプラ丸出しであまり高級感はないがこれがないとマジ危ない。

説明書にはご丁寧にジャッキポイントの指定が。車かよ。

更新: 2017/03/16
消費電力

悪魔の所業

しつこいよいうだがMARSですら3基だった8pin電源コネクタが4基!!!合計32pinとかマザーボードですか。

並ぶ様は壮観だがコイツが飾りじゃないと教えてくれるワットモニターの表示。

 

FireStrike中システム全体で瞬間最大表示値は962W。ベンチ中はだいたい800W

Z87 SABERTOOTHにi5 4690K(定格)、SSD1個とマウスとキーボードだけという軽量構成に悪魔をつないだだけでこのザマだ。

実はこの時限界出力950W(モデル名は850Wだが全力冷却モードで950Wを謳っている。12Vは70A)の電源を使っていたので冷や汗もの。

 

実はその前にマザーとの相性を疑ってZ87 Extreme11/acで動かしたのだがこちらはマザー自体の消費が上乗せされたせいで瞬間的に1000Wを突破してしまった。電源1000W要求はマジだ。冗談じゃねえ。

ちなみにアイドル消費はわりと抑えられており、Z87オンボード時55Wだったのが90Wなのでその辺は昔のハイエンドよりマシ。片方のGPUの通電をほぼ停止させるULPSの恩恵が大きい。

更新: 2017/03/16
冷却性能

静かではないが冷却力はかなり高い

登場時爆熱と恐れられリファレンスモデルは露骨に冷却力不足を起こすといわれたR9 290の系譜をデュアル搭載しているので当然発熱もとんでもないことになっている。

 

しかしここで専用設計の3スロットクーラーが威力を発揮する。2つのGPUそれぞれにヒートパイプと厚型のヒートシンクを装着し、更に電源とVRAMを冷却するための広いプレートを装備しているだけあってその冷却力はかなり高い。このクラスの化け物は簡易水冷を搭載しているのが多い中コイツは純粋な空冷だけで化け物的な発熱量を抑えるのだ。

こちらはしっかり2スロットに抑えた290。FireStrikeを動かすとバラックでも即84度に行ってしまう(これでもリファレンスよりは冷却力が高く優秀なボード)。

 

しかしコイツは390を2発搭載しているのにも関わらずFireStrikeをぶん回してもなかなか70度に行かない!当然音はそれなりにするが薄型ファンが甲高い音を上げる290に対してゴーっという低音なのでこちらが滅茶苦茶うるさいという感覚はない。というか電源も暴風になるし。

但し悪魔のうめき声のようなコイル鳴きが加わるが(電源もなく)。

また290と同じくファン回転数制御のBIOS切り替えスイッチがあり、冷却力を重視するモードにすればさらに温度は抑えられてFireStrike中に66度で安定させるという暴力的冷却力を発揮する。というかどうせうるさいので冷却力重視モードの方でいい気がする。スイッチ光ってカッコイイし。

 

ただこれ、冷却力が高く温度が抑えられるとはいえ発熱自体が高いことに変わりが無いのでその分の熱がケース内にばらまかれる。

自分はバラックで試していたので大丈夫だったがケース内のエアフローをきっちりしないと大変なことになる。そういう意味でやはりモンスターVGAが水冷に向かっていったのは正しい進化なのかもしれない。

更新: 2017/03/17
実用性

多大な犠牲を求めるやっぱり悪魔 あと不安定

確かに高性能だ。8GB*2というVRAMも頼りになる。CFXがよくきく3Dmarkならかなり高いスコアを出す。i5 4690K(4.2GHz動作)のスコアはご覧の通り。

最重量のFireStrikeUltraもグラフィックテスト1なら26fpsを出しているので4kのゲームも狙える。手持ちでは間違いなく最高のスコアだ。

ただその代償といえば…

 

ジャッキ必須。2.4kgの重量

 

3スロット厚のクーラー+背面のバックパネルで上のスロットも潰す厚み

 

30cmオーバーの長さ

 

1000W電源を食いつくす8pin*4補助電源

 

周囲に温風器のように巻き散らかす排熱

 

CFXがきかなきゃばかでかい390

 

そして型落ち品の宿命だが現行モデルと比べるとあっさりと抜かれてしまう。同じRadeonでもRX480*2枚のクロスファイアのスコアとほぼ同等(FireStrike)。消費電力等を考えたら…HAHAHA

 

しかしこのピーキーな消費電力と発熱、そしてサイズねじ伏せる構成を考えるのが楽しい。

この後の世代ではワットパフォーマンスが大きく進歩しているのでここまで悪魔らしい悪魔は今後登場しない…とは思うが、これが時代に取り残された悪魔になるか、更なる悪魔の布石となるのかはまだ判らない。

 

ただ帯域が限られ拡張カードとM.2SSDの帯域奪い合いになる環境ではこういうスイッチチップ搭載デュアルGPUカードはまだ出番がありそうだが。現行のチップ使えば熱問題とかはかなり解消されそうだし。

そして本当の悪魔っぷりは実はこの後に書く。

更新: 2017/04/23

不安定な挙動について

自分の環境・個体のせいなのかもしれないがとにかく動作が安定しない。セカンダリGPUが動作しなくなり、セカンダリGPUの情報を取得したりするような場面でフリーズする。ハードウェアの相性を疑って電源からマザーまで交換したが同じ症状が出た。ソフトウェアや設定周りを疑って色々試した結果だいぶ頻度は落ちたのだがどうにも対処療法にしかなっていないようで根本的な原因は不明。

 

対策1.ドライバのバージョン変更

自分の環境では「Crimson ReLive Edition」以降のドライバだとめちゃくちゃ不安定になりまともに動作しない。というかRadeonの設定画面でセカンダリを呼び出しただけで死ぬ。ReLiveになる以前のドライバを使えばだいぶマシになる。あと下記のULPS無効化をすればReliveでも「設定画面開いただけで即死」はなくなったがどちらにせよそれ以前のほうが安定しているように見える。

(追記)このタイミングのドライバの相性が特に悪かったのか2017年4月現在の最新版だとそこまでひどくなくReLive以前と大差ない安定性になっている

 

対策2.ULPSの無効化 

しかしReLive以前のドライバでもこれが起きることがある。で、追加で試したのがULPSを無効化する事。ULPSというのは画面出力の無いカードを休止状態にすることでアイドル消費を大幅に抑える機能で、複数枚クロスファイアでセカンダリVGAのファンが止まったりするのがそれ。

 

本来はレジストリを弄るのだが実はMSIのAfterburnerにその機能があるのでオプションからチェックを入れて再起動するだけでOK。ありがとうMSI。これを無効化するとアイドル時も2つの390が通電し続けるので、消費が30Wほどアップしてしまうがセカンダリの呼び出しに失敗しているような挙動なので期待したのだが…今回はこれが原因ではないのか大差ない。

 

対策3.マザーボードUEFIの設定

当初ASUS Z87 SABERTOOTHを使ったのだが不安定で試しにASRock Z87 Extreme11/acを使用したらマシになったが結局ダメだったのでSABERTOOTHに戻した。この2枚の差といえばスイッチチップを搭載しているかどうかなのでPCIexpress周りの設定をいじくりまわしてみた。Win10の場合ASPMを有効化すると何故か安定する傾向があったがむしろ影響しそうなもんだが…

 

そしてここまで来て判った挙動が

「一度何かの拍子に調子よくなると電源ユニットの主電源スイッチを切らない限り再発しない」

「逆に電源スイッチを切って通電が無くなった後は高確率で再発する(つまり毎回不調になるので対策模索の無限ループ)」

「調子よくなっている時なら最新版ドライバをぶち込んでも動く(レビュー中のベンチはそれ)」

というもの。…ハードウェアなのかなんなのかもうわからねえよ!!!

 

元々常用する気はなかったとはいえベンチすらとるのに苦労するとは…ぶっちゃけそこそこ動いてくれれば消費電力と発熱なんてどうでもいい我が家のマスコットちゃんになってもらうつもりだったがまともに動く環境が判らないのでなんともかんとも。

 

とりあえず上記対策を施したWindows7環境が今のところマシな状態なのでこれでなんとかなればいいのだが。こいつをぶん回せるケースとかマザー考える前の段階で足踏みしちゃってるのが実に残念。やれることは粗方やったので後はもっと高出力な電源ユニットか…

 

(追記)

新たにコイツをぶん回せる電源を用意して再テストしたところ当初程の不安定さはなく、主電源スイッチをいれた直後の起動時は相変わらずおかしくなるもののその後安定するようになった。

ただ電源ユニットの変更よりも「春になって室温が上昇した」影響がありそうなので結局謎。これでなんとかバラック以外で使えるようになるか?

  • 購入金額

    34,980円

  • 購入日

    2017年03月10日

  • 購入場所

    Tsukumo

コメント (7)

  • カーリーさん

    03/16

    8pinx4はヤバイわwwwwwwwwwww
    デュアルGPUで8GBx2は8GBなんじゃよ・・・
  • hidechanさん

    03/16

    流石のDevilちゃん!
    今でも、一級品の性能を誇っていますが、浪漫が詰まっているから消費電力も、
    まともに動作しないのも、所持しているという満足感が何よりも勝るはず?!
    この子も菊月のシールMODで、Devil'sおぱ~いを完成させてください(*´▽`*)
  • supatinさん

    03/17

    下小川さん、こんばんは
    (*・ω・)*_ _)ペコリ

    いやはや、とんでもないグラフィックカード(?)ですねぇ~
    パッケージや本体のでかさ&消費電力含め諸々が変態レベルの超上級者向けで圧巻ですね
    Σヽ(・ω・*)ノ
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