昨年末に手頃な値段で売られているものを見つけ、自宅サーバー用に丁度良いかと思い購入してみました。現在使っているIntel SSD 520はコンシューマー向けで、元来常時稼働用ではありませんので…。
SAMSUNG SSD 845DC EVOは、その型番からある程度想像できる通り、コンシューマー向けの840 EVOをベースとしたデータセンター向けモデルです。使われているコントローラー(3コアのMEX)やNAND(SAMSUNG 19nm TLC)は共通です。
速度性能は840 EVOの方が明らかに上で、845DC EVOは信頼性向上に重きを置いた仕様ということになります。当時のTLC NAND採用モデルで、250GB前後クラスとしては驚異的ともいえる、150TBWの書き込み寿命となっています。コンシューマーモデルの840 EVOは同クラスの容量が250GBですので、845DC EVOでは240GBと減っていますが、これはプロビジョニング領域を確保しているということでしょう。
それではここで、現物を確認してみましょう。
法人向けモデルと言うことで、茶箱入りとなっていますが、きちんと代理店のITGマーケティングが取り扱いをしている品です。
内容物はこれだけで、きわめてシンプルです。変わっているのは「SAMSUNG SSD」のシールが入っている程度でしょうか。
こちら側から見ると、デザインはコンシューマーモデルとほぼ同じです。
裏面のラベルは黒背景で雰囲気はコンシューマーモデルと少々異なりますが、違いはその程度です。
速度は大したものではない
それではいつも通り、Crystal Disk Mark 2つのバージョンで性能を確認してみましょう。
その前に、まずはCrystal Disk Infoの内容を確認してみます。
あまり細かい情報は出ませんね。殆どが「ベンダ固有」ですので…。
▲Crystal Disk Mark Nano Pico Edition
この製品は意外と細かく公称性能が公開されていますが、それによるとシーケンシャルリード530MB/s、シーケンシャルライト270MB/s、ランダム4Kリード87,000IOPS、ランダム4Kライト12,000IOPSですから、殆どの項目で公称値を上回る結果を叩き出していることになります。
それでも最近の高速型製品と比べてしまうと、リード側はある程度張り合える性能ではありますがライトが全く及びません。もっとも、データセンター向けモデルではこのようなセッティングで信頼性方向に振った設計となっているものが多いわけですが。
あくまで高信頼性が売りの製品であり、速度性能だけで選ぶのであれば他に選択肢はいくらでもあるということでしょう。
高信頼性モデルが安価であるというメリット
個人的には、この類の製品を家庭用として使う意味はさほどないと思っています。少なくとも実績のあるベンダーからリリースされている製品であれば、PCに内蔵して数年使う程度で寿命を迎えるような製品はまずありませんからね。
その中で敢えてこのような製品を選択する意味があるとすれば、やはり常時稼働が前提となる家庭内サーバーやTV PCなどで使うことでしょう。
現在Intel SSD 520を内蔵しているのはまさにそのような自宅サーバーであり、VPNの入り口ともなっていますので、速度よりは24時間安定稼働が必要となっている環境です。このサーバーのHyper-V上では、仕事用の検証環境としてSQL Serverも動いていますので…。
まだ現在のSSD 520は特に異常も無く動作していますが、そろそろ容量の増量をかねて入れ替えを考えていたところですので、そのうちこれに換装することになるでしょう。本当は上位の845DC PROが欲しかったのですが、予算との兼ね合いでこうなったというわけです。
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購入金額
7,980円
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購入日
2016年12月29日
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購入場所
NTT-Xストア
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