プレミアムレビューで紹介されていたスマホ用マクロレンズのハルスコープです。
残念ながらレビューアーには選出されませんでしたが、意外と安かったので自腹レビューです^_^;
※写真が多いのでご注意ください^_^;
宇宙...そこは最後のフロンティア。
って、エンタープライズ号ではありませんw
私はレビューする時にマクロ撮影をすることが多く、愛用のコンデジやスマホ(iPhoneやiPod touch)にマクロレンズを組み合わせているのですが、最近はコンデジを出すのが面倒なので専らスマホ1本で撮影しています。(今回はコンデジも出動させました^_^;)
スマホ用としては主にクリップ式のマクロレンズとルーペを使用しており、特に不自由は感じていませんでしたが、本製品は非球面レンズを採用しているということとスマホアプリと連動しているという点で興味を持ったので、購入してみました。
色については、クリップ式のマクロレンズの赤が反射して写り込むことが分かっていたので、写り込みが目立たないであろう「黒」を選択しました。
日本製という安心感
日本の光工学のプロが作ったレンズ(たぶん)
パッケージは吊るしタイプのクラムシェルパックで、中の台紙が折りたたみ仕様になっており、商品説明や取扱説明、注意事項などがしっかりと記載されていて、さすが日本製といった印象です。
製品はレンズ本体とケースに分かれていて、透明な段付きの樹脂製フレネルレンズ(高精度非球面レンズ)のほうにはスマホに着脱するためのゲルシートと呼ばれる粘着材が付いています。一方ケースの方にもレンズと同じような段々を表現してデザインを合わせてあるので、ケースに収めた状態でも一目でハルスコープと分かるようになっています。
レンズなどのパーツが実際にどこで製造されているかは分かりませんが、精度が要求されるものだけに、日本製という表示があるだけでかなり安心感がありますね^_^; 私の会社でも工学系のレンズを樹脂で作ろうとしてなかなか精度が出なくて悩んだことがあるので、この製品の凄さはよく分かります。
成形金型の磨きとか色々と手が掛かっていそうです。
フレネルレンズって、こんなにジグザクしてるのに
像がほとんど歪まないのが不思議です。
ケースにはストラップを取り付けるための穴があるので、ネックストラップに付けて首からぶら下げておけばいつでも使えるし、紛失防止に役立ちそうです。
よく見ると「黒」というよりはグレーです。
ツブツブしてるし^_^;
光学精密レンズメーカーの「ジュラロン工業」と大阪大学フォトニクスセンターの共同開発品というだけあって、レンズの品質・精度の高さは十分に期待できますね。
何はともあれ、いろいろ撮影!
レンズの位置決めが肝です。
使い方は簡単で、スマホのレンズにハルスコープのレンズを合わせてゲルシートの粘着力でスマホに固定すれば準備OK、あとは使い慣れたカメラアプリなどで普通に撮影できるのですが、レンズの中心に合わせるのはちょっと慣れが必要かも知れません。
初めのうちはゲルシートで貼るという行為に抵抗がありましたが、思っていたより吸着力があって剥がれにくいので、使っているうちにむしろ使いやすいと思うようになりました。
久しぶりにiPhoneをケースから出しました^_^;
レンズ位置さえあっていれば本体は曲がってもOK。
でも性格的にはちょっと気になります^_^;
ただ撮るだけならスマホケースの上から貼ってもOKで、私の愛用しているスマホケースは厚みが1.5ミリ程度ありますが、一応マクロ撮影することができました。ただ、フレネルレンズの特性なのか周囲が白くぼんやりした感じにのソフトフォーカス的になるのが良いのか悪いのか^_^;
スマホケースを装着したまま使用
ピントは合いますが、
周囲が白くぼんやりとなってしてしまいます^_^;
明るく鮮やかに撮れる!?
マクロ撮影時の第一印象としては、球面レンズよりも「明るい」というのを感じました。レンズの段々部分から集光しているのか分かりませんが、AE/AFロックした状態で同じ被写体を撮影してみたらやはりハルスコープのほうが明るく、いくらか鮮やかに写っていました。
ハルスコープで撮影(撮って出しを縮小しただけの画像)
クリップ式の他社製品のほうが全体的に暗いし濁った感じ
花や食べ物を撮るとキレイに撮れそうですね〜
それから、クリップ式の球面レンズと比べて周囲の歪みが少なく平均的にピントが合っていて、ピントが合わせやすいという感じでした。実際撮影した画像で見ても一目瞭然の結果となっています。
クリップ式だと引いた時に周囲が歪んだりボケが激しくなるのですが、ハルスコープは引いても寄っても周囲に歪みが出にくいのが良いですね。ケラレ(?)で四隅が少し暗くなるのが惜しいところですが、まぁ許容範囲だと思います。
ハルスコープの画像、
ちょっと右側が歪んでボケているのはレンズの角度の問題です。
クリップ式の他社製品、ピントが合っているのは真ん中だけ^_^;
スピード感のある画像が撮れるのでこれはこれでw
ハルスコープで定規の目盛りの最大ズームで撮影
こちらは他社製で最大ズーム、むむむ、、、
ピントについては若干甘いかな?といった印象を受けました。個体差や使い慣れないせいもあるかと思いますが、デジタルズームで拡大した時に微妙にジャスピンになっていない感じがしました。後述するスマホアプリの「ハルスコープ」を起動して、マニュアルモードでピント合わせをしてみたのですが、ピントがドンピシャで合う場所がないというか、球面レンズと比較してみると若干ですがピントの甘さを感じました。
ボールペンのペン先の画像(ズームなし)
他社製品のほうがピントが合ってます^_^;
デジタルズーム最大での比較、微妙ですがやはり、、、
ライトニングコネクタを撮影、意外と汚いw
最大ズームだとどうしてもピントが、、、
本製品に限りませんが、マクロ撮影時はちょっとした揺れがブレやボケの原因になるので、綺麗に撮影するためには如何にスマホを固定するかがポイントになりますね。
固定して撮影するとブレを最小限に抑えることができます。
今回はミニ三脚にスマホを取り付けて撮影したので、デジタルズームで最高倍率まで上げでもほとんどブレませんでしたが、手持ちだとかなり頑張ってもプルプルなってしまうので、あまりデジタルズームを使わないほうが良さそうです。
ゴールドな時計
こちらはiPod touchのカメラで普通に撮影しています。
ハルスコープ+標準カメラアプリで撮影(ズームなし)
最大ズームだとここまで寄れます。
昔は肉眼でも読めたのに...w
違う時計ですが、内部ムーブメントを撮影してみました。
もともとそもそも絞りがないので被写界深度を深くできないのが残念です。
天真部分のインカブロックのアップです。
専用アプリ「ハルスコープ」を使う
正確なスケールは苦手?
ハルスコープにはiOS用の専用アプリが用意されています。このアプリを使わなくても撮影自体はできるので、iOS以外のスマホでも普通に使えますが、この専用アプリを使うと、画像にエフェクトをかけたり、寸法を測って表示したり、画像に任意の文字を入れたり、SNSに投稿することが可能になります。
画像に文字を入れたりSNSへの投稿は別なアプリでも可能ですが、寸法測定ができるスケール機能はこの専用アプリならではの機能と言えますね。
さっそく取扱説明書に付属しているキャリブレーション用のマークを使って、カメラとレンズを最適化してみたのですが、厳密にやろうと思うと意外とこれが大変で、なかなかスケールがビシッと合わないので途中で断念しました^_^;
パッケージの台紙を開くと取扱方法や注意書きが書かれています。
結構合わせにくい、というかピッタリ合わせられない >_<
ザックリな寸法を表示するならそこまで気を使う必要はなさそうですが、学術的な資料として使うのであれば、できるだけ正確に寸法を表示したいですよね。とりあえず被写体の寸法をあらかじめ測っておいて、それにルーラーを合わせるというのが最も簡単で正確かも知れません^_^;
スケールグリッドでサブメッシュを適用した場合
ということで、肝心な機能を使いこなせていませんが、もう少し使い慣れてから再挑戦するつもりです。せっかくのアプリなのでピントがあった場所に印がでるような機能があったら良いなぁ(さすがに無理かな?^_^;)
動画を撮影
スマホカメラの用途が広がります。
せっかくなので静止画だけでなく動画も撮影してみました。
機械時計のムーブメント(中華茄子^_^;)です。iOS標準のカメラアプリから動画撮影してみました。レンズの特性上被写体から2~3㎝くらいまで寄らないといけないので、どうしても暗くなりがちですが、ある程度はカメラアプリ側で自動的に補正してくれるので、それなりに撮れていると思います。
あとは小さな昆虫の観察動画を撮影したり、米粒に字を書いたり、針に糸を通すような細かい作業を記録するのも面白いかも知れませんね。
老眼のお供としてw
電子ルーペ的な使い方もできます!
愛用のタブレットPC(ASUS TF-101)の電源スイッチが効かなくなったので、思い切って分解してみたところ、スイッチがポロリと出てきましたw
何がどうなっているのか老眼の私にはよく見えませんでしたので、ハルスコープで拡大してみてようやく何が起こったのか分かりました。
ポロリと出てきた小さなスイッチ(前ピンだった...orz)
このあとハンダ付けは無理なので、スイッチを元の位置に戻し、プラ板で隙間を埋めてテープ止めして応急処置完了。もうそろそろ買い替え時なので、このまま完全に壊れるまで使います^_^;
ということで、老眼な私でもハルスコープを電子ルーペ的に使えば事態の詳細が把握できましたので、色々なシーンで活躍してくれそうな予感がします。
VGAアダプタでPCモニターに映せば、
気になる頭頂部の頭皮の状態なんかも確認できますねw
コスパに優れたマクロレンズ
十分使えますが、、、
簡便性でいうとクリップ式の方がお手軽な気がしますが、コンパクトさや携帯性、専用アプリなどを考慮するとハルスコープのほうが断然便利です。また、この精度でこの価格であればかなりコスパに優れていると言えます。
このコンパクトさはかなり魅力的です。
光学的な事はよく分かりませんが、レンズセンターの丸い平面部分の直径がもう少し大きいとiPhoneのレンズの中心と位置合わせがしくなるのではないかと思いました。
また、コストアップになりますが、貼ってから位置調整ができる(例えばレンズが偏心した回転軸上にあって、回転させて位置を調整するとか)機能があると嬉しいですね。
さらに機種が限定されますが、スマホのLEDライトを利用して拡散させたり、光ファイバー的に分岐させてレンズの周囲から照らして撮影用の照明として使えたりしても面白いかも知れませんね。
この発想のようなライトの使い方など(luma)
と、色々と書きましたが、もちろん今のままでも十分使えると思います。
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購入金額
1,398円
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購入日
2017年01月頃
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購入場所
Amazon
フェレンギさん
2017/02/08
izappyさん
2017/02/08
ありがとうございます。
もともとプレミアムがダメでも書くつもりだったので、
Pレビューと同じテンションで書きました。
ただ、課題的には少し端折っていますが…^_^;