新日本無線から発売されている2回路入りCMOSオペアンプです。姉妹品にNJU7095、NJU7096があります。
オーディオには向かない
たとい5V駆動にしたところで、cMoyのような直接ヘッドホンを駆動する回路に使うのは論外です。アッテネーター付きのヘッドセットで試聴した時でさえひどい音割れが起きます。
これでは音質の評価ができないのでBUF634でバッファして試聴してみましたが、音が軽い、重厚感がない感じです。特に高域が弱いように感じられます。
過渡波形を見てみましたが、振幅が足りていない上に立ち上がりと立ち下がりが非対称になっています。決してオシロスコープのスケール設定を間違えたわけではありません。10:1プローブしか繋いでいない状態で計測したので負荷は10MΩのはずです。

過渡応答(A=11 Vin=200mVp-p f=10kHz Rfb=10kΩ 位相補償なし 10:1プローブのみ接続 ガラエポユニバーサル基板)
(12/30追記)15Ω負荷(セメント抵抗)時の過渡波形を以下に掲載します。無負荷の時点で振幅が減っているのでやるまでもないでしょうが、一応。

過渡応答(A=1 Vin=200mVp-p f=100kHz Rfb=0 位相補償なし Rl=15Ω ガラエポユニバーサル基板) 出力のスケールは2mV/div

過渡応答(A=1 Vin=200mVp-p f=1kHz Rfb=0 位相補償なし Rl=15Ω ガラエポユニバーサル基板) 出力のスケールは5mV/div ACカップリングのためサグが出る
コイン電池を使うような機器に
NJU7096と全く同じことがいえます。1~5.5Vのrail-to-railなので、電池駆動の機器に適します。中でもこれは一番自己消費電流が少ないグレードですので、特に電流が取れないコイン電池を使うような機器には最適です。
OPA2336より安価
自己消費電流を出来る限り抑える必要があるポータブル機器(特にコイン電池で駆動するもの)におけるアナログ処理に使う場合で、帯域が必要ないなら、選択肢に入ります。他に候補になる石にOPA2336などがありますが、公称自己消費電流、スルーレートともNJU7094のほうが優れている上により安価です。但しオフセット特性では劣るようです。
全く発熱なし
消費電力が非常に少ないため、5V駆動でも全く発熱しません。
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購入金額
162円
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購入日
2016年11月18日
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購入場所
マルツ大阪日本橋店
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