新日本無線から発売されている2回路入りCMOSオペアンプです。姉妹品にNJU7094、NJU7095があります。
ロー寄りな上に電流が足りていない
アッテネーター付きのヘッドセットで一部若干の音割れが確認できました。アッテネータが付いている分負荷インピーダンスが緩和されているのでまだ聴ける音質ですが、普通に32Ωの負荷を接続した場合はまともに駆動できないと思われます。cMoy回路には使えません(そもそも過電圧ですし)。
出力段にBUF634を噛ませた状態でも試聴してみましたが、スルーレートの問題があるのでロー寄りに聞こえます。
過渡応答(A=11 Vin=200mVp-p f=100kHz Rfb=10kΩ 位相補償なし 10:1プローブのみ接続 ガラエポユニバーサル基板)
過渡応答(A=11 Vin=200mVp-p f=10kHz Rfb=10kΩ 位相補償なし 10:1プローブのみ接続 ガラエポユニバーサル基板)
(12/30追記)15Ω負荷(セメント抵抗)時の過渡波形を以下に掲載します。なお、電流が足りないのでスケールを10mV/divに変えてあります。
過渡応答(A=1 Vin=200mVp-p f=100kHz Rfb=0 位相補償なし Rl=15Ω ガラエポユニバーサル基板)
過渡応答(A=1 Vin=200mVp-p f=1kHz Rfb=0 位相補償なし Rl=15Ω ガラエポユニバーサル基板)
出力電流が足りないのがネックか
この石はDIPの2回路入りなので、電子工作でも使いやすいです。
電源電圧は1V~5.5Vまで(単電源)で駆動し(絶対最大定格は7V)、rail-to-rail特性があります。電圧範囲からすれば電池駆動でも使えそうですが、前述の理由でポータブルアンプに使うのはおすすめできません。
アナログ出力のセンサーなどを使うとき、マイコンのADC入力の前処理に使う、と言った場面で役立ちそうです。
ミクストシグナル回路で電池駆動するならよさそう
2回路入りで200円程度です。1回路あたり100円と考えれば安いものでしょう(オーディオに使う場合を除いてですが)。
流石に10個いくらで売っているLM358などよりは高くなってしまいますが、LM358が下方向だけなのに対しNJM7096は上下ともレール電圧近くまで出力できます。また、スルーレートはLM368よりずっと優れています。但し一番スペックが高いグレードである代償か、自己消費電流はLM358とあまり変わらないかもしれません。
但し、下位グレードのNJU7095とGB比が同じですので(スルーレートはNJU7096のほうが高い)、スルーレートが重要な場面でなければそちらも検討してみるとよいかもしれません……が、アマチュアが使う分にはそこまで気にするほどではないでしょう。
全くなし
5V駆動時でも発熱は全く確認できませんでした。室温計では24.5℃を指しているのにパッケージの表面温度は24.2℃となっています。室温より低い値を示していますがこれは誤差と思われます。
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購入金額
200円
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購入日
2016年11月18日
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購入場所
千石電商大阪日本橋店
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