秋のはじめに頂戴する高級マスカットも、毎年同じ生産者から送られてくるものです。

選りすぐりの葡萄達ですので、毎年「今年の葡萄は甘いね・美味しいね」って言ってばかりですが

2016年度の葡萄たちは、本当に濃かったんです。　驚くほど甘かったんです。

日本の夏が暑かったから、それで葡萄が甘くなったからといって　遠くフランスはボージョレ地方の

ワイン用葡萄がどうだったのかなんて想像できるはずもありません。

でも、期待しちゃいますよね。

で、どうだったのか？

グラスに注いだ瞬間に、例年より薄めの色だな？　って感じました。

爽やかな香りが立ち上るのは例年と同じ。

口に含み、鼻から香りを抜いて、じっくりと楽しむと。

おや？　過去数年同じワインをこの時期に楽しんでいますが、明らかに軽快な風味に驚きます。

色から受ける印象と同じ方向を向く味わいでした。

総じて、よい酸味を感じつつ、舌の横側に残るよい苦味があり、果実を感じる甘みと旨味を楽しめます。

ボージョレ・ヌーボーとしては高価な部類にあるピゼイですが、期待を裏切らない風味があります。

昨年も書きましたが

季節モノを楽しむことは、出来不出来に関わらず、それを手にすることができる自分を再確認することかもしれません。

2015年のピゼイを楽しんだのは、ここZIGSOWに参加させてもらって間もない時期でした。

あれから1年が経ちました。

こうしてワインを、それが生まれてきた目的に沿って「美味しい」と感じながらいただける

そんな今日の1日に感謝したいと思います。

皆さんのワイン、皆さんのビール、皆さんの清酒、皆さんの焼酎、皆さんのウイスキー、

あるいは皆さんのコーヒーや紅茶

皆さんと乾杯したいです。