充電器とある程度離れた場所にタブレットなどのデバイスを置く場合、それに見合った長さのケーブルが必要ですが、単にケーブルを長くするだけでは充電電流が減ってしまいます。超電導ではない限り(これは液体窒素を使うレベルの話であり、常温超電導は現在の技術ではまだ不可能です)、あらゆるものに電気抵抗が存在します。導体といえども、わずかな電気抵抗が存在するということです(例えば送電線などは電力の損失が無視できなくなるため高電圧を必要とします)。導体の寄生抵抗は長さに比例し、断面積に反比例することが知られています。また、材質によって固有の定数があり、たとえば銅はおよそ16.8nΩm(ナノオームメートル)です。
前提知識の説明が済んだところで商品について説明すると、パッケージでも説明されているように導線を太くすることで送電できる電流の余裕を増やし、それによって長いケーブルでも高速充電ができるようになるという、至極真っ当なアプローチを取っています。
他には銀線を使うという手が考えられますが、銀は銅と比べて電気抵抗率がわずかに低いだけで、劇的な効果は見込めません。また、銀は貴金属であり価格が跳ね上がってしまいます。費用対効果が低いことからオーディオマニアでなければ銀線を使うのはやめたほうがいいでしょう。
なお、ケーブルを液体窒素で冷やすという考えは机上の空論に過ぎるのでやめましょう。
このことから、事実上銅線を太くする以外のアプローチは無いことになります。
具体的にどのくらいかというと、私のタブレットPCの充電では本体付属のケーブルで1.8A程度出ていましたが、これに単純にUSB延長ケーブルを2本繋いだだけでは1Aを切り、場合によっては赤字(放電のほうが多い)になってしまいます。一方、今回レビューしているケーブルでは1.7A程度と充分使用に堪えます。
この製品は「スマートフォン用」と銘打ってはいますが、むしろタブレットで使用するのに適しています。画面が大きい分電力消費も多いので、急速充電できることがより重要だからです。
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購入金額
1,026円
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購入日
2016年10月07日
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購入場所
ドン・キホーテ梅田本店
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