レビューメディア「ジグソー」

戦争中に発行された、いわゆる戦時国債

大叔父の家にて遺品整理中に発掘されたブツ、その1。

いわゆる戦時国債と呼ばれるもので、徴兵または志願兵が兵役を終えた際に貰えたもの。

退職金というか、年金代わりとして渡されたものらしいが、ポツダム宣言受諾と同時に「受諾以後に償還される」ことになっていたものは、全て国債としての価値は無くなっている。

(受諾前償還分も、現在は支払時効過ぎてるので同様に価値はない)

 

 

こちらが現物だが、修正だらけですんません。

国債の通番に、恩賜ってことで個人名が入っちゃってるので、そこだけ消してます。

大きさはA4より少し大きめサイズで、分厚い和紙製。

昭和15年発行で、償還は昭和35年とされているので、終戦と同時にガッツリ無価値になってる。

 

 

大日本帝国政府発行。支那事変行賞とあるので、日中戦争従軍の行賞金である模様。

なお、大叔父はノモンハン事変に参加してた。

 

「要塞から出てソ連と一戦したら、びっくりするほど速い戦車に踏み潰されかけたりで、めちゃくちゃにやられて、味方は一日で半分くらいになった。日に十回くらい死にかけた。退却するときに、水筒を無くしたことを怒られたあと、こっそり隊長が員数外の水筒をくれたの覚えとる」

 

・・・との話を生前にしており、今回の遺品整理にて満州関連のブツも出てきていること、言ってた内容関係から、ハイラル要塞の国境警備隊だった可能性が高い。

 

帰国後、昭和18年に結核にかかったため、戦時再招集は免れたそうだ。

 

 

利率が三分六厘五毛ってことは、、、、、年率3.65%か。
今の国債利率、20年国債だと0.455%だから、昔の利率って良かったんだなぁ。

 

・・・まあ、資金余剰のせいで今の国債利率がヤバイくらいに低いだけなんですが。

 

 

裏面はこんな感じ。

実際に受け取る際にゃ相続になってる可能性もあったので、相続人記載欄なんかもある。

今じゃ全部戸籍用意して相続人全員から一筆取らねばならんというのに、何ともアバウト。

 

 

なお、これと一緒に、和紙に包んで保管されていた。

ここに出て来る「下條康磨・賞勲局総裁」の名前、何かで聞いたなと思ったんだが、金閣寺消失で文部大臣引責辞任した人だった。

でも、何で覚えてたんだろう・・・・・

  • 購入金額

    0円

  • 購入日

    2016年09月13日

  • 購入場所

25人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (2)

  • 北のラブリエさん

    2016/09/13

    ノモンハンと結核で生き延びたのは運が良かったと言うべきでしょうね。

    私もシベリアの話を親族から聞いてゾッとしたことがあります。
  • Vossさん

    2016/09/13

    バカヅキだったのは戦後「結核が悪化した」タイミングでペニシリンが潤沢に出回ったとかいう話からも、多分当たってますね・・・亡くなったのは7年前ですが、90超えてたそうですし。
    このへんの遺品は、大叔父が亡くなる前に「この箱はあいつにやれ。たぶん喜ぶから」って残してくれてあったものだとかで、家の建て直しする前の遺品整理時に叔父から送ってもらいました。

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